「Add Some Music To Your Day」

「A HARD DAY'S NIGHT/THE BEATLES」

A HARD DAY'S NIGHT(1964)  最近、いきなりニュープリント、デジタルリマスタリングで劇場再公開されている「ハードデイズ・ナイト」。私も先日見に行ってきました。ビデオでは何回も見ているのですが、映画館の大きなスクリーンで見るのは初めてでした。音はデジタルリミックスにより低音が良く聞こえていました。そして、なんとモノラルミックス!これがメチャクチャ良かったです。

 改めて印象に残ったシーンは“恋する二人”を列車の中で演奏するシーン、勝手に自分のステックを触られてちょっとムッとしているリンゴをかばうようにさりげなくジョンが歌い出す“恋におちたら”など。そして、シャツのイメージキャラクタとして捕まる(?)シーンなど、改めてジョージがかっこいいなと思いました。

 あと、ジョージといえば、パティ。パティはセリフこそ一言しかありませんが、結構たくさん登場していたんですね。それに、なかなかかわいいんです(^^)。

 


「恋をしちゃいました!/タンポポ」

恋しちゃいました!(2001) ※裏ジャケだけど、こっちの方が好き  新生タンポポ第二弾シングル。基本的には前作“乙女パスタに感動”と同じ60年代ガールポップス路線。リード+合いの手という、基本的なパターンですが、合いの手は「ついちゃった」「いっちゃった」「やっちゃった」とちょっと違う深読みも可能だけど基本的にはかわいいものです。

 キーワードとしてメールという現代風俗を象徴するものが出てきますが、無理矢理歌詞として中に含んだような感じで、流れとしては不自然な気がします。それに後何年もすればきっと廃れて「ダサイ」言葉になるような気もしますが。

 サウンドもタンポポのコンセプトに沿って非常に60年代っぽく、コンプレッサーをかけまくったようなこもった音。ステレオ的な広がりもあまりなく、モノラルっぽい音です。これを「音の分離が悪いし歪みまくっている最悪な音」という人もいるみたいですが、最新機材でこれだけ音が悪い60年代サウンドを作り出すのってある意味すごいと思います。私はこのサウンドガレージっぽくて大好きです。

(2001.03.17)

「Believe in you/中嶋美智代」

Belive in you(1996)  今年は、中嶋美智代デビュー10周年ということで、ごく一部の地域だけで地味に盛り上がっています(笑)。最近は一ヶ月一万円で生活したアイドルとして一躍有名になりましたが、ヌード写真集やビデオを出さざるを得なかったつらい時期もありました。

 アイドル時代の曲は、佳曲が多く、“とても小さな物語”や“どうぶつでんわ”はそのかわいい歌詞で、今でも話題に上ることがあります。他にもアニメの主題歌だった“きっと出来るね!”やアルバム収録曲“夢見る君と僕”“しあわせの色”など、私のお気に入り曲がいっぱい。また、前回書いた「歌謡曲」つながりで言うと、デビュー曲“赤い花束”は浅田美代子の“赤い風船”、“春夏秋”はキャンディーズの“微笑がえし”、“しあわせの色”はザ・ピーナッツの“ふりむかないで”へのオマージュといえる仕上がりになってます。

 70年代の歌謡曲ファンは必聴の歌手の一人。

(2001.03.03)

「BEST ALBUM/ザ・ピーナッツ」

ベスト・アルバム(2000)  なんだか、最近の曲には面白いものが見つからなくて、マイ・ブームになっているのが60〜70年代の日本の歌、いわゆる「歌謡曲」と言われていた時代の曲です。坂本 九、ザ・ドリフターズ、クレージーキャッツ、キャンディーズ、太田裕美などのベストアルバムを買って聴いてみましたが、どれもとても親しみのある曲ばかりで気に入りました(何度も書いていますが、私は後追い世代で、リアルタイム世代ではありません(^^;)。そして、一度真剣に聴いてみたいと思っていたのがザ・ピーナッツです。

 ピーナッツは私が物心ついた時には演歌やムード歌謡曲みたいな当時の子供にとっては非常に「ダサイ」と思われる曲ばかり歌っていたので、あらためて全盛期のカバーポップスなどを歌っていた時期の曲を聴いみて驚きました。非常にきれいな歌声とコーラスワーク。さすが双子、息がピッタリ合っていますね。

 そして忘れてはならないのが宮川 泰氏の作る曲の数々。私の世代ではどうしても「宇宙戦艦ヤマト」を思い起こさせますが、ヤマト以前にも宮川氏は非常によい曲をたくさん作っていたことをあらためて知りました。“ダイアナ”のコード進行を参考に数十分で作ったという“ふりむかないで”、小さい時に家にレコードがあって良く聴いていた“恋のバカンス”などがお気に入りです。

