中倉山・沢入山 ( 中倉山:1,530m、 沢入山:1,704m ) 2021.4.15 登山



【PHOTO & 記録 中倉山・沢入山 3】

一応ジグザグに道はつけられているのだが、それでもこの登りは結構辛い。

展望は全く得られず、救いは斜面の先に見えている青空だけである。

ただ、普通、斜面の先に青空が見えれば、終わりが近いはずであるが、もうそろそろかなと思うと、道はそこを逸れて右へと進むなど、 終わりがなかなかやってこない。

標識は全くなく、テープもほとんど無い状態であるが、 足下が明瞭なので迷うことなく登っていくことができる。

そんな中、登山道脇の三角形の平たい岩に、 金釘でひっかいた文字で 『 55分 』 と書かれているのが目に入る。

これは、ここから頂上まで 55分程の時間がかかるという意味だと判断すると、 今は 8時51分なので、頂上到着は 9時46分ということになるが、 果たして どうであろうか。

足下に下草がほとんど見られない登りが続く中、やがて周囲に冬枯れ状態の草が見られるようになる。

傾斜も少し緩み始め、上方の青空も近づいてきているようである。

後方を振り返ると、樹林が切れて双耳峰の山が見える。
恐らく備前楯山であろう。

この備前楯山は足尾銅山発見の地なのである。

1610年、2人の農夫がこの山で銅鉱を発見し、その後、江戸幕府直轄の鉱山として本格的に採掘が開始されたとのことで、 山の名は発見者の功績を称え、2人の出身地である 備前の名を取って付けられたとされている 『 楯 』 は銅鉱脈の露頭のこと)

そして、採掘により、この山の地下には総延長が 1,200kmにも及ぶ坑道が網の目のように存在しているとのことである。

山の展望が得られたことで少し元気をもらう。
見上げれば、稜線がかなり近くなってきており、もう少しである。

そして、9時7分、長い登りも漸く終わりとなり、稜線に登り着く。
と、思ったらそんなに甘くはなく、ここは支尾根であり、ここからも尾根の登りが続いていたのであった。

写真は、その支尾根への到達点。
支尾根を上から下ってきた場合、そのままこの場所を見落としてさらに先に下ってしまう可能性があるため、ここには枯れ枝の先に軍手をつけて手の形を作り、 人差し指で下る方向を示したものが置いてあった。なかなか洒落ている。

さらに尾根の登りが続くので少しガッカリしたものの、 傾斜はかなり緩やかなようであり、さらには展望が少し開けたのが嬉しく、気落ちの幅は少ない。

その展望だが、樹林越しではあるものの、草付きの斜面、そしてその先に台形の山が見える。
山名は分からないが、中倉山ではないようだ (中倉山の西方に位置する オロ山で、その先は庚申山へと続くのだが、この時点では知るよしもない)

さらには、その右手前にピラミッド型の山も見えているが、こちらも名前が分からない。



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