道は狭い頂上から右に折れ、 すぐに下りに入る。 この下りでは周囲にシャクナゲが多く見られるとともに、シラビソなどの木々は細くなり、 富士見までの登りとは少し雰囲気が変わる。 左右が苔に覆われている溝状の道をほぼ一直線に下る。 周囲のシラビソが再び太くなってくると、道はほぼ平らになるものの、すぐにまた下りに入る。 | |
やがて、 前方 樹林越しに 『 水師 』 と思しき高みが見えてくるが、かなり高く見え、 疲れを覚え始めたこともあって少々挫けそうになる。 富士見の高さは 2,373m、水師は 2,396mとほぼ同じであるが、 この 2つのピークの鞍部の標高は 2,260m程らしいので、110m程下って 140m程登ることになり、終盤に来てのこの登りはかなり応える。 このような状況であるから、
甲武信ヶ岳のピストンを選択していたら、
国師のタルから
国師ヶ岳への登り返しは
大変な苦行となったことであろう。 |
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道はやがて水師への登りに入る。 最初は緩やかな登りで、道は密に生えているシラビソの中を進んで行く。 | |
と思ったら、 傾斜がキツクなるに連れて倒木も多くなり、またシラビソの幼木が通行を邪魔して少々煩わしくなってくる。 やがて、足下に岩も多く見られるようになる。 |
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足下の岩もほぼ無くなり、
周囲にシャクナゲが多く見られるようになると、テントが一張り設営できそうな 『 水師 』 の頂上に到着する。 露岩の上にザックを置き、立ったまま休憩してノドを潤し、 13時27分に先へと進む。 | |
少し下って行くと、道は樹林帯を抜け、
展望の良いザレ場を通過する。 ここからは正面に 黒金山、そしてその後方に 富士山が見えるが、 いずれも湧き上がってきた雲にほとんど隠れ気味である。 なお、先程 両門ノ頭では黒金山の右後方に見えた 富士山が、 今は左後方に見えているので、『 へぇ− 』 と思ったのだが、 よくよく考えたら、この縦走路と黒金山との距離は近く、 一方で 富士山はかなり遠くにあることから不思議でも何でもない。 |
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