「Add Some Music To Your Day」

「winter tales / 前田亜季」

WINTER TALES (1999) 女優・前田亜季のファーストミニアルバムであり、クリスマスの企画アルバム。クリスマススタンダードのカバーとオリジナル2曲の構成になっています。

クリスマススタンダードのカバーは全部で3曲。“サンタが街にやってくる”はクリスマスらしいストリングスのイントロでスタートし、R&Bにリズムがチェンジして歌が始まり、ミドル部分では突然ジャズにリズムチェンジとすごくアレンジが凝っていて格好いいので個人的にはベストトラックです。“ジングルベル”ちょっとディスコっぽい感じです。ボーナストラックのリミックスバージョンは更にディスコ度が上がってますね。“ママがサンタにキスをした”はボサノバでこれもなかなか良い仕上がりです。

後半はオリジナル作品が2曲。特に“ふゆふわり”が好きですね。格調高いストリングスのアレンジ、ワルツのリズム、一生懸命に歌っている亜季にゃんの声、全てが聴いていて気持ち良いです。

さて、このアルバムをリリースしたのはキングレコード。キングレコードと言えばスターチャイルドレーベルに代表されるようにアニメ関連のCDを多数リリースしていますが、主な購買層であるアニメファンは作品としてのクオリティには人一倍うるさく、妥協を許さないのでキングレコードからリリースされるCDは総じて音質は良く、アルバムとしての完成度も高いものが多いです(だからCCCDなんて絶対に出しません)。亜季にゃんのこのミニアルバムも非常に完成度の高い仕上がりになっています。例えばこのアルバムを亜季にゃんのアルバムだと言わないでさりげなくかけたら「良いアルバムだね、誰の?」と聴かれるかもしれません。

(2004.12.17)

「LIVE AID」

LIVE AID JULY 18 1985 (2004) 1985年7月にアメリカ、イギリスを中心に世界各国で同時に行われた一大イベントを収録したDVDボックス。

当時、日本でも衛星中継で放送しましたが、日本のスタジオでのトークとかCMが多くてちょっとうざかったですね。かなり苦情の電話があったみたいだし。日本側は故逸見政孝氏が司会、オフコース、矢沢永吉、ラウドネス、アンルイス、中原めいこ等がゲストだったと思います。それに中継が途中から繋がったりして曲も細切れが多かったですね。ステレオ放送だったのかな?家のテレビはまだモノラルだったので良くわかりません。

当時、印象に残っているアーティストは印象が強かった順でスティング、クィーン、ビーチボーイズ、ポールマッカートニー、デビッドボウイと言ったところ。今回19年ぶりに映像を見ましたが、これらのアーティストは憶えていた記憶と映像がほぼ一致しました。

スティングはギター一本で現れてポリスやソロの曲をルーズに演奏していたのがすごくかっこよかったです。翌日に学校で友人と誰が一番印象に残ったかを話しましたが、スティングで一致しました。

クィーンというかフレディマーキュリーは今見てもすごい存在感だと思います。自信満々のボーカルやステージアクションはやはり彼以外では考えられません。

ビーチボーイズは、当時はまだそれ程ファンではなかったのでブライアンが出演していたとは知りませんでした。しかも、かなり元気な様子ですね。

ポールのステージではジョージとリンゴが参加してビートルズ再結成という噂がありましたが、残念ながら実現しませんでした。当時はかなり期待して見ていたのにいくら待っても二人が現れないのでがっかりした憶えがあります。後で知りましたがジョージはこの日イギリスにはいなかったみたいですね。ちなみにポールの“レットイットビー”は最初のワンコーラス位はマイクが切れていて声が聞こえず、途中から聞こえてきました。このため今回はその部分のボーカルを新たに録り直したそうです。つまり、録り直したのは最初の一部だけで全部ではありません。

確か記憶ではデビッドボウイとミックジャガーがイギリスとアメリカに分かれて“ダンシングインザストリート”をデュエットしたと思うのですが、今回のDVDでは残念ながら収録されていません。この曲のビデオクリップがおまけで収録されているので版権の問題ではなくビデオテープに何かしら問題があるのかそれとも残っていないのか。

