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岩場を後にして少し下った所から、これから進む越百山方面を見やる。 しかし何と言うことであろう、5分も経たないうちに周囲にはガスが流れ始めたのであった。 覚悟していたこととは言え、大変残念である。 | |
ガスはドンドン上がってくる。 前方に目を戻せば、最早 越百山もガスに囲まれ始めている。
ガスは伊那側の方から上がってきているようである。 | |
紅葉のシーズンとは言え、最早 このような高い山では盛りを過ぎてしまったようであるが、この尾根の縦走路中、
僅かに秋を感じさせてくれたのが、この岩場。 岩場の横を通過すると、少々ハイマツが煩い道となるが、少し登ればすぐに良く踏まれた道へと戻る。 | |
ガスは縦走路全体を覆ったり、
時にはサーッと退くなど、変化に富んだ状態が続く。 この頃には周囲の景色はほとんど得られず、先に見える越百山の頂上もガスに見え隠れする状況。 黙々と歩を進めるしかない。 | |
越百山が近づいてきたものの、その手前の高みを越えていくのが何となく億劫に感じるようになってきた。
やはり疲れが出ているのかもしれない。 億劫に思っていた登りも意外にあっさり登ることができ、 足下はやがて砂礫の緩やかな斜面に変わる。頂上は近いはずだが、この頃になると、ガスがかなり濃くなってきて先がよく分からない。 | |
砂礫の斜面もやがてほぼ平らに変わり、 先の方に標柱らしきものが見えてきた。 そして、12時55分、越百山の頂上に到着。 あまり広くない頂上にはかなりむき出しになった三角点があり、 その他には方向指示を兼ねた標柱があるのみであった。 | |
ここで、素晴らしい景色でもあれば良いのだが、残念ながら周囲はガスに囲まれており、 唯一見えたのがこれから下る越百小屋とその後ろの福栃山方面のみである。 結局 頂上には 12分程いたものの、ガスは晴れることなく、
13時7分に下山を開始したのであった。 しかし、何と言うことであろう。下り始めてほんの少し経つと、 周囲のガスが晴れてきたのであった。何とタイミングの悪いことか。 | |