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そして右側 (南) には、やや逆光気味であるが、越百山と思われるピラミダルな山が見える。
なかなか魅力的な形をした山であり、登高意欲が増してくるが、一方で あまりにも遠い所にあるので、少々怯んでしまう。
順調に進めば、あのピークを踏んだ後、その右側に延びる遠見尾根を下ることになるはずである。 |
そして気がつけば、
周囲の木々は灌木へと変わり、ハイマツも見られる様になってきている。
足下も今までの土の道に加えて、時折 白い花崗岩の屑のような砂地の道も現れるようになる。
展望はさらに開け、越百山の右手 奥には特徴ある ドーム形をした
恵那山も見えるようになってきた。
やがて、白くザレた斜面が目の前に現れ、
その向こうには黄色く染まった木々と緑のハイマツが混ざった高みが見えてきた。その高みのさらに向こうにチラリと緑の高みが見える。
目の前の高みを越えないと南駒ヶ岳は見えないようである。 | |
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左側を見ると、先程 北沢三角点に到達する前に樹林越しに見えた山が、今度はハッキリと見えた。
そうか空木岳だったのかと ここで気づいた次第。
先日 池山尾根から登った時の空木岳は斜面をハイマツに覆われてあまりゴツゴツしておらず、
どちらかと言えば女性的な美しさを見せていたのに、こちら側から見る空木岳は岩を多く見せていて完全に男性的である。
二面性を見せている面白い山である。
空木岳が見えて中央アルプスの核心部が近づいてきたことを知り、
ますますテンションが上がる。雲一つ無い快晴であることも気分を高揚させてくれる。
但し、油断は禁物。先だっての空木岳も昼近くにはガスがかなり上がってきてしまったのだった。
先を急ぐ。 |
さらには、
少々木が邪魔をしているものの三ノ沢岳、熊沢岳も見えるようになる。>ますますテンションが上がる。
そしてさらにテンションを高めたのは、乗鞍岳の右側に
北アルプスの主峰群が見えたことである。
かなり尖って見える笠ヶ岳 (写真 真ん中 やや右)がまず目を引く。
その右に抜戸岳、そして西穂高岳からジャンダルム、奥穂高岳と続く穂高連峰が連なっている。
あまりに小さいので北穂高岳、前穂高岳の区別はつけ辛いが、どうやら前穂高岳の右には
槍ヶ岳も見えるようである。
写真を拡大すると分かるが、前穂高岳と槍ヶ岳は、その重なり具合から
双耳峰のように見えている。 | |
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上の写真から北アルプスを拡大した写真が左の写真である。
笠ヶ岳から抜戸岳へと続くほぼ平らな稜線上に小さく飛び出しているピークは、
どうやら黒部五郎岳らしい。
そして、稜線は抜戸岳から一旦大きく落ち込んだ後、再び双六岳へと盛り上がっている。
そのさらに右は三俣蓮華岳、鷲羽岳か?
双六岳の手前には、霞沢岳が三角形の姿を見せており、その右後方には穂高連峰が連なっている。
穂高連峰は西穂高岳から始まり、ジャンダルムへと盛り上がり、奥穂高岳でピークを迎えている。
そして、北穂高岳、前穂高岳と続くようだが、上でも述べたように前穂高岳の右には
槍ヶ岳があって、
前穂高岳との重なりから双耳峰のように見えている。もう素晴らしいに一言。 |
北アルプスの右には、
中央アルプスの山々がハッキリと見えるようになってきた。
ここからは三ノ沢岳が立派で、その左側にチョコッと顔を見せているのが麦草岳。そして三ノ沢岳の右には
木曽駒ヶ岳も顔を出してくれている。
木曽駒ヶ岳の全容を隠してしまっている山は宝剣岳から繋がる稜線上にある熊沢岳。
この熊沢岳から、手前に見える東川岳までの稜線上には、本谷山、伊那川岳、殿ヶ岳、鞍ヶ岳といった小さなピークが連なっている。
そして東川岳から稜線は木曽殿越へと大きく落ち込み、
そして再び空木岳へとグッと立ち上がるのである。 | |