あと、この頃は今でも語り継がれている程洋楽のヒット曲が多い時期であり、また第二のブリティッシュインベンションとも言われた時期なので、ベテランよりも当時の若手(特にイギリス勢)の活躍がすごいです。考えてみればポールヤングもデュランデュランもマドンナも当時はホヤホヤの若手だし、クィーンとかフィルコリンズがやっと中堅入りした位の時期なわけで。クラプトンとかニールヤングももちろん出演していますが、それよりもスティングとかマドンナの方が印象に残ってます。この頃のマドンナはまだかわいいしね(^^)。

それにしてもこのすごい内容のイベントがたった1日で行われたとは!それだけでも驚きです。そしてこのイベントをテレビではあるけど生で体験できたことが良かったです。

(2004.12.09)

「戦争反対 / スネークマンショー」

戦争反対 / スネークマンショー (1981) 伊武雅刀、小林克也、桑原茂一によるユニットのセカンドにしてラストアルバム。当時ラジオ番組として人気だったそうですが、個人的にはYMOとコラボレーションしてから存在を知りました。

ファーストアルバムはお友達関係総出演でパーティのように明るいアルバムでしたが、このセカンドアルバムは愛、戦争、平和をテーマにシリアスな内容となっています。挿入されている曲もそれに併せて落ち着いた曲が多いですが、ドイツプログレのHolger Czukay、日本のニューウェイブMelonとThe Spoil、それにガムランやらインドネシアの歌謡曲があったりこの時期としては早すぎるワールドミュージックなムード。このとっちらかった音楽が非常におしゃれで、このアルバムを初めて聴いた頃に思春期を迎えていた私は「最先端の音楽だ!」と背伸びをして聴いていたものです(^^;。

YMOのメンバーも参加していますが、高橋幸宏作の“今日、恋が”というジャジーな曲は今でもお気に入り。そして何を隠そうこのアルバム収録の教授による演奏でエリックサティの“ジムノペティ”を知ったのでした。この曲も落ち着いておしゃれですよね。

テーマの一つが愛なので、アルバム前半は豪華声優人によるあえぎ声とかちょっとHな部分もあります。中でもプロ野球の実況中継と男女の情事を絶妙に組み合わせている「愛の球場」がすばらしいですね。ちなみにこのトラックで女性役を演じているのは当時人気声優だった島津冴子(ex.三宅しのぶ、霧賀摩子、ユリ)というのも驚きです。

それにしても中学2年生のガキが良くもまぁこんなアルバムを聴いて喜んでいたものです(^^;。

(2004.11.23)

「Neko Mimi Mode / Dimitri From Paris」

Neko Mimi Mode / Dimitri From Paris (2004) TVアニメーション「月詠〜Moon Phase〜」のオープニングテーマ。

某方面で話題になっていたので聴いてみましたが、テクノであり、ボサノバであり、フレンチであり、それでいて萌え要素も入っていてすごくオシャレでかわいい曲ですね。また、「ネコミミモード」「にゃぁ」「キスしたくなっちゃった」などのボイスサンプリングが何度となく登場し、耳にこびりついてクセになるサウンドです。まさにトランス!

そのかわいい声を担当しているのは声優の斉藤千和さん。ひょっとしたらavex modeのCMもこの人かも?作曲はフランスの有名なDJらしく、“LOVE LOVE MODE”という曲のセルフカバーとのこと。しかもこの原曲の方は女子高生の声がサンプリングされているとか。この人、ただものじゃないです(^^;。

こういう曲を聴くと日本のアニメが世界最先端を行っているんだなと実感できます。国内では相変わらず“おたく”とか“怪しい”で片づけられて音楽シーンからは全く無視されていますが、海外の人はちゃんと評価してくれているんですね。もう誰が何と言おうとアニメは日本が世界に誇れる文化の一つになっていると思います。

(2004.11.21)

