竜喰山( 竜喰山:2,011.8m  縦走中の最高峰は 飛龍山 2,069.1m ) 2012.4.8 登山



【PHOTO & 記録 竜喰山 1】

2012年になってから既に 3ヶ月以上経つが、この間、 山に行ったのは僅か 2回 ( 1月の毛無山〜長者ヶ岳・天子ヶ岳縦走、 2月の黒川鶏冠山)。
そして、この 3月は全く山に行けないまま、季節はもうすっかり春になってしまった。
実は、母親が 1月の半ばに入院。当初は検査入院ということだったのだが、結局 入院の間にドンドン状況が悪化し、入院して 2ヶ月経ったこの 3月15日に他界してしまったのである。 従って、この間の土日はほぼ病院へ通う日々となり、また精神的にも山に行ける状態になく、さらには母が他界した後も、葬式、 諸々の事後手続きなどがあって精神的にも肉体的にもかなり疲れる状態が続き、山どころではなかったのである。
また、母親の死について入院中の状況を見ていたことから、ある程度覚悟はしていたものの、やはり いざその死に直面してみると、 私の年齢になっても精神的に堪えるもので、心の整理がつかないまま 4月も半ば近くになってしまったという次第である。

と、なかなか落ち着かない状況であったが、ようやく少し気持ちの整理がついてきたこの 4月8日(日)、 久々の山に行くことに決めた。天気予報ではかなり広範囲に渡って快晴ということであり、登る山の選択肢は沢山ある。
そうなると、今年の登山のモットーに掲げた 「これまで登ったことのない山に登る」 を実践すべきであり、 また残雪が楽しめる山にしたいところである。そして、これまでのことを考えると、少々身体を苛めたいという気持ちもある。しかし一方で、 久々の登山のため体力が心配、などと色々なことを考えながら最終的に選んだのは、奥秩父の竜喰山 (りゅうばみやま) である。
この山は、将監峠のすぐ近くにあり、正式な登山ルートはないものの、かなり登られていると聞く。そして今年は辰年ということで、 竜の名がついているこの山は 復活登山に相応しい気がしたのである (しかも、高さは2,011.8m。 四捨五入すれば 2,012mとなるので、まさに今年に相応しい山である)
加えて、さらに先の大常木山 (おおつねぎやま) を経て大ダルに下れば、竜がその名に入っているもう一つの山、 飛龍山も視野に入るというものである。 帰りは正規ルートの大常木山、竜喰山の山腹を巻く道を戻れば良いので、距離はあるものの 適度にハード ということで選んだのであった。 無論、日が長くなってきていることも考慮してのものである。

朝、4時40分に横浜の自宅を出発。
何時も通り、国道16号線を経て 八王子ICから中央高速道に入る。途中、空には少々雲が多かったのだが、高速を進むに連れ雲は少なくなり、 青空が広がり始める。そして笹子トンネル、その次の日影トンネルを抜けると、真っ白な南アルプスが目に飛び込んでくる。 特に北岳が素晴らしい。 テンションがグッと上がる。
勝沼ICで高速を下り、ナビに従って国道411号線に入る。後は道なりである。
途中、大菩薩嶺への入口である裂石を過ぎ、 さらには山をドンドン登って柳沢峠へと至る。 かつてこの道路を柳沢峠から裂石まで下ったのだったが (2001年の 黒川鶏冠山登山)、 よくもまあこんな長い道を下ったものである。
柳沢峠からは下りに入り、今度は途中で落合と呼ばれる付近を通過する。この落合から柳沢峠の間も、その黒川鶏冠山登山の際に登ったのだったが (というよりも登る羽目になった)、 これまた良くもこんな長く・勾配のある所を登ったものである。その距離にはあきれるばかりである。
閑話休題。
ナビは落合の先、水道局出張所を過ぎた所で左折を指示するが、これは無視。この左折道は、 かつて唐松尾山・笠取山に登った時に使った道だが、 あまり良い道ではなかった印象があるためである。ナビは代わりのルートを探し出し、いつも使うオイラン淵の道への案内に切り替わる。
オイラン淵近くの左折路にて一ノ瀬林道に入る。この道も舗装されてはいるものの狭く、左の崖からの落石が所々に散らばっているが、 先の道よりはマシと思っているのだが どうであろう。
一ノ瀬高原 (正確には三ノ瀬) には 7時12分に到着。いつものように民宿 石楠花荘の駐車場に車を駐めさせてもらう。 1日 五百円也。


