M4(NGC6121)
さそり座の球状星団 メシエ4
2017年6月3日 0:30 M4とM80のスケッチ
2017年、6月3日のM4とM80。以下のスケッチと時間は前後するけども、M4の位置を知るにはより適切なので、こちらを先にしています。画面右の連なった円は25倍の視野を示し、アンタレスからM4、そしてM80までの道のりを示したもの。画面左上下の大きな円は50倍の視野で、上がM4を見たもの、下はM80。
M4は25倍であればアンタレスと同一の視野にはいります。しかし、大きい割りには淡いので、あるいは大きいから淡いと言うべきでしょうか、都市部などではよく見えないか、さっぱり分かりません。一方、このスケッチをした当日は月齢7.3のほぼ半月。しかし月は西に低く傾き(当日月の入りは0:53。)、市街地の割りにはM4がかなりよく観察できました。現住所が人口35万の市街地とはいえ周辺にめぼしい都市が無いこと、天の川が見えるほど快晴の透明度だったことが、よく見えた要因なのでしょう。
より詳細なスケッチは2015年7月14日の以下を参照。
2015年7月14日 23:30 50倍と100倍の視野で見たM4
2015年7月14日、神奈川県三浦半島で見たM4。当日は台風11号が沖合にあり、風が強く気流は悪い状態でした。一方、空の透明度は良く、手持ちの口径125mmの望遠鏡でも、M4の微星を幾つか見ることができました。M4は中央に、星が縦に並んだ明るい部分があり、二つに割れているようにも見えます。かすかに見える微星が気流の中、チカチカとまたたく様子は地味ながら、見事な眺めでした。M4は大きくまばらな球状星団なので、一見すると散開星団のようだ、という評価を見た事があります。確かに、状態の良い空で見るとそんな感じに思えます。一方、一週間後の21日の夜にも同じ場所でM4を眺めていますが、その時はここまできれいには見えていません。
ちなみに、視野内の星に振ったア、イ、ウ、エ...は光度の順番を示しています。