「シャイニング〜愛しき貴方〜 / カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。)」

シャイニング〜愛しき貴方〜 / カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。) (2004) カントリー娘。の久々のシングル。カントリー娘。の曲は結構好きな曲が多くて、特にサポートメンバーが石川時代最後の“Bye Bye最後の夜”以降はみんな好きですね。モーニング娘。やあややなどのソロの陰に隠れて地味な存在のカントリーですが、それをチャンスととらえてつんく♂ものびのびと実験をしている感じがします。結果として良い曲が多くなっているんじゃないかなと。

この曲はつんく♂としては珍しい60年代風の曲で、Aメロの循環コード、バッキングのコーラス、三連のリズム(タタタ・タタタ)などうまく当時の音楽を再現していますね。この曲調だけで60年代好きとしてはたまらないのです(^^;。また、ジャケットの写真もステージに立つ前のメンバーを舞台袖で撮影したようなチープな感じになっていて、このシチュエーションは当時のガールズグループの宣材の典型になっています。あと、歌詞に登場する「電話」も当時のポップスの歌詞に登場する、欠かせないアイテムの一つでした。本当に芸が細かいです。でもどうせだったらレーベルのデザインもレコード風にして欲しかったかも。

この曲では圧倒的に藤本のボーカルの存在感が大きいです。殆ど「藤本美貴とカントリー娘。」という感じ。あくまでもカントリー娘。にこだわる人達にはウケが悪いみたいですけど、ガールズグループの曲は誰かメインを立てた方が曲の輪郭が強調されて良さが引き立つのは事実。そしてその役として藤本を当てるのはプロデューサ的見地だと至極当然な判断です。さしずめカントリー娘。がクリスタルだとしたら藤本美貴はダーレンラブのポジションと言った感じ。もちろんプロデューサはつんく♂=フィルスペクターです。実際に聴いてみると、Aメロをカントリー娘。のメンバーが主に歌い、さびで藤本のボーカルにチェンジするスリルがたまりません。しかも1コーラス目では押さえ気味に歌い、2コーラス目では力を込めて音を上げて思い切り歌っていて更にゾクゾク。そして最後にAメロに戻り英語のフレーズで終わるのですけど、藤本だけ英語の発音がすごく綺麗。他のメンバーが無理してWorldとかShiningの発音をしているのに対し、藤本はすごく自然。♪I believe that〜♪の“believe that”の発音にいつもしびれてしまいます。特にthatの舌足らずさがキュンと来ますね(^^)。やっぱり藤本ってすごく器用な歌手だと思いますよ。

紺ちゃんはどうしたの?というと、歌も良いですけどサビの部分で藤本の隣で腕を胸の前に持ってきて肩を動かす振り付け(ブリっ子ポーズ)がすごくかわいいので、ビジュアル的になくてはならない存在になっていますね。やっぱり音と映像あってのポップスですからこういうのもありなんじゃないかなと。

カントリー娘。にはこの路線でアルバム作って欲しいけど、まぁ無理なお願いでしょうね。

(2004.08.13)

「Citron / Qlair」

Citron / Qlair (1992) Qlairの発表したセカンドアルバム。実質的にはミニアルバム扱いで、結局Qlairはオリジナル・フルアルバムとしては「Les filles」の1枚しか発表しませんでした。これもバブル崩壊の影響かアイドル冬の時代の影響なのか。ともあれQlairはこの年2枚のミニアルバムを発表しましたが、このアルバムは夏向け、そして「Sanctuary」が冬(クリスマス)向けとなっていました。

コーラスが非常に前面に出ていて、夏のアルバムと言ってもリゾートでゆっくり聴きたくなるようなアルバムですね。このアルバム発表当時のテレビ番組では「とにかくコーラスのレコーディングにこだわったのであちこちから聞こえる私たちの声に注目してください」と語っていました。特にハモリ担当の井ノ部の声がアクセントとして効いています。

