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ガラ場の急斜面を下る。
右には槍・穂高連峰が見えており、
素晴らしく気分が良い。
しかし、これからの行程は少々厳しそうである。道は一旦大きく下った後、
小さなピークを越え、樹林帯の登りに入る。
登り着いた所が2,592m峰で、そこからまた大きく下った後、蝶槍に向けて登り返すというもので、イメージ的には先般登った
赤岳−キレット−権現岳の行程に似ている。
まあ、その時はかなりガスが湧いてきて周囲の展望も隠れ気味だったのだが、今回は 晴天。
しかも、右には素晴らしい槍・穂高連峰が常に見える。気分が全然違う。 |
斜面を下りつつも、
ついつい槍ヶ岳や
穂高連峰の方を見てしまう。
槍・穂高連峰の眺めがこれ程素晴らしいとは・・・。20年前にも同じ景色を見ているのだが、
前回 初めての北アルプス登山で興奮していたにも拘わらず、感激の度合いは本日の方が大きいような気がする。
知っている山の数が大きく違うことが気持ちに差をつけているのかもしれない。また、手前味噌で恐縮だが、
当時は山登りを始めて 3年目。その後 20年も積み重ねた山登りの経験が山に対する見方を深いものにしているのかもしれない。 | |
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先を見やれば、蝶槍、蝶ヶ岳が見える。
蝶槍に至ってしまえば、気持ち良い稜線歩きが期待できそうである。
しかし、今はまだ三角形をした縦走路の 1つ目の角を曲がったばかりである。あの稜線に至るには、まだまだキツイ アップダウンが待っている。 |
ついつい目が行ってしまう
槍・穂高を結ぶ稜線だが、
その中でも一際 気になるのが、写真の大キレットを中心とした部分である。
右に見える南岳から、大キレット、長谷川ピーク、北穂高岳へと続く自然が作り出した岩の芸術は、
小生の乏しい語彙力では到底 表し得ない素晴らしさである。
いつかあのルートを通りたい、そして北穂、奥穂、前穂に登頂したいという思いが強くなる。
そろそろ本気で考えねば。 | |
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そして穂高連峰。
もう何も言うことはない。槍・穂高
の素晴らしさを再確認させてくれた本日のコンディションに感謝するのみ。
身体の方はきつかったが、本日 来て本当に良かった。
まだ、蝶ヶ岳への登頂が残っているが、この景色を堪能できただけでもう 90%以上の満足度である。 |
道の方は岩場を大きく下った後、
小さなピークへと登り返す。
そこから下った後、道は樹林帯に入り、やがて 2,592m峰を目指して登ることになる。
登りにかかる前に樹林帯を一旦抜け出すが、振り返れば常念岳が美しい姿を見せてくれている。
富士山の形に見えなくも無いが、
実際は 本日登ってきた前常念岳へと続く尾根が少々その形を崩している。しかし、それでも美しい山だ。
こちら側でなければ見ることができない姿である。
2,592mへの登りは樹林帯の中である。今までは岩稜帯で風があったため、暑さをあまり感じなかったのだが、この登りは樹林に風が遮られ、
結構暑いし、登りがキツイ。汗をかきながら斜面をジグザグに登る。 | |