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9時38分、自記雨量計のアンテナがあるピークに到達。
このピークの少し先は本来は岩場になっているらしく、大きな岩が雪の上に点在している。
ここで岩の一つに腰掛け、暫し休憩。握り飯を頬張る。
コンビニで購入したペットボトルのお茶の他、山中が寒い場合を考え、テルモスに温かいお茶を入れて持ってきたのだったが、
ペットボトルの冷たいお茶で十分であった。今日は本当に暖かい。
今はシャツの上にフリース、さらにパーカーを着ているのだが、
パーカーを脱いでも良いような陽気である。面倒だったのでそのままにしたが、この後の展開を考えると、これが正解であった。 |
この岩場は、周囲に木々がないので、
展望は抜群である。
眼下には中禅寺湖が広がり、その向こう岸には男体山が大きい。
ここから見る男体山は、先程からさらに形を変えてきており、頂上付近を中心に鈍角の三角形を形作っていて、
全体では先程までの台形から将棋の駒のように五角形になっている。
ちょっと気になるのは雲が増えてきたことくらい。
しかしまだ上空には青空が広がっている。 | |
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男体山左後方には、
太郎山、山王帽子山、
於呂倶羅山が見える。以前、太郎山に登った際、光徳温泉近くの駐車場に車を置き、
車道を登って太郎山への登山口である矢島市郎句碑のある場所まで行ったものの、
そこからのハガタテ登山道が崩壊のため通行禁止となっていて愕然としたのであった。
しかたなくさらに延々と車道を登って、山王帽子山の登山口まで歩き、山王帽子山経由にて太郎山に登ったのだった。
従って、山王帽子山には苦しい思い出しかないのだが、こうして見ると、山王帽子山はなかなか見事な山である。
また、男体山のかなり右には、
高原山 (鶏頂山、釈迦ヶ岳)がうっすらと見える。 |
山王帽子山、
於呂倶羅山のさらに左側には、温泉ヶ岳、
外山、五色山など奥白根山に連なる山々が見えるはずだが、
この頃になると、かなり黒い雲がそれらの山々の上空を覆っており、少々霞み気味である。
もしかしたら、あちらの方は雪が降っているのではないかと思えるような状況である。
こちら側が快晴であることを素直に喜ぶ。
12分程休憩して、9時50分に出発。 | |
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道は少し下って細い馬の背のような尾根を渡り、向こう側の斜面に取り付くという状況。
ありがたいことに細い尾根部分の雪はほとんど融けているので足下を見ながら安心して渡っていけるが、
雪に覆われ、雪庇が張り出していたりしたら少々危険な箇所である。
難なく細い尾根を渡り登り斜面に入る。この辺は快調に進める所である。 |
この辺は足下の雪も締まっており、
軽アイゼンが効いて快調に足が進む。
右足の方もこの位であればそれ程痛まない。
この斜面で前方にまたまた鹿の群れを見た。アッという間に消えていったが、
よくよく見ると、周囲には鹿の糞がかなり散在している。天敵もいない鹿の楽園なのであろう。
さらに進んで少々平らになった場所では、足下の雪が所々で掘り返されて、草がむき出しになっている。
鹿が草を食むために雪を掘り返しているのであろうか。 | |