南駒ヶ岳 仙涯嶺 越百山 登山 ( 縦走中の最高峰は 南駒ヶ岳:2,841m ) 2010.10.11 登山



【PHOTO & 記録 南駒ヶ岳 仙涯嶺 越百山 登山 9】

> 岩場を後にして少し下った所から、これから進む越百山方面を見やる。
相変わらず気持ちよさそうなスカイラインが続いている。
ただ、よく見ると、こちら側はまだガスが上がってきてはいないものの、 後方の恵那山方面はもう既に雲の中である。
イヤ、よく見たら右後方の御嶽も今や雲に囲まれつつある。
これは急がねばと慌てて縦走路に戻り、先に進む。

しかし何と言うことであろう、5分も経たないうちに周囲にはガスが流れ始めたのであった。 覚悟していたこととは言え、大変残念である。

ガスはドンドン上がってくる。
不思議なことに今朝程 登ってきた北沢尾根方面にはガスは掛かっていない。しかし、 その後方に見える御嶽は、 上で述べたように既に雲に覆われ始めている。

前方に目を戻せば、最早 越百山もガスに囲まれ始めている。 ガスは伊那側の方から上がってきているようである。
少しガッカリしながら先を急ぐ。

紅葉のシーズンとは言え、最早 このような高い山では盛りを過ぎてしまったようであるが、この尾根の縦走路中、 僅かに秋を感じさせてくれたのが、この岩場。
青い空の部分が少なくなってしまっているのは残念であるが、赤く染まった葉が中々良い。

岩場の横を通過すると、少々ハイマツが煩い道となるが、少し登ればすぐに良く踏まれた道へと戻る。
ここからはハイマツの中の道が続く。ガスが無ければもっと気持ちが良いのだろうが、視界があまり利かない中でも十分にスカイラインの雰囲気を楽しむことができる、 なかなか良い道である。

ガスは縦走路全体を覆ったり、 時にはサーッと退くなど、変化に富んだ状態が続く。
しかし、概ねはガスの中。時折 写真のような光景が現れて楽しませてくれる。
道は徐々に登りに変わるが、急登ではないのでそれ程きつくはない。時刻は 12時21分。歩き始めてから 7時間近く経とうとしているのだが、 休みたいと感じない。今朝は あれほど身体が重かったのだが不思議なものである。

この頃には周囲の景色はほとんど得られず、先に見える越百山の頂上もガスに見え隠れする状況。 黙々と歩を進めるしかない。

越百山が近づいてきたものの、その手前の高みを越えていくのが何となく億劫に感じるようになってきた。 やはり疲れが出ているのかもしれない。
しかし、ガスの流れる中では休む気にならず、少しペースを落として進む。

億劫に思っていた登りも意外にあっさり登ることができ、 足下はやがて砂礫の緩やかな斜面に変わる。頂上は近いはずだが、この頃になると、ガスがかなり濃くなってきて先がよく分からない。

砂礫の斜面もやがてほぼ平らに変わり、 先の方に標柱らしきものが見えてきた。

そして、12時55分、越百山の頂上に到着。
この頂上にも誰もいない。後から ご夫婦がやってきたが、斜面の反対側で休憩されたので、頂上はほぼ独占状態であった。

あまり広くない頂上にはかなりむき出しになった三角点があり、 その他には方向指示を兼ねた標柱があるのみであった。

ここで、素晴らしい景色でもあれば良いのだが、残念ながら周囲はガスに囲まれており、 唯一見えたのがこれから下る越百小屋とその後ろの福栃山方面のみである。

結局 頂上には 12分程いたものの、ガスは晴れることなく、 13時7分に下山を開始したのであった。
できれば、南越百山も往復したかったのだが、ガスが濃いため止めにした。少々残念だが、自然相手では致し方ない所である。

しかし、何と言うことであろう。下り始めてほんの少し経つと、 周囲のガスが晴れてきたのであった。何とタイミングの悪いことか。



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