一時、奥秩父近辺の立ち枯れは酸性雨が原因といわれていたが、 どうやら今はその説は一般的ではないようで、花崗岩が表土の下に多いために保水性が弱いところに、日当たりの良さ、風の強さ、 そして残雪が根を不活性にするなどの要因によって、木々が乾燥ストレスにかかるためとの説が有力とのことである。 立ち枯れの中、傾斜がほぼなくなったので もう頂上かと思ったが、 それ程甘くはなく、先の方に新たな高みが見えてくる。 | |
道はその高みに向けて再び傾斜が出始める。 道の左右には相変わらず立ち枯れが多いが、
一つ気になるのは幼木が全くといってよいほど見られないことである。 再び傾斜も緩み始めたので、そろそろ頂上かと思ったのだが、なかなか頂上標識は現れない。 |
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足の衰えはここまで来たのか
と少々悲しい気持ちになりながら ほぼ平らな道を進んでいくと、道は再び傾斜がつき始め、
その登り着いた先が三等三角点のある雁坂嶺頂上であった。 頂上はほぼ樹林に囲まれているが、一部樹林が切れて南面が少し開けている。 | |
さて、先程までは 雁坂嶺の頂上を踏んだら引き返そうと思っていたのだが、 少し身体の調子も良くなってきたこともあって、このまま引き返すのは勿体ないという思いと、特に特徴がある訳ではない往路を戻るのは面白味が全く無いように思え、 戻ることに心理的抵抗感さえ覚えるようになる。 一方、このまま先に進んでしまえば、何とか 破風山を乗り越えたとしても、 破風山避難小屋から木賊山への登りがかなりキツイので、それも厳しいかなと思えてしまう。 |
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どうしようかと迷っていると、 ふと破風山避難小屋から林道へと下るバリエーションルートがあることを思い出す。 このルートは西沢渓谷から破風山避難小屋の直下まで延びている鶏冠山林道
(東線) まで下り、暫く林道を下った後、林道をショートカットして西沢渓谷まで下りるというもので、
時々ヤマレコにもその記録が載っている。 しかしそれにしても、気分の良い稜線歩きが続いたことによって、登りも苦痛ではなくなり、 登高意欲が出てきたのには我ながら驚いたのであった。 | |
頂上で 2分程休んで下りに入る。 その尾根上には立ち枯れ、ササ原などが見え、
しかも それ程アップダウンがないようなので気持ちよく歩けそうである。 また、西破風山の後方に見える木賊山にはガスが掛かっており、その頂は見ることができない。 |
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