どの曲もクオリティが高いですが、個人的なお気に入りは“Citron”と“パジャマでドライブ”。“Citron”はイントロのどこか悲しげなギターのフレーズが印象的なナンバーで前半のロックっぽさとサビのコーラスパートの対比が絶妙。個人的にはウィングスの”ジェット”のリゾートバージョンと考えてます。“パジャマでドライブ”は“ゲッティング・ベター”をリゾートバージョンに改作したような感じで、生ギターのリズムカッティング、シンセによる口笛のシミュレート、オクターブ奏法(?)のベース、意図的に左チャンネルにしか入っていないドラムなど聴き所がたくさん。作曲は鈴木祥子で、この曲で存在を知りました。そしてアルバムは“一緒に見た風”というバラードでクライマックスを迎えます。この曲を聴くと夏の夕暮れの切なさ、秋が近づく切なさを感じますね。ライブツアー「Spring Lover大作戦」のアンコールで披露された3人によるアカペラバージョンは鳥肌が立つくらい感動しました。最後のトラック“in your eyes”はヒグラシの鳴き声から始まる曲で、“Citron”のサビ部分のアカペラバージョン。

このアルバムに収録されている曲は意外にテレビでオンエアされることも多く、日テレの「Idol×2」では“パジャマでドライブ”、テレビ神奈川の「サイバーミーム」で“タヒチアンラブ”のクリップ、同じく「カフェシティ・ヨコハマ」で“思い出のアルバム”が放送されました。

(2004.08.07)

「愛あらばIT'S ALL RIGHT / モーニング娘。」

愛あらばIT'S ALL RIGHT / モーニング娘。 (2004) 娘。通算21枚目のシングルは安倍なつみ卒業のメモリアルシングル。昨年発表されたシングルが殆どイケイケ系だったので久しぶりのミドルテンポの曲になりますね。この曲がもし“Go Girl!〜恋のヴィクトリー!〜”の前にリリースされていたら間違いなく紅白で歌われていたでしょうけど、国民的アイドルが紅白で歌う曲としてこれほどピッタリくる曲も無いんじゃないかなと思います。

個人的な見所は何と言っても石川→藤本→高橋→亀井とボーカルチェンジしていく1番のサビ部分。ある意味、なっち辻加護がいなくなった後の娘。がどうなるのかを握る鍵になっているような気もします。マスコミも「次は誰がやめるんだろう?」なんて考えている暇があったらこの辺を参考にして「次は誰が活躍するんだろう?」ということを分析してほしいですね。あと間奏のアレンジ!ピアノがだだだだんと入ったり、「ヘイ!」のかけ声が入ったり、間奏マニアとしてはすごくわくわくしてくる良い感じだなと思います(^^;。

この曲に関して安倍なつみさんは「ほぃ!」「SAY!」「はぃ!」などの合いの手が入るのが娘。らしくて良いと語っています。

(2004.01.26)

「1st X'mas featuring dream + フルーツポンチ + SweetS」

1st X'mas featuring dream + フルーツポンチ + SweetS (2003)  avex所属のガールグループ3組によるクリスマス企画のオムニバスミニアルバム。初回盤には“I love dream world (White X'mas Version)”のビデオクリップが付いています。

 1曲目は3組が集合して歌うdreamの“I love dream world”のクリスマスバージョン。ボーカル以外のバッキングでどこが違うのかというとやっぱりクリスマスっぽく鐘が鳴っていたり、鈴の音のようなパーカッションがずっとシャンシャン鳴っているところですか。逆に言うとこれだけでクリスマスっぽくなってしまうんですね(^^;。総勢18人による声の壁はこれこそウォールオブサウンドでしょうか。

 2曲目以降はそれぞれのグループの曲。dreamの曲“Everlasting Snow”は久しぶりにdreamらしいサウンドになっていますね。8人になってからは以前のようなかっこいい曲が影を潜めてアイドルポップス寄りのサウンドでしたが、この曲には3人組の頃のような格好良さがあります。端的に言えばavexのサウンドということになるでしょうか(^^;。個人的にはポコポコ言っているようなベースが教授のアレンジっぽくて好きです。来年のコンサートにでも歌って欲しいですね。

