社山( 社山:1,826.6m ) 2011.2.4 登山



【PHOTO & 記録 社山 1】

昨年12月の雁坂嶺、破風山登山の際に捻挫してしまった右足の状態は、 その後もずっと思わしくなく、結局 1月は山登りができず仕舞いで終わってしまった。
そして、2月に入った今も、足首を伸ばすことは可能であるものの、足首を鋭角に折ると痛く、 従って少々傾斜がキツイ山は厳しい状況である。加えて、左右に足首を捻っても痛みを感じる状態であり、 予期せぬ動きを強いられることが多い山登りは、このままだと 2月も不可能ということになってしまう。
一方で、約 2ヶ月間山に行かないとストレスは溜まるばかり。 おまけに、大雪で多くの被害を出している北陸・東北地方と違って、関東地方は乾燥注意報が出続ける晴天続き。こうなると、 居ても立ってもいられなくなり、ちょっと不安は残るものの、意を決して (それ程 大げさではないが・・・) 山に行くことにしたのであった。
当然、ハードな山行は避けるべきで、足の状況を考慮した山を選ばねばならない。 色々 検討した結果、最終的に日光の社山 (しゃざん) を選んだのであった。
この山は標高 1,827mほど。しかも 出発点となる中禅寺湖湖畔の標高が 1,282mであるから、 545mばかりの標高を稼ぐだけで済み、今の状況にピッタリの山である。
しかもこの時期、雪はかなり積もっているようであり、また、目の前に中禅寺湖、 そしてその後ろに男体山を見ることができるという絶景が約束された山であり、 かなり魅力的なのである。
そして、この 2月4日、天気予報が快晴を告げているのを確認し、出かけることにしたのであった。 無論、2月4日は平日であるが、1月に 2回程休日出勤しており、さらに家でも仕事をするなどしたので、 仕事が一段落したこの時期、休暇をとって出かけることにした次第である。
さて、天候は OK。登る山も決まり、休暇も取ったところで、心配が 1つ残っている。
小生の車はノーマルタイヤであり、この時期早朝に いろは坂を登って中禅寺湖まで行けるのかということである。色々調べると、 やはりこの時期、日光の気温は氷点下が当たり前。必然的にスタッドレスタイヤは必須のようである。
折角の計画もご破算かと思ったが、ここで 良いアイデアが浮かんだ。それは、 日光駅前の駐車場に車を駐め、そこからはバスで中禅寺湖に行くという方法である。 早速、調べてみると、JR日光駅前の市営駐車場は 24時間営業。しかも、 料金は格安で、『 最初の 30分は無料。8:00〜20:00 = 2時間 100円。20:00〜8:00 = 1回 100円 』 という格安料金なのである。 これを 利用しない手はない。

ということで、早朝 3時半過ぎに横浜の自宅を出発。横浜ICから東名高速道に入り、 そのまま東京ICから首都高 3号線へと進む。大橋JCTから中央環状線、首都高川口線を経て東北自動車道に入る。 従来使っていた霞ヶ関、竹橋JCT、首都高5号池袋線経由よりも格段に早い。
宇都宮ICからは日光宇都宮道路に入って日光ICまで進み、目的地である日光市営駐車場に着いたのは 5時55分であった。
簡単に身支度をして、6時13分に東武日光駅を出発する湯元温泉行きのバスに乗るべく、東武日光駅へと進む。 周囲はまだ薄暗いが、建物の後方に女峰山が白い。
バスは定刻通りに東武日光駅を出発。乗客は途中で 1人が乗ってきたものの、すぐに下りたので、 貸し切り状態。バスから外を見ると、道路の端には雪がかなり残ってはいたが、道路自体の凍結箇所はないようである。 いろは坂ももしかしたらノーマルタイヤで大丈夫だったかもしれないが、それは結果論。バスで正解。
7時前に中善寺温泉に到着。ここでスパッツを装着し、まずは立木観音へと向かう。
日光の高級旅館 楓雅 (ふうが) の敷地内を通って立木観音への道へ向かったのだが、これが失敗だった。 この道は溶けた雪が凍っており、痛む足首にはとても悪い道であった。


県道250号線に合流してからは雪もしっかり除雪されているので一安心。 寒々とした感じの中禅寺湖の湖畔を南へと進む。
前方には本日 これから登る社山の綺麗な三角錐が日の光を浴びて輝いている。
それにしても、社山まではかなり距離があるし、山腹に雪も多そうである。雪の上にトレースが残っていれば良いが、 そうでなければテープなどがしっかり付けられていることを願うばかりである。
初めての山であり、それも雪山なので少々緊張する。

