そして、その姿は、ここまで何とか辿り着いたものの、
息が切れてへたり込んでしまったように見えてなかなか惹き付けるものがある。 前輪の片方は外れてしまってはいるがタイヤも残っており、 ドアには日本語で 『 自家用 』 と左から書かれている。 | |
左ハンドルで、 フロントバンパー、ラジエータグリルもかなりごつく、やはり外車である。 事前にネットで調べたところ、 ダッヂ WC−54という第二次大戦中の米軍の主力救急車輌とのことであるが、戦後、 進駐軍から民間に払い下げられたものなのであろう (本来のWC−54は救急車輌のため、後部は屋根付きの箱型となっているのだが、 それを荷物積載用に平ボディに改良したものと思われる)。 かつて軍用車両だったという目で見るためか、 ドアにあるいくつかの穴はまるで機銃掃射を受けたかのようである。 |
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暫し、トラックの姿を眺めた後、標識に従って 笠取山へと向かう。 1つの標識に多くの方向指示が付けられているのだが、笠取山を示す方向と、
雁峠を示す方向が若干違っていて少々戸惑う。 なお、反対方向へと続く林道のような道を辿れば、 倉掛山、三窪高原、 そして柳沢峠に至ることになる。 |
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かつて林道として使用されていたのであろう
と思われる幅広い道が続く。 道は一旦少し登った後、白沢峠に至る迄に稼いできた高度を少しずつ吐き出すように緩やかな下り勾配が続く。 冬枯れの道のため、足下には落ち葉、
そして周囲には葉をスッカリと落とした木々が立ち並ぶ。 |
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ほとんど周囲の山々が見えない中、やがて右手樹林越しに
大菩薩嶺や
倉掛山が見えるようになる。 道は、その後 小さなアップダウンを繰り返していく。 写真は 大菩薩嶺。 | |
最初は物珍しかった道も、あまりにも長く、 そして変化に乏しい状態が続くため、徐々に嫌気が差し始める。 イライラがかなり募り始めた頃、周囲にササが多く見られる緩やかな勾配の道を左にカーブしていくと、
道の右手にまたもや廃トラックが現れる。 こちらの廃トラックは道の脇にどけられた状態で、 その車体は林道横のササヤブに埋もれている。 |
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