 フルーツポンチの久々の新曲が収録されているのもグループ好きとしては重要なことでしょうか。その“秘密のクリスマス”はシャッフルのリズムといい、家族には内緒で好きな人とクリスマスという王道を行く詩といい、3組の中では一番アイドルポップスっぽい曲ですがこれはこれで悪くないです。“グローリア”のアカペラで始まるSweetSの“Never ending story”はリズムの跳ね方が黒っぽい曲ですが、3組の中では最年少のグループがこんな曲を歌いこなすなんてすごい時代になったもんですな(^^;。でもマイナー歌謡調の曲をHっぽい詩で歌わせているシングルよりもこの曲の方がむしろ合っているような気もします。

 ビデオクリップの方はバストアップでメンバーが一人ずつ歌うシーンで始まり、メンバーが分担してクリスマスカードを作っているシーンになり、最後はツリーを囲んで全員が手を繋ぐシーンで終わります。世界中みんなで手を繋いで平和になろうというメッセージがこもっているわけですね。戦争の危機が迫っている現在、こういうメッセージソングは意味のあることだと思います。大抵のクリスマスソングは男女の恋愛か仲間どおしのパーティという内容が多い中、世界中の平和を願うクリスマスソングとなると本当に少ないです。

 グループとしては国民的アイドルのあのグループと比較して弱いのであまりテレビなどで取り上げられることもないですが今年発表されたクリスマスの企画ものとしてはけっこう上位に入る仕上がりになっていると思います。

(2003.12.23)

「CONCERT FOR GEORGE」

CONCERT FOR GEORGE (2003)  昨年のジョージの命日に行われた文字通り「ジョージのためのコンサート」を収録したDVD。エリッククラプトン、ジェフリン、リンゴスター、ポールマッカートニーなどジョージにゆかりのあるミュージシャンが総集合しています。

 1部はアヌーシュカシャンカールがシタールをプレイしてインド音楽の演奏。インド音楽でスタートというのは「コンサートフォーバングラディッシュ」と同じ構成ですね。アヌーシュカさんのパパであり作曲者のラヴィシャンカールが脇でじっと見ているのが印象的です。2曲目はインドミュージシャンをバックになんとジェフリンが“ジ・インナーライト”を歌います。ジョージファンとしてはシタールのイントロだけでもう鳥肌もので、これだけで満足です。この曲が生で演奏されるのは初めてではないでしょうか?

 2部はジョージのためのバンドが登場して日本公演と同じく“アイ・ウォント・トゥ・テル・ユー”でスタート。12年前に東京ドームで行われたコンサートを思い出します。あとはビートルズ時代の曲を含むジョージの名曲のオンパレード。ジョージには本当に良い曲が多いですね。注目はクラプトンの“ビウェア・オブ・ダークネス”、トムペティの“ハンドル・ウィズ・ケア”、サムブラウンの“ホース・トゥ・ザ・ウォーター”、ジョーブラウンの“ザッツ・ザ・ウェイ・イット・ゴーズ”。ところでサムブラウンて白人の女性だとは知りませんでした。スタイルが良くて、どうしても胸に目が行っちゃいます(^^;。

 そしてリンゴスターが登場して“フォトグラフ”。スタンドマイクで気持ち良さそうに歌っています。オーラスはあの方が登場してなんと“フォー・ユー・ブルー”を披露。あの方が他人の曲を歌うこと自体あまりないことですがジョージのこの曲を歌うなんて以前から見れば信じられないことです。そして一番の目玉(らしい)クラプトンとのデュエット2曲を挟んでこれまた信じられない“オール・シングス・マスト・パス”!かのゲットバックセッションでもリハーサルされた曲ですがポールはこの曲を退屈な曲として殆ど無視状態だったんですよね。どんな思いで歌っているのか。忘れていけないのはこの曲のバックでクラウスブーアマンがベースをプレイしていること!彼のベースラインはポールに負けず劣らず特徴的だと思います。地味だけど一瞬映るクラウスの姿に感動(^^;。どうしてもメインよりもステージの脇に目が行ってしまうんです(^^;。個人的にはこの曲が一番の目玉でした。

 この手のものとしては実に丁寧に出来ていると思いますし、参加者のジョージに対する愛情もすごく伝わってきて本当に良いビデオだと思います。が、一つ残念なのはこの日の主役であるジョージがいないということ。