振り向けば、 男体山が大きい。
ここから見る男体山は綺麗な三角錐をしており、戦場ヶ原や金精峠奥白根山などから見たそれとは全く違う感じである。
よくよく考えたら、この中禅寺湖側から男体山をしっかり見るのは初めてである。 男体山には 2回登っているが、最初の時は登山口の二荒山神社中宮から見上げただけなので、 あまりにも真下過ぎているし、2回目はガスで見えず状態。
無論、他の山に登るべく日光に向かう時にも見ているのだが、こんな三角錐をしていたとは全く知らなかった。 この山は見る方向によって形を大きく変える、 そういう山なのである。

そして、正面には奥白根山が真っ白に輝いている。
奥白根山の左の山は恐らく昨年登った白根隠山、そして白桧山であろう。 さらにずっと左にはズングリした錫ヶ岳も見える。そして白桧山の左下に見えるのは高山かもしれない。
奥白根山の右の高みは五色山、そして外山であろうか。
中禅寺湖からこんなに良く奥白根山が見えるとは知らなかった。

道路脇にあったトイレで用を足す。トイレの中は暖房が効いていたので大変良かった。

車道を暫く歩くと正面に赤い立派な門が見えてきた。
成る程、ここが立木観音かと思ったら、立木観音はここのご本尊なのであり、ここは中禅寺という寺院なのであった。 日光山輪王寺の別院らしい。またまた勉強不足を露呈。
道は中禅寺の周りを巻く様に右に曲がり、すぐにまた左に曲がって中禅寺の敷地に沿って進む。 そして、右手には歌ヶ浜の駐車場が現れた。事前に調べたところによれば、この駐車場の奥からイタリア大使館別荘へと進むのがルートらしいので、 駐車場に入る。駐車場の周囲は除雪した雪で囲まれており、それが凍結しているものだから、ここで軽アイゼンを装着する。
装着に結構手間取り、7時37分に駐車場を出発。

駐車場奥から先に進むと、何のことはない、すぐに車道横に出ることになった。 歩道を歩けば良いのだが、除雪した雪が積もっており、足を取られるので、 仕方なく 軽アイゼンを着けたまま車道を進む。無論 凍った部分を選びながら・・・。
やがて車道と分かれ、雪の道を進む。道は雪で覆われているものの、 きっちり圧が掛けられており、凸凹はなく平ら。車の轍の跡も残っている。 途中、イタリア大使館別荘記念公園まで 400mの道標あり。
黙々と雪道を進む。雪の上には登山靴の跡もあり、どうやら踏み跡が期待できそうである。
やがて、中禅寺湖の畔に近づくようになると、社山が再び見えてきた。 あまりにも白いので少々心配になる。

振り返れば、男体山
先程見た綺麗な三角錐から少し形を変えてきており、頂上左後方が平行に延びてきている。 本当に見る角度で様々な形を見せてくれる山である。

湖畔を吹く風は冷たいが、思ったよりも寒くはない。 本日はかなり温かいようであり、ポカポカ陽気の中の登山が楽しめそうである。
ほぼ平らな雪道を進む。



社山登山データ

上記登山のデータ登山日:2011.2.4 天候:快晴 のち吹雪のち晴れ単独行日帰り
登山路:中善寺温泉−歌ヶ浜駐車場−半月山荘−阿世潟−雨量計−社山−雨量計−阿世潟峠−阿世潟− 半月山荘−イタリア大使館別荘−歌ヶ浜駐車場−中善寺温泉
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−東京IC−(首都高3号線)−大橋JCT−(中央環状線・首都高川口線) −川口IC−(東北自動車道)−宇都宮IC−(日光宇都宮道路)−日光IC−日光市営駐車場−(ここまで車。その後徒歩)−東武日光駅−(バス)−中禅寺温泉
交通復路:中善寺温泉−(バス)−JR日光駅−(徒歩)−日光市営駐車場−(ここから車)−日光IC− 宇都宮IC−(東北自動車道)−川口IC−(首都高川口線・中央環状線)−大橋JCT−(首都高3号線)−東京IC−(東名高速道)−横浜IC−瀬谷 (車にて)

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