 歌謡曲再評価は一部マニアの間では以前から密かにブームになってました。昨年の末には20世紀の締めくくりということで色々なオムニバスアルバムが発売されましたが、これをきっかけに今年は歌謡曲再発見ブームが一般にも広がるかもしれません。

(2001.02.03)

「All Things Must Pass/George Harrison」

All Things Must Pass(2000)  以前、ここで紹介したジョージハリスンのソロアルバム発表30周年ということで、最近流行のリマスタリング・ヴァージョンが発売されました。今回はデモテイク、未発表曲、そして2000年にリメイクした“マイ・スィート・ロード”が収録されています。

 このアルバムは大好きなので、既に何回と聞き込んでいますが、音が良くなって更に好きになりました。“マイ・スィート・ロード”や“イズント・イット・ア・ピティ”はリミックスで更に音が分厚くなり、「ウォール・オブ・サウンド」度が増しましたね。大音響で聴いてみたいところです。

 未発表曲の“アイ・リブ・フォー・ユー”はジョージらしい、やさしくて良い曲で、何でボツにしちゃったのかもったいない曲。そして、新レコーディングの“マイ・スィート・ロード”ですが、久しぶりに聴く、すっかり変わってしまったジョージの声に、何だか悲しくなりました。一昨年くらいに喉の癌を摘出したそうですが、かなり苦しそうに歌っているようで、とても聴くのがつらいです。もう、ツアーに出て何曲も歌うのは無理なのかな。とても残念です。

 そして、アルバムジャケット写真。以前は白黒でしたが、今回は昭和初期の写真のように着色されています。インナースリーブでは更に書き加えられている箇所があって、いかにもジョージ。

(2001.02.01)

「Jimmy Mack/Martha & The Vandellas」

MOTOWN THE CLASSIC YEARS  去年購入した「エド・サリヴァンショーLD BOX」を見ていて、興味を持ったのがフレディ&ザ・ドリーマーズとマーサ&ザ・ヴァンデラズでした。マーサ&ザ・ヴァンデラズは、有名なモータウンレコードからデビューした女性3人組グループです。モータウンの女性3人組と言えば、ダイアナ・ロス&ザ・シュープリームスの方が有名ですが、シュープリームスは非常にヴォーカルもコーラスもサウンドも洗練されていて清潔なイメージがあるのに対し、ヴァンデラズどこか野暮ったいところ、もっと言うと貧乏くさいところがあります。私はその野暮ったさが気に入っているので、この2グループではヴァンデラズの方が好きですね。

 代表曲は後にミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイがカバーした“ダンシング・イン・ザ・ストリート”があります。この曲はかなり黒っぽく、今誰かがカバーしてもなかなかいけるんではないでしょうか。「エド・サリヴァンショー」で見ることが出来るこの曲の振り付けはかなり野暮ったいというか、かなりいい加減で、今ならアイドル歌手でももっとうまく踊れると思います(^^;。

 そして、個人的にヴァンデラズの曲で一番好きなのは“ジミー・マック”です。実はこの曲は昔細野晴臣プロデュースでカッコ良くテクノポップに変身したサンディヴァージョンを聴いてからずっと好きで誰の曲なのか探していたものでした。最初はシュープリームスだと思って探していたので一向に見つからず、あきらめかけた頃にあのヴァンデラズの曲だということがわかりすぐに購入しました。

 ヴァンデラズヴァージョンはサンディのヴァージョンと比較するとやっぱりかなり野暮ったいものでした(^^;。でもこんな曲を見つけてきてカッコ良いテクノポップに変えてしまった細野さんてすごいなと思います。

 それにしてもこの曲のサウンド、殆どヴォーカル、コーラス、ピアノ、ドラムス、ハンドクラップとベースだかバスドラだかわからないボコボコいっている音(これが一番目立っているかも。だいたい、こんな音どうやったら録れるんだ!)だけです。こんなシンプルな音でこれだけのグルーヴを生み出しているとは、恐るべし、60年代!

