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南には空木岳から赤梛岳を経て、
この南駒ヶ岳へと続く稜線が見える。
面白いのは赤梛岳で、先程 南駒ヶ岳の中腹から見えた綺麗な三角錐をした姿は、ここからは全く確認することができない。
空木岳の右後方には八ヶ岳連峰。
先程見た通り、その八ヶ岳連峰の左端には蓼科山も見えるが、
その蓼科山のさらに左、雲海の上にほんの少し頭を見せているのは浅間山かもしれない。 |
先程、この頂上に至るまでに見えた山々の総決算 という言い方をしたが、
ここからの展望はその総決算に加え、今まで見えていなかった山までも見せてくれている。先程 頂上手前で見えた南アルプスの山々の続きである。
農鳥岳、広河内岳の右には北荒川岳 (無論 尾根続きではない)、
そしてその右に塩見岳と続き、
塩見岳の右後方には富士山がその姿を見せてくれている。
さらには、小河内岳、東荒川岳 (悪沢岳)、
荒川中岳、荒川前岳、赤石岳と続いており、
先般 空木岳で見た時よりも良いコンディションで見ることができる。 | |
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さらに赤石岳の右には、
聖岳が大きく、
さらに上河内岳、茶臼岳と続いている。
ところで、頂上近くの岩にへこみがあり、そこに水が溜まっていて、
将棊頭山近くにある天水岩を彷彿とさせる。
上にある富士山が写った写真にある岩がそれであるが、
その規模は天水岩に比べてかなり小さい。 |
茶臼岳からさらに右にはイザルガ岳、
光岳と続き、
加加森山を経て、先程 尾根を登っている途中で見えた池口岳の双耳峰へと続いている。
ところで、右の写真に写っている高みが、先程 南駒ヶ岳の頂上かと勘違いした所である。
砂礫の地がいかにも頂上然としていて面白い。 | |
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その頂上もどきを含む、仙涯嶺、越百山へと続く尾根が左の写真である。
ここからは頂上もどきに隠れてしまって、仙涯嶺はその先端しか見えないが、先程 尾根から見た姿を思うと、
この尾根で一番手強い場所になると思われる。
手前の岩に矢印とともにコスモと赤い字で書かれているのが、何とも微笑ましい。 |
頂上で 20分以上休み、11時7分、
仙涯嶺、越百山に向かって出発する。頂上には 後から 1人やってきたのみで、ほとんどの時間を一人で占有できたのだった。
まずは少し斜面を下った後、先程 頂上と間違えた高みに向かって進む。
この辺には大きな、そしてユニークな形をした岩が多く、なかなか楽しませてくれる。
右の写真の岩もその一つで、見方によっては両手とも拳を握り、親指を自分の方に向けた状態のように見える。
また、本を 3冊ずらして並べたような岩もあり、全部紹介できないのが残念なくらいである。 | |
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左下を見れば、摺鉢窪カールの中に摺鉢窪避難小屋の赤い屋根が見える。
恐ろしいのは、その避難小屋のかなり手前まで崩壊が迫ってきていることで、この崩壊地は 『 百間ナギ 』 と呼ばれている。
この崩壊は今も止まることなく進んでいるそうで、上から見ても避難小屋に危険が迫っている感じがする。
また、カールの向こう側の岩壁もごっそり崩れ落ちたような様相を見せており、とても避難小屋に泊まる気にはなれない。
聞くところによれば、夜 寝ていると、石が下に転げ落ちていく音が聞こえるとか・・・。 |