身支度をして 7時18分に駐車場を出発。舗装道をさらに先に進み、途中から右手の林道に入る。
この林道は、前回の飛龍山、 そして和名倉山唐松尾山・笠取山などに登った時に通っているので もうお馴染みである。
林道を暫く登っていくと、20分程で牛王院下の分岐に到着。林道をそのまま進めば将監峠だが、山登りを楽しむのであれば、 この牛王院下から牛王院平経由にて将監峠に向かうのが良い。この道も何回も通っていて勝手知ったる道である。
なお、分岐点に小さな標識が立っているが、見落とす可能性もあるので、分岐が現れたら良く辺りを見回してみれば良い。
分岐からは、ササの斜面に付けられた一直線の登りが始まる。

15分ほど登り続けると、 左手の樹林越しに白き山々が見える様になる。
木の枝が邪魔をしてなかなか見通すことはできないが、どうやら間ノ岳 とそこからグッと下って再び西農鳥岳へと盛り返す稜線のようである。

空は雲一つない青空、大変気持ちが良いが、足下に雪がないのが残念である。 この先、高度を上げるに連れ、残雪が多く現れることを願う。

高度を上げていくと、周囲はカラマツの林に変わる。
途中の岩場で振り返れば、富士山、 そして大菩薩嶺が見える。
来る時、柳沢峠近くで車から見た富士山には雲がかかっていたのだったが、 今はスッキリとした姿を見せてくれている。
富士山を見るとやはり元気がでる。
久々の登山であり、母の葬式後は疲労困憊の状態だったので、今日の登山は少々心配だったのだが、ここまでは快調である。

やがて、勾配が緩やかになり、 さらには ほぼ平らな道になると、足下に雪が現れ始めた。
最近まで暖かい日が続いたので、雪の上には足跡が乱れているが、昨日、今日と少々気温が低く、また今は朝の内なので雪は固く締まっている。
それ故に、凍っている所もあり要注意である。
雪の原がこのまま続くかと思っていたら、日当たりの良い場所では疎らになり、一方で融けた雪が凍り、 アイスバーンになっている箇所がそこかしこに現れ始める。

左手を見れば、先程までは枝に遮られてなかなか見通すことができなかった南アルプスの峰々がよく見えるようになってきた。
やはり目立つのは北岳であるが、 今朝程 中央高速道から見た時よりもかなり小さい感じがする。考えたら、笹子トンネル付近から東へ10km以上も引っ込んだことになるのだから当たり前である。
そして、間ノ岳の大きさには少々驚かされる。 農鳥岳は枝に遮られているが、 この後南アルプスの他の山々も見えてくることを期待したいところである。

足下は写真のような感じとなる。
雪が斑に現れるということはそれだけ日当たりが良いということで、そのため足下にアイスバーンが現れることも多くなる。
軽アイゼンを付けるのは面倒なので、少々道を外れて斜面を通り、アイスバーンを避けて進む。

しかし、再び樹林に入ると、足下の雪は途切れることもなくなり、 いつの間にか周囲は一面の雪になる。
雪は固く締まっていて歩きやすくなる。



竜喰山登山データ

上記登山のデータ登山日:2012.4.8 天候:快晴単独行日帰り
登山路:三ノ瀬 民宿 石楠花荘駐車場−牛王院下−牛王院平−将監峠−竜喰山分岐−1,883m峰−竜喰山−1,999m峰− 大常木山−大ダル−禿岩分岐−飛龍権現−飛龍山−飛龍権現−禿岩−大ダル−将監小屋分岐−将監小屋−牛王院下−三ノ瀬 民宿 石楠花荘駐車場
交通往路:瀬谷−(国道16号線)−八王子IC−(中央高速道)−勝沼IC−(国道20号線)−柏尾−(県道38号線)−等々力− (国道411号線)−オイラン淵−(一ノ瀬林道)−三ノ瀬 民宿 石楠花荘駐車場 (車にて)
交通復路:三ノ瀬 民宿 石楠花荘駐車場−(一ノ瀬林道)−オイラン淵−(国道411号線)−大菩薩峠入口− (フルーツライン−県道202号線)−柏尾−(国道20号線)−勝沼IC−(中央高速道)−大月JCT−都留IC−(富士みち)−(県道24号線)−(道志みち) −青山−(国道412号線)−半原日向−(県道54号線)−中津−上依知−(県道52号線)−相模原公園入口−(県道507号線) −(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)−上瀬谷小学校入口−上瀬谷小東側−瀬谷 (車にて)

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