今までの登りの苦労も吹っ飛ぶ、楽しい尾根歩きが続く。 やがて、周囲の灌木もなくなり、草の斜面が続くようになって、小さなマウンドを登り切ると、 前方にケルンの中に立つ、十字架のような 中倉山の標識が見えてくる。 中倉山到着は 9時58分。 また、嬉しいことに頂上には誰もいない。 | |
頂上の岩に腰掛けて軽く食事をした後、周囲にカメラを向ける。 まず、この中倉山の尾根の続きであるが、先ほど見えたピラミッド型の高みが見え、その左後方にも山が見えている。 そして、沢入山からさらに先に続く尾根は、気持ちの良さそうな草の斜面を経て台形の山へと続いており、その尾根の後方に
皇海山が顔を出している。 ということは、台形の山はオロ山 (地図に名前の記載はない) ということになる。 |
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こちらの写真は庚申山方面。 写真 中央の山が庚申山で、写真 右端の山がオロ山である。 庚申山の左手前にある大きな山は名前が分からないが、地図上の 1,738m峰と思われる。 また、オロ山と庚申山との間に頂上が少しだけ見えている山は、 皇海山の南に位置する鋸山と思われる。 | |
庚申山の左手前に見える山 (上述したとおり 1,738m峰と思われる) の左斜面後方には、 後袈裟丸山、前袈裟丸山、そして小丸山が見えている。 袈裟丸連峰の左手後方には 富士山も確認できるものの、 最早 ほとんど空の色にその存在を隠しつつある。 写真 中央奥、やや右手に見える、左右に大きく広がった斜面を持つ山が前袈裟丸山で、その右に少しだけ見えているのが後袈裟丸山。 |
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富士山の左側にも多くの山々が見られるものの、 知識が無いため全く同定できない。 ただ、備前楯山はすぐ手前に見えており、その左後方に地蔵岳 (鹿沼市粕尾峠の近くにある山) が見えている。 その後も見知らぬ山々が続くが、北東の方向にまで回ってくると、
半月山が確認でき、その左に
社山、大平山が続く。 山ばかりに目が行っていたので、少し中倉山の北側下方を覗き込んでみる。 | |
下方には、この中倉山とその反対側の山との間に狭い谷底平野ができており、
そこに松木渓谷に続くと思われる林道が走っている。 凄まじいのは、谷底平野後方の斜面である。黒砂の斜面のように見え、さらにはそれが今にも崩れ落ちそうな急角度なのである。 しかし、帰宅後調べると、見えたのは旧松木村の跡地付近らしく、
黒砂に見えたのは、どうやら銅製錬過程にて排出されたスラグ (廃鉱石) で、
旧松木村はそのスラグ捨場になっていたらしいのである (煙害により住民が立ち退いた跡地がスラグ捨場となった)。 |
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