一応ジグザグに道はつけられているのだが、それでもこの登りは結構辛い。 展望は全く得られず、救いは斜面の先に見えている青空だけである。 ただ、普通、斜面の先に青空が見えれば、終わりが近いはずであるが、もうそろそろかなと思うと、道はそこを逸れて右へと進むなど、 終わりがなかなかやってこない。 | |
標識は全くなく、テープもほとんど無い状態であるが、 足下が明瞭なので迷うことなく登っていくことができる。 そんな中、登山道脇の三角形の平たい岩に、 金釘でひっかいた文字で 『 55分 』 と書かれているのが目に入る。 これは、ここから頂上まで 55分程の時間がかかるという意味だと判断すると、 今は 8時51分なので、頂上到着は 9時46分ということになるが、 果たして どうであろうか。 |
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足下に下草がほとんど見られない登りが続く中、やがて周囲に冬枯れ状態の草が見られるようになる。 傾斜も少し緩み始め、上方の青空も近づいてきているようである。 | |
後方を振り返ると、樹林が切れて双耳峰の山が見える。 この備前楯山は足尾銅山発見の地なのである。 1610年、2人の農夫がこの山で銅鉱を発見し、その後、江戸幕府直轄の鉱山として本格的に採掘が開始されたとのことで、 山の名は発見者の功績を称え、2人の出身地である 備前の名を取って付けられたとされている (『 楯 』 は銅鉱脈の露頭のこと)。 そして、採掘により、この山の地下には総延長が 1,200kmにも及ぶ坑道が網の目のように存在しているとのことである。 |
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山の展望が得られたことで少し元気をもらう。 そして、9時7分、長い登りも漸く終わりとなり、稜線に登り着く。 写真は、その支尾根への到達点。 | |
さらに尾根の登りが続くので少しガッカリしたものの、 傾斜はかなり緩やかなようであり、さらには展望が少し開けたのが嬉しく、気落ちの幅は少ない。 その展望だが、樹林越しではあるものの、草付きの斜面、そしてその先に台形の山が見える。 さらには、その右手前にピラミッド型の山も見えているが、こちらも名前が分からない。 |
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