黒川鶏冠山( 黒川山:1,716m 三角点は 1,710.0m) 2012.2.26登山


【PHOTO 黒川鶏冠山 1】

2012年の登り初めとして 1月7日に 毛無山から長者ヶ岳・天子ヶ岳まで 天子山地後半 (前半は昨年末に竜ヶ岳から毛無山まで歩いた) を縦走したものの、 その後、家庭の事情等あって山に行けない状況が続いていたが、2月に入ってもこの状況に変化はなく、2月の登山は半ば諦めかけていたのであった。
しかし、嬉しいことに、ここに来て少々余裕ができ、2月26日の日曜日はどうやら山に行けそうな状況になってきたのである。但し、夕方に所用があるため、 そう遠いところには行けず、また個人的な理由から頂上にそれなりの神社がある場所が好ましく (祀ってある神様は問わず、 とにかくお参りをしたい気持ちが強かった)、そうした条件から登る山を検討する。
すぐに思い浮かんだのが丹沢山塊大山であるが、 贅沢を言えば、折角の冬の登山なので雪が多く残っている山が好ましく、大山は土曜日時点ではそれ程雪は残っていないように思われたので却下することにしたのだった (実際は 27日の月曜日、 通勤途中に大山を眺めると、この土日にかなり雪が積もったようである)
そして色々検討している中、ふと思いついたのが奥秩父の黒川鶏冠山である。
この山は柳沢峠から登られることが多いようだが、今回は 前回と同じく大菩薩嶺の登山基地である裂石から登り、 丸川峠を経て、六本木峠、黒川山、鶏冠山と進めば、かなり静かな山旅、そして雪の山を堪能できる と踏んでの選択である。無論、 鶏冠山頂上には鶏冠神社奥宮もある (鶏冠神社の里宮は笠取山などの登山基地である一之瀬高原にあるらしい)

26日当日は横浜の自宅を 4時40分に出発。
空は曇っており、星は見えない。天気予報では黒川鶏冠山のある地域は 6時以降晴天のはず。現状の空模様はあまり気にせず何時も通り、 国道16号線を走り、八王子ICから中央高速道に入る。
しかしである、高速に乗ると、天気は良くなるどころか 霧雨がフロントガラスを濡らし、道路脇にある標示板にも 雨天スリップ注意と出ているではないか。
本当に久々の山なのに それは無いだろうと思いながらも、今日は雨でも登ろうと決心して先に進む。
が、ありがたいことに長い笹子トンネルを抜けると、今まで濡れていた道路は完全にドライ状態。空模様はスッキリしないものの、 雨は降っておらず、うっすらと南アルプスも見えたのだった。
とは言え、大菩薩嶺方面はガスが山を覆っており、本日は厳しいコンディションになりそうである。
ナビに従って、勝沼ICで高速道を下りた後はフルーツラインを進み、いつも車を駐めている雲峰寺向かい側の駐車場に到着したのは 6時45分であった。
しかし、さらに奥へと続く道路の状況が良さそうだったことと、夕方の所用のことを考えると、なるべく時間を短縮したいということもあり、 林道をさらに先に進んで丸川峠への分岐にある駐車場へと行ってみることにする。
ありがたいことに林道は凍結しておらず、また駐車場も空きスペースがあり、スンナリと車を駐めることができたのだった。


身支度をして 6時53分に駐車場を出発。
駐車場の奥へと続く林道跡を辿って沢沿いに進む。
足下には結構雪が残っており、しかも凍っているので慎重に進む。
2つめの堰堤を左にやり過ごした所で写真の様な標識が現れた。ここから尾根に取り付くことになる。時刻は 7時7分。

沢沿いの道に比べて、 尾根上に雪はほとんど見られない。
しかし、高度を上げていくと、やがて土の上にシュガーパウダーを散らしたような状態で雪が現れ始めた。昨日の雨は山では雪になったようだ。
空模様は相変わらず芳しくなく、大菩薩嶺の上方にはガスがかかっている。 ただ、気温の方は結構高いようで、急坂の登りに身体もポカポカ暖かく、途中でパーカーを脱ぎ、ラガーシャツにフリースという状態で登る。

高度を上げるに連れ、足下の雪の量も増えてくる。
根雪の上に昨日の雪が積もった状態で、その上に何人かの先行者の足跡がついている。
周囲にはガスが漂い出し、また木々の枝には霧氷が着いて如何にも真冬の山らしくなってきた。
快晴の下の山登りがやはり一番だが、登り慣れた山ではこういう冬景色もなかなか良いものである。

この丸川峠への登りは結構急斜面が続くが、 途中に平らな場所が何ヶ所かあり、メリハリが利いているのでそれ程疲れない。
途中で、ご夫婦を追い抜く。
ご夫婦は軽アイゼンを付けておられたが、小生にとってはこれまでの所軽アイゼンは不要。少々凍っている箇所もあったが、 慎重に進めば大丈夫であった。

やがて、傾斜も緩くなり、左右の木々が造り出したトンネルを抜けると、 もう丸川峠も近い。
右手を見上げれば、斜面の木々に霧氷が着き、まるで桜が満開のようである。

まるかわ荘のある丸川峠には 8時28分に到着。
ここで右に曲がれば大菩薩嶺だが、 本日の目的地黒川鶏冠山へはそのまままっすぐ進むことになる。

なお、この日、まるかわ荘は休みだったようである。

小屋の裏手に回り、 お馴染みの木彫りの地蔵尊にこの先の安全を祈願する。

さて、これから進む方を見やれば、ここからは雪の上に足跡は全く見られない。 予想していたこととはいえ、少々不安を抱きつつ足を踏み入れる。
これまでの道は、踏み固められた雪の上に新しい雪が積もる という状態で、それ程 雪の深さは感じなかったのだが、 ここからの道は雪がフカフカしており、最近はほとんど歩かれていない状態のようである。
状況が厳しくなったら迷わず引き返そう と思いつつ、林の中に足を踏み入れる。



黒川鶏冠山登山データ

上記登山のデータ登山日:2012.2.26 天候:曇り単独行日帰り
登山路:丸川峠分岐駐車場−丸川峠−寺尾峠−天庭峠−六本木峠−横手山峠−黒川山肩−黒川山− 見晴台−黒川山−黒川山肩−鶏冠山−黒川山肩−横手山峠−六本木峠−天庭峠−寺尾峠−丸川峠−丸川峠分岐駐車場
交通往路:瀬谷−(国道16号線)−八王子IC−(中央高速道路)−勝沼IC−(フルーツライン−県道202号線)−丸川峠分岐駐車場 (車にて)
交通復路:丸川峠分岐駐車場−(フルーツライン−県道202号線)−勝沼IC−(中央高速道)−八王子IC−(国道16号線)−瀬谷 (車にて)

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