時々登りも現れるものの、下りメインの道が続く。 展望がない中、黙々と下り続け、同じようなシチュエーションの連続に嫌気が差し始めた頃、 漸く 『 国師のタル 』 に到着する。時刻は 10時33分。 ここまでの状況を思い返すと、
甲武信ヶ岳に登った後、
復路にてここから
国師ヶ岳まで登り返すのは
かなりのハードワークであることを実感する。 | |
加えて、とにかく 天狗岩への分岐からこの国師のタルまで 全く面白味のない道が続いたことで、2回もお預けを食っただけに期待が高かった分、落胆も大きいといったところである。 とは言え、あまり貶してばかりでは申し訳ない訳で、 下草がほとんど生えていない代わりに道の両脇を苔が囲み、さらには苔むした倒木や岩、そしてシラビソを中心とした樹林帯は、 奥秩父らしさを十分に感じさせてくれるものである。 写真は 国師のタルに至るまでの光景の一つ。 |
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なお、このルートではほとんど人に会わないかと思っていたのだが、 さすがに土曜日ともなるとこの道を辿る人もおられ、途中で抜いた方が 7人程、擦れ違った方が 3人であった。 なお、全員に聞いた訳ではないのだが、擦れ違った方々は前日に甲武信小屋に宿泊されたようであり、 甲武信ヶ岳方面に進んでいる方々は 本日 同小屋に宿泊する予定のようで、小生のように西沢渓谷まで下る人はいないようであった。 こちらの写真も 国師のタルに至るまでの光景の一つ。 | |
国師のタルからは、 アップダウンを繰り返しつつ徐々に高度を上げていくことになる。 国師のタルの標高は 2,130m程、 甲武信ヶ岳の標高は 2,475mなのでさほどの高度差はないことになるが、途中に東梓 (2,271.6m)、 両門ノ頭 (2,263m)、富士見 (2,373m)、 水師 (2,396m) といったピークがあり、しかも、それぞれ鞍部との高低差は 80〜150m程あるため、 かなり厳しい。 さらには、この後も、ほとんど展望の無い樹林帯が続くことがこの国師のタルまでの状況から想像できるため、 テンションが上がらない。 |
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国師のタルから早速 登りが始まる。 ここで嬉しいことに、樹林の隙間から木賊山、そして目差す 甲武信ヶ岳を見ることができた (写真)。 意外に近く見えるが、これは谷越しに直線的に見ているからであり、 登山道の方は 『 へ 』 の字を描くように北側を回っていくので、歩く距離はまだまだ長いことになる。 なお、甲武信ヶ岳、木賊山ともその山腹のガレ場がよく目立つ。 | |
道の方は平坦な道、
登りというパターンを繰り返しながら徐々に高度を上げていく。 すると、思った通り、そこからは
甲武信ヶ岳、
木賊山を遮るもの無く見通すことができたのであった。 また、甲武信ヶ岳、木賊山の連なりの手前、 すぐ目の前に三角形の山が見えている。もしかしたらこれから登る東梓かもしれない。 |
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