(2001.01.25)

「No Dice/Badfinger」

No Dice(1970)  バッドフィンガーのセカンドアルバム。このアルバムからジョイモーランドが正式メンバーとして加わり、曲も何曲か提供しています。

 ビートルズが設立したアップルレコードからデビューしたこともあり、「ビートルズの弟分」という扱いをされていますが、サウンドは確かにギター2本とドラムとギターという構成もあり、ビートルズに通じるものがあります。ただ、バッドフィンガーがデビューした時期のビートルズは解散直前であり、メンバーの分業状態だったので、そういった意味でもビートルズっぽい音を聴かせるバンドと言うことでかなり注目を集めていたのではないでしょうか。私は後追い世代なのでそこの所は良くわかりませんが。

 このセカンドアルバムには後にスタンダードとして歌い継がれている“ウィズアウトユー”のオリジナルが収録されています。一般にはニルソンがカバーしたバージョンが一番有名だと思いますが、あくまでもオリジナルはバッドフィンガーです。この曲、中心メンバーのトムエバンスとピートハムの共作で、前半がピート、サビがトムの作となっています。この辺もレノン・マッカートニーっぽいかもしれません。他にも“ノーマターファット”とか“ベターデイズ”とか良い曲がいっぱい。

 ビートルズっぽいんだけどビートルズのどの時期に近いと言い切れないそんなサウンドですが、ビートルズファンでまだ未聴な方にはお奨めです。

(2001.01.20)

「水たまりに映るセカイ/堀江由衣」

水たまりに映るセカイ(2000)  声優堀江由衣のファーストアルバム。毎度の事ながら、堀江さんが声優としてどんな活躍をしているのかは良く知りません(^^;。

 声は典型的なアニメ声でとてもかわいく、曲の方もその声のキャラクターを活かした可愛い曲が多いですが、詩の内容は割と等身大で、日常生活に密接しています。

 好きな曲はどうしてもビートルズっぽいとか古き良き時代のオールディズっぽいものになってしまうので、ポールマッカートニーみたいな牧歌的な“おはよう”とか軽快なシャッフルの“着心地の悪い恋なんて”です。前者は女の子が男の子側の立場になって歌うかつてのアイドルポップスの王道的内容。こういう曲って今ではアイドルでも歌わなくなってしまいました。あと、「腰を振りながら洗濯機の前でらったった」というお洗濯ソングの“洗濯機の中から”もなかなか良いですね。この曲「愛は元気です。」の頃の谷村有美っぽいブラス、コーラスアレンジだなと思ったら、同じ西脇辰弥さんのアレンジでした。ちなみにブラスは元米米クラブのブラスセクション、ビッグホーンズビーです。

 最近は椎名へきる、桜井 智、岩男潤子などから麻績村まゆ子、堀江由衣など、若手の声優さんの方へ活躍がシフトしてきましたね。確実に世代交代が行われているようです。ついていくのが大変(^^;。

(2001.01.17)

「My will/dream」

My will(2000)  女性3人組のグループdreamのシングル。アニメ「犬夜叉」の主題歌だそうですが、私は良く知りません(ゴメンナサイ)。

 マイナー調の懐かしの歌謡曲路線で、新しい曲なのに何となく懐かしさを感じます。dreamは単なるダンスユニットだと思っていましたが、なかなか綺麗なハーモニーを聞かせてくれてますね。個人的には3人組として最強のユニットは第2期のHellowだと思っていますが、Hellowはメンバー2人の脱退が決まり、空中分解状態なので、今後はdreamに最強3人組ユニットとして期待したいです。真ん中の長谷部優ちゃんがなかなかかわいいし(^^)。

 間奏後にサビを繰り返して、ちょっと歌詞が変わる♪遠くて声が届かない〜♪という部分はフェイクだと思わせてといて実は意図的にメロディを変えてコーダ部分へさりげなく持っていくというにくい構成。職人技が光っています。

(2001.01.14)

「さよなら大好きな人/花*花」

さよなら大好きな人(2000)  女性2人組のグループ花*花のシングル。花*花のことは良く知らなかったので、最初は「Kiroroの偽物」位の印象しかありませんでした(失礼)。しかし、最近になってこの曲をテレビ番組で見て、その詩の内容が今の自分の新曲にあまりにも当てはまっていたことで、いっぺんで好きになりました。

 私は洋楽好きであり、ジョンよりもポール派だという事からもわかるように、曲はサウンドから聴き始めるのが主な聴き方で詩の内容まで聴き込むのは次の段階でした。しかし、この“さよなら大好きな人”は完全に詩から入りました。なにしろ、今の私の心境にここまで当てはまるのか、というくらいにピッタリ当てはまりましたから。3月にどうしても別れなければならない人のことを思うと、悔しくて仕方がありません。

 今でもこの曲を聴くと涙が出てきます…。

(2001.01.02)

過去の書き込みはこちら。

2000.08-2000.12
 水木一郎,高橋幸宏,The Rutles,John Lennon,モーニング娘。,倉木麻衣,ほか

2000.04-2000.07
 George Harrison,椎名へきる,Brian Wilson,飯島真理,タイムボカン,タンポポ,ほか

1999.11-2000.04
 Kraftwerk,Eric Clapton,ルパン三世,宇多田ヒカル,斉藤由貴,Hellow,細野晴臣,ほか


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