白沢峠・笠取山 ( 笠取山:1,953m ) 2016.12.29 登山



【PHOTO & 記録 白沢峠・笠取山 5】

やがて、林道が平らになると、先の方に建物が見えてくる。
笠取小屋のようである。

そして、林道が横木を敷き詰めた木道に変わり、 立派なバイオトイレの手前を右に曲がれば笠取小屋であった。時刻は 11時19分。

閉まっている小屋の前を通り、 ベンチにザックを置いて周囲を歩き回る。
小屋の南面は大きく開けており、その周囲には雲が多いものの 大菩薩嶺がよく見える (写真)
また、大菩薩嶺の手前には 黒川山、鶏冠山が見え、 大菩薩嶺の左後方には 雁ヶ腹摺山も見えている。

富士山も見えるのではないかと思ったが、 開けている角度が狭いためなのか、それとも雲の中なのか、全くその姿は見えない。

11時26分、笠取小屋を出発。
トイレの前を通って、先程の木道をさらにまっすぐ進む。

ここまで雪はほとんど無く、周囲にチラホラ見える程度であったが、 暫く登って樹林帯を抜けると、木道の上は真っ白になる。
しかし、雪は 1センチにも満たず、凍ってもいないため滑ることはない。

また、雪の上には足跡が残っており、本日のものと思われる。 どうやら先行者がいるようである。

天候の方は先程よりも悪化している状態で、 陽も当たらず、周囲は灰色と白色で寒々とした感じである。

左手を見ると、西へと延びる山々が見えるが、その上部は雲に覆われており、 さらにその山腹は霧氷でかなり白くなっている。

調子が良ければ、 笠取山には立ち寄らずに、 雁峠から 燕山、古礼山、水晶山と登って雁坂峠に下り、 そこから 道の駅みとみへと下山することもありかなと考えていたのだが、 この状況を見てその気持ちが一遍に萎える。
尤も、そのコースをとった場合、かなり下山が遅くなるが・・・。

左に雁峠への分岐を見た後、 木道から外れて目の前にある 『 小さな分水嶺 』 に登る。時刻は 11時40分。

ここは小高い丘になっており、そこにある解説によれば、 この峰の東側に降った水は 荒川となり、西側に降った水は 富士川となり、南側に降った水は 多摩川になるとのことである。

そして、この小さな分水嶺から振り返ると、何と雲が流れる中に 富士山が見えているではないか。
全く期待していなかっただけにこれには思わず声を上げる。

流れる雲に時々その山頂部分は飲み込まれるものの、 その美しい円錐形はしっかりと見えている。


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