(2003.12.13)

「MIKI(1) / 藤本美貴」

MIKI(1) / 藤本美貴 (2003)  藤本美貴のファーストアルバム。デビュー曲“会えない長い日曜日”から最新シングル“ブギートレイン'03”までの全シングル曲も収録されています。このアルバムが発表されたのはみきてぃ18歳の誕生日でした。1985年生まれということは、阪神タイガースの前回の優勝を知らないということですね(^^;。

 アルバムの新曲はノリのいい曲が多く“駅前の大ハプニング”のシャッフル、“涙GIRL”のパンク、“満月”のディスコと本当にバラエティに富んでいますが、みきてぃのボーカルは曲に負けていません。みきてぃってかなり器用な歌手だと思います。

 みきてぃはデビュー当初は全く興味なくて、最初に好きになったのは“ロマンティック浮かれモード”。ブラス、コーラスが絡むアレンジ、そして銀ラメのピンクレディーのような衣装はなんとなく70年代のアイドルソングを彷彿させる曲だなと思いました。この曲、詞も秀逸で、彼からの電話が来る9時とTVドラマの始まる時間をかけている「ロマンティック恋の花咲く夜の9時は気になるドラマの始まる気配だわ」というのが本当にしゃれていて座布団ものの歌詞だと思います。この歌詞だけとってもこの曲はつんく♂がみきてぃに提供した曲の最高傑作と呼んでも良いと思いますね。

 それから逆戻りして“会えない長い日曜日”を聴きましたが、微妙な転調があったり休符が入ったりしてトリッキーで、こんなにすごい曲がデビュー曲だったのかと新ためて思いました。そして、“ブギートレイン'03”で完全にノックアウト。この曲聴いて、ファルセット、巻き舌、かけ声などもやっていて、みきてぃって本当に起用だなと思いました。それになんと言ってもこの曲のようなアップテンポのノリの良い曲が大好きだし。

 ソロでこれだけすばらしいアルバムを出したのに8月からはモーニング娘。のメンバーとなってしまいちょっと影が薄くなってしまったのが残念です。一応、ソロでも並行して活動していくとのことですが今年になってから発表されたソロシングルは“ブギートレイン'03”以降全くなし。娘。が二つに分裂したりする秋以降もソロシングルの発表はちょっと難しいかもしれません。

(2003.08.11)

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2002.12.03-2003.08.09
 Lindsay Pagano,野川さくら,Aselin Debison,森高千里,河合奈保子,小幡洋子,ほか

2002.06.30-2002.12.01
 スピッツ,dream,SKETCH SHOW,タンポポ,坂本龍一,George Harrison,ほか

2002.04.01-2002.06.29
 Y.M.O.,小林 旭,TRAVELING WILBURYS,THE ROLLING STONES,穴井夕子,ほか

2001.12.29-2002.03.30
 宇宙戦艦ヤマト,ZONE,キャンディーズ,THE SPOTNICKS,ナイアガラトライアングル,ほか

2001.12.01-2001.12.24
 渡辺満里奈,Kraftwerk,CASIOPEA,ハナ肇とクレージーキャッツ,Carnie & Wendy Wilson,ほか

2001.11.08-2001.11.29
 George Harrison, 鈴木康博,プッチモニ,笹峰 愛,白石まるみ,本 秀康,ほか

2001.04.21-2001.08.04
 坂本龍一,Wings,ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA,鈴木あみ,OFF COURSE,野田幹子,ほか

2001.01.02-2001.04.04
 花*花,dream,堀江由衣,Badfinger,Martha & The Vandellas,ザ・ピーナッツ,ほか

2000.08.03-2000.12.17
 水木一郎,高橋幸宏,The Rutles,John Lennon,モーニング娘。,倉木麻衣,ほか

2000.04.22-2000.07.16
 George Harrison,椎名へきる,Brian Wilson,飯島真理,タイムボカン,タンポポ,ほか

1999.11.03-2000.04.18
 Kraftwerk,Eric Clapton,ルパン三世,宇多田ヒカル,斉藤由貴,Hellow,細野晴臣,ほか


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