Sagittarius

いて座

2014年5月8日 02:21 三浦半島から眺めるいて座 ほぼ南中

いて座は弓を持つ半人半馬の存在として思い描かれた星座であり、西側(画面右)が弓に当たります。いて座は明るい星がほとんどありません。しかし天の川がこの星座を通り、なおかつここが銀河の中心方向に当たります。そのため空がきれいで暗い場所なら非常に見事な天の川を見ることができます。以上の写真はポケットデジカメで撮影したものですが、それでもいて座の弓からさそり座の尻尾を作る星、シャウラとレサトにかけて、かすかに天の川が写っているのが分かります。天体も多く、数多くの星雲、星団を見ることができる星座です。ちなみに下の明るい光は東京湾に入ろうとする船の光です。

文字などが無い写真は以下

 

 画面下が南の水平線、上が天頂です

以下の画像は神奈川県の中央、都市部で撮ったもので、いて座のアップです。

 

2014年4月7日 04:30のいて座

南斗六星という言葉がありますが、これはいて座の星を”ひしゃく”に見立てた物で、左からζ(ゼータ)、τ(タウ)、σ(シグマ)、φ(ファイ)、λ(ラムダ)、μ(ミュー)、以上六つの星をつなげたものです。西欧でもミルク・ディッパー(Milk Dipper)、つまり”ミルクさじ”という呼び名があります。これは以上の六つ星から最後のμ(ミュー)星を抜いた五つ星で構成されています([ STAR NAMES Their Lore and Meaning by Richard Hinckley Allen]1963 pp356)。実際、μ(ミュー)星は3.8等なので空が明るい都市部では見るのが厳しいかもしれません。

いて座の弓は上からμ(ミュー)、λ(ラムダ)、δ(デルタ)、ε(イプシロン)、η(イータ)の五つ星よりなります。

いて座の矢はδ(デルタ)とγ(ガンマ)星をつなげたものです。

なお、以下で述べるように最輝星はε(イプシロン)星コース・アウストラリス 1.7等、二番目に明るい星はσ(シグマ)星ヌンキ 2.1等です。

文字を抜いたものは以下

 

 

Sagittarius サジタリウス

所有格はサジッタリイ(Sagittarii)

いて座:黄道上にある十二星座のひとつで、さそり座に続く星座です。これに引き続くのはやぎ座 

主な星は以下の通り。

Rukbat ルクバット α(アルファ)星 4.1等 アラビア語で”ひざ”の意味だという。α(アルファ)星だけど光度は4.1等。東京近辺からは暗い上に南に低すぎて見えない。

Arkab アルカブ β(ベータ)星 二重星で4.1等と4.4等 アラビア語で腱の意味だという。α(アルファ)星ルクバットよりもさらに南にあって見えない。

Al Nasl アルナスル γ(ガンマ)星 2.8等 アラビア語で弓の頭の意味。矢の先端を作る星

Kaus Meridionalis コース・メリディオナリス δ(デルタ)星 2.7等 コースはアラビア語で弓、メディリオナリスは南、あるいは正午、あるいは中央と意訳するべきとも言う。つまり弓の中央。メジア(Media)とも言う。

Kaus Australis コース・アウストラリス ε(イプシロン)星 1.7等 弓の南の意味。

Ascella アセラ ζ(ゼータ)星 2.7等 ラテン語のaxillaに由来するという。意味は”脇の下”。

Kaus Borealis コース・ボレアリス λ(ラムダ)星 2.7等 弓の北の意味。

π(パイ)星 固有名はない 3.0等

Nunki ヌンキ σ(シグマ)星 2.1等 バビロニア時代以来の古い名前という。意味は不明。

 

 その他の天体

2015年いて座の新星 PNV J18365700-2855420 

20180408 いて座の新星 

29年ぶりに増光したいて座の反復新星v3890 

 

M17 散光星雲 

M18 散開星団 

M22 球状星団 

M24 星の密集 

M28 球状星団  

M54 球状星団 

M55 球状星団 

M69 球状星団

M70 球状星団 

M75 球状星団 

NGC6638 球状星団 

 

 

参考:

「星の事典」鈴木駿太郎 恒星社

[Guidebook to the Constellations ] Patrick Moore's Practical Astronomy Series 2012

 

 

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