top>novel>ring of mercurius>

Encyclopedia [Ring of Mercuries]

T U V W X Y Z [ \ ]

こは偽りなき真実にして、確実にして極めて真正なり。
唯一なるものの奇跡の成就にあたり、下なるものは上なるものの如く、上なるものは下なるものの如し。
万物が「一者」の考察によってあるがごとく、万物はこの「一者」により適応によりて生ぜしものなり。
「太陽」はその父にして、「月」はその母、「風」がそを己が胎内に宿し、「大地」が乳母となる。
それは万象の創造の父である。
その力は、「大地」の上に完全たり。
その力が「大地」に向かえば、「大地」より「火」を分離し、粗大なるものより精妙なるものを分離すべし。
大賢を持って、そは「大地」より「天」に静かに登り、再び降る。
優れるものと劣れるもの、その力を二つながら受け入れん。
かくて汝、全世界の栄光を我がものとし、ゆえに暗きものは全て汝より飛び去らん。
そは万物の最強のものなり、何となれば、あらゆる精妙なるものをも圧倒し、あらゆる固体に浸透せんからである。
かくて、世界は創造されり。
かくのごときが、ここに指摘されし驚くべき適応の源なり。
かくて、世界智の三部分を有するがゆえに、ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれけり。
「太陽」の働きにつきて、われが述べたることに、欠けたることなし。