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当然、ここまで歩いて来た尾根を見通すこともできる。
特徴のあまりない尾根だけに、実はどれが竜喰山か分からないのだが、普通に考えれば中央右手の高みが 竜喰山、
そして一番左の高みは 1,999m峰ということになると思うが、どうであろう。
見飽きない景色であるが、先は長い。
11時26分、大常木山を後にして先に進む。 |
岩場を下るが、
こちら側はここまで登ってきた岩場程急では無いため、歩きやすい。
暫くは黙々と下る。
ここもササ原の斜面を進むことが多いが、徐々に踏み跡というか、獣道がササ原を多く横切るようになる。
右下に下る道らしきものも見えるが、目の前には飛龍山が見えているので、
とにかく飛龍山を目指してまっすぐ進む。 | |
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進むに連れ、目の前の飛龍山はドンドン形を変えるから面白い。
特に明確な下り斜面になってからは、鈍角な三角形に加えて、頂点の部分が少し盛り上がってくる。
やがて、写真のような尖った岩が目の前に現れると、下り斜面はさらに加速するようになり、
下方に正規ルートが見え隠れするようになる。正規ルートが見えてきたので、一安心である。
そして、地図上には道が記されていない山々を登り終えた という達成感が湧き上がってくる。 |
最後はほとんど適当にササの斜面を下り、
11時58分に正規ルートに合流。いい加減に下ったため、合流したのは大ダワの少々手前であった。
まだ 12時なので、当然 飛龍山を目指す。
大ダワに下り着く時間がもっと遅かったら、このまま正規ルートを辿って一ノ瀬に戻るつもりであったが、この時間ならば行くしか無い。
ここからは縦走路に雪が多く見られ、さらに、樹林帯に入っていくので雪はもっと増えるものと思い、
軽アイゼンを装着する。
途中、日当たりの良い場所では土の上を歩くことになったものの、案の定、樹林帯に入ると多くの残雪が待っていたのだった。 | |
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先にも述べた様に、大ダワから頂上に直登すればかなり時間が稼げるのだが、
正規ルートは飛龍山の西側斜面を通って南側へと進み、
そこから今度は頂上に向かって北へと進むので、かなり非効率的なルートになっている。
さすがに疲れも出てきており、さらには雪の斜面を横切る急坂を登っていくので、かなり辛い。
加えて、融けた雪が氷となってテラテラと光っている箇所が何ヶ所かあり、軽アイゼンを叩きつけるようにして登るので、さらに疲れが増す。
ただ、有り難いのは、雪は固く締まっていて腐っておらず、踏み抜きがないことである。 |
バテバテになりながら登り着いた場所は禿岩への分岐点。
時刻は 12時39分。禿岩へは帰りに寄ることにして、先を目指す。
緩やかな道を少し辿ると、すぐに飛龍山への登り口に到着。
時刻は 12時41分。
飛龍山に行くには左の斜面を登ることになり、まっすぐ進めば雲取山あるいは三条の湯、
右に下ればサオラ峠経由で丹波山村に下ることになる。
また、この分岐には写真のような石の祠が置かれている。飛龍権現である。初めて飛龍山に登った 1999年の時は、祠は木でできており、
しかも倒れている状態であった (三条の湯から雲取山経由 飛龍山)。
その後、石の祠が建てられたようだ。 | |
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急斜面を登る。残雪が凍っている場所があるかと思えば、雪は全く無く、木の根がむき出しの場所もあり、軽アイゼンの踏み場所に気を遣う。
暫く登ると、道はほぼ平らになる。しかも足下には締まった雪が残っているので、足が進む。
やがて樹林帯を抜けて見晴らしの良い場所に出る。目の前に飛龍山のピークが見えてきた。
まだまだ遠い。
飛龍山に初めて登った時は雲取山からの縦走だったので、
飛龍権現からでは無く、頂上直下の近道ルートを使って登ったのだったが、2回目に飛龍山に登った時はこのルートを使い、
かなり距離があった記憶がある。その通り 飛龍山頂上までは、まだまだ時間が掛かりそうである。 |