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ルートの方は写真の様なササ原が時折現れ、気持ち良く歩くことができる。
こういう場所を歩く時は、展望も素晴らしく、必ず右手に富士山、
南アルプスの山々が見えて楽しませてくれる。
時刻は 11時を少し回っており、徐々にこれらの真白き山々も周囲の明るさに紛れつつあるが、まだまだ魅力的である。
また、ササ原の中にはかなりの倒木があるものの、気分の良さに ほとんど気にならない。 |
ここに至るまで、南アルプスの山はそのほとんどが見えていたが、
ここからは今まで隠れ気味だった甲斐駒ヶ岳も見えてきたので、
少々嬉しくなる。
甲斐駒ヶ岳の左には仙丈ヶ岳が大きいが、
後方の大仙丈ヶ岳と重なって少しイメージと違うのが面白い。
気温も高くなってきており、風もほとんどなく、気持ちの良いプロムナードである。
このようなルートが地図上に無いのは残念でもあるが、人の往来が激しくなるのも また考え物である。このままの状態を保ちたいところである。 | |
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また、ルート上には写真のような場所もあり、南アルプス深南部を彷彿させてくれ、楽しい。
やがて目の前に岩峰が見えてきた。今度こそ大常木山に違いないと思い 足が速まる。
最初はササの中に疎らに岩が存在する程度。登るに連れ、岩の量が増え始める。
また、傾斜も最初は緩やかだが、徐々にきつくなり始め、最後は岩によじ登らざるを得ない状況になる。
少々怯み、エスケープルートはないかと探すが、どうやら岩を直登した方が良さそう と判断し岩に取り付く。 |
岩場は手強いかと思いきや、
ホールドする箇所も多く、雪に覆われていたりしなければ楽しく登ることができる。
岩を乗り越えるとさらに次の岩が待っているが、ちゃんと繋がっており、途中で進むことができなくなって立ち往生などということは全くない。
展望もグッと広がり、ここまで辿って来た尾根もよく見え、西仙波、東仙波と続く和名倉山
への縦走路も見える。
そして、その尾根の後方には真白き浅間山も見えたのだった。 | |
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岩場を快調に登り、最後と思われる岩場を見上げると、その頂上に木の杭とピンクのテープが見える。今度こそ大常木山のピークに違いないと思いつつ登って行くと、
その通り、その狭いピークが大常木山頂上であった。時刻は 11時23分。
そして、そこには何と 「KUMO 大常木山」 と書かれた、焦げ茶色の標識が木に括られていたのであった。
この KUMOさんが作られた標識を見たのは何年ぶりだろう。近頃あまり目にした覚えが無いということは、小生の登る山がポピュラーな山に偏っていた ということなのかもしれない。
なお、大常木山からは 先程の浅間山に加え、
和名倉山の大きな姿もよく見えたのだった。 |
写真は、
大常木山から眺めた浅間山。
浅間山の左手前に見える尖った山は東仙波。その東仙波から右に
和名倉山への尾根が延びている。
この他、南東を向けば飛龍山が大きい。
また、富士山も見えるが、
樹林の隙間から見る形になるため、富士山の周囲の山々はあまりよく見えない。
なお、今まで大菩薩嶺は
富士山の左側に見えていたのだが、かなり東に進んできたため、
ここからは富士山の右の裾の延長上に大菩薩嶺の右斜面が重なっている。 | |