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小学校低学年の頃、私の周りで熱病のように流行った遊びがありました。それは、「ありんこ」を、頭部と腹部の細くなっている連結部分(?)から、プチッと切り離して、頭