M80 (NGC6093)
さそり座の球状星団 メシエ80
2017年6月3日 0:30のM80とM4
時間は前後してしまうけども、2017年6月3日のM80。M80の位置を知るにはより適切なので、こちらを先にしています。画面右の連なった円は25倍の視野で、アンタレスおよびさそり座σ(シグマ)星からM80までの経路を示しています(M4も図示)。画面左上下の円は50倍の視野で、上がM4を、下がM80を描いたもの。M4は巨大ですが淡く、市街地では見落としてしまうか、あるはさっぱり分かりません。M80は小さいかわりにかなり明るいですが、25倍のような低倍率だと星に見えてしまいます。
以下は2015年7月15日のスケッチで、M80とその周辺を広く50倍の視野で描いたもの。ちなみに星に振ってあるカタカナは相対的な光度を示しますが、以下でアを割り当てられている星が、以上のスケッチではウ/タを割り当てられている星(さそり座ο星)
2015年7月15日 1:00 50倍で見たM80
2015年7月15日、神奈川県三浦半島で見たさそり座の球状星団M80。望遠鏡の視野なので上下左右が反転しています。
球状星団M80はさそり座の心臓部を作る三つの星のうち、前方にあるσ星アルニヤト、その少し北に、さそり座オミクロン星(ο SCORPII)があります。このオミクロン星のすぐ近くにあるのがM80です。
以上のスケッチで”ア”を振られた星が、さそり座オミクロン星。この星はやや赤みがかかった色で、光度は4.55等です。M80自体は光度が7.3等。かなり明るい球状星団ですが、遠くにあって小さく見えるので、周囲の恒星とあまり区別できません。倍率の低い25倍ですと、周囲が少しにじんでいるだけの、ただの星のように見えます。
ちなみに、視野内の星に振ったア、イ、ウ、エ...は光度の順番を示しています。