2012年になってから既に 3ヶ月以上経つが、この間、
山に行ったのは僅か 2回 ( 1月の毛無山〜長者ヶ岳・天子ヶ岳縦走、
2月の黒川鶏冠山)。
そして、この 3月は全く山に行けないまま、季節はもうすっかり春になってしまった。
実は、母親が 1月の半ばに入院。当初は検査入院ということだったのだが、結局 入院の間にドンドン状況が悪化し、入院して 2ヶ月経ったこの 3月15日に他界してしまったのである。
従って、この間の土日はほぼ病院へ通う日々となり、また精神的にも山に行ける状態になく、さらには母が他界した後も、葬式、
諸々の事後手続きなどがあって精神的にも肉体的にもかなり疲れる状態が続き、山どころではなかったのである。
また、母親の死について入院中の状況を見ていたことから、ある程度覚悟はしていたものの、やはり いざその死に直面してみると、
私の年齢になっても精神的に堪えるもので、心の整理がつかないまま 4月も半ば近くになってしまったという次第である。
と、なかなか落ち着かない状況であったが、ようやく少し気持ちの整理がついてきたこの 4月8日(日)、
久々の山に行くことに決めた。天気予報ではかなり広範囲に渡って快晴ということであり、登る山の選択肢は沢山ある。
そうなると、今年の登山のモットーに掲げた 「これまで登ったことのない山に登る」 を実践すべきであり、
また残雪が楽しめる山にしたいところである。そして、これまでのことを考えると、少々身体を苛めたいという気持ちもある。しかし一方で、
久々の登山のため体力が心配、などと色々なことを考えながら最終的に選んだのは、奥秩父の竜喰山 (りゅうばみやま) である。
この山は、将監峠のすぐ近くにあり、正式な登山ルートはないものの、かなり登られていると聞く。そして今年は辰年ということで、
竜の名がついているこの山は 復活登山に相応しい気がしたのである (しかも、高さは2,011.8m。
四捨五入すれば 2,012mとなるので、まさに今年に相応しい山である)。
加えて、さらに先の大常木山 (おおつねぎやま) を経て大ダルに下れば、竜がその名に入っているもう一つの山、
飛龍山も視野に入るというものである。
帰りは正規ルートの大常木山、竜喰山の山腹を巻く道を戻れば良いので、距離はあるものの 適度にハード ということで選んだのであった。
無論、日が長くなってきていることも考慮してのものである。
朝、4時40分に横浜の自宅を出発。
何時も通り、国道16号線を経て 八王子ICから中央高速道に入る。途中、空には少々雲が多かったのだが、高速を進むに連れ雲は少なくなり、
青空が広がり始める。そして笹子トンネル、その次の日影トンネルを抜けると、真っ白な南アルプスが目に飛び込んでくる。
特に北岳が素晴らしい。
テンションがグッと上がる。
勝沼ICで高速を下り、ナビに従って国道411号線に入る。後は道なりである。
途中、大菩薩嶺への入口である裂石を過ぎ、
さらには山をドンドン登って柳沢峠へと至る。
かつてこの道路を柳沢峠から裂石まで下ったのだったが (2001年の 黒川鶏冠山登山)、
よくもまあこんな長い道を下ったものである。
柳沢峠からは下りに入り、今度は途中で落合と呼ばれる付近を通過する。この落合から柳沢峠の間も、その黒川鶏冠山登山の際に登ったのだったが (というよりも登る羽目になった)、
これまた良くもこんな長く・勾配のある所を登ったものである。その距離にはあきれるばかりである。
閑話休題。
ナビは落合の先、水道局出張所を過ぎた所で左折を指示するが、これは無視。この左折道は、
かつて唐松尾山・笠取山に登った時に使った道だが、
あまり良い道ではなかった印象があるためである。ナビは代わりのルートを探し出し、いつも使うオイラン淵の道への案内に切り替わる。
オイラン淵近くの左折路にて一ノ瀬林道に入る。この道も舗装されてはいるものの狭く、左の崖からの落石が所々に散らばっているが、
先の道よりはマシと思っているのだが どうであろう。
一ノ瀬高原 (正確には三ノ瀬) には 7時12分に到着。いつものように民宿 石楠花荘の駐車場に車を駐めさせてもらう。
1日 五百円也。