さそり座
Scorpius
2014年5月8日日、2:30頃、三浦半島から眺める、海から昇ったさそり座
神奈川県、三浦半島の南端は都市部から離れているので空が暗く、きれいです。南を眺めており、水平線が見えていますし、かすかですが、天の川も写り込んでいます。右側の明るい星はてんびん座の土星。左には天の川の中心領域といて座が見えています。ちなみに下の明るい光は船のライトです
以下は星座と星名の表記を入れたもの
さそり座は明るい星が多く、はっきりと形が分かる星座です。古くは西のてんびん座がハサミだと見なされていました。ちょうど胸の位置にくるα(アルファ)星アンタレスは光度0.7等星の赤色巨星。別名はコル・スコルピイ(Cor Scorpii)、すなわちさそりの心臓です。星座の尻尾は天の川につかっており、空が暗い場所なら散開星団M7を目で見ることもできるでしょう。以上の写真でもかすかですが写っています(ちなみにM8はいて座の散光星雲)。他にもM7の近くにある散開星団M6、アンタレスの近くにある球状星団M4などがあります
Scorpius スコルピウス
さそり座:黄道十二星座のひとつで、てんびん座に続く星座です。これに引き続くのはいて座。古い歴史を持つ星座で、紀元前の中東で栄えたメソポタミア文明に由来します。星座がサソリに見立てられたのもそれが理由
主な星は以下の通り
Antares アンタレス α(アルファ)星 二重星で主星は赤色巨星の1等星、伴星は5.4等星 ただし、二つの距離が近すぎること、主星のアンタレスが明るすぎるため、分離して見るのは難しい。星名は、火星と競うもの、を示すギリシャ語に由来する。別名はコル・スコルピイ(Cor Scorpii)。これはラテン語で”サソリの心臓”を意味する
Acrab アクラブ β(ベータ)星 2.6等星 アラビア語でサソリを意味する言葉で、本来は星座を示す名前であったという
Dschubba ズクバ δ(デルタ)星 2.3等星 サソリの頭部を作る三つの星の真ん中。 星名は”額”を意味するアラビア語に由来するという
Shaula シャウラ λ(ラムダ)星 1.7等星 サソリの尾を作る星。星名はアラビア語で”サソリの毒針”を意味するAl-shawlah に由来
Lesath レサト υ(ウプシロン)星 2.8等星 アラビア語で”刺す”を意味する言葉に由来するという
Al Niyat アルニヤト アンタレスの両側にある二星、σ(シグマ)星とτ(タウ)星を合わせて呼ぶ呼び名。アラビア語で大動脈を意味するという
その他
参考:「星の事典」鈴木駿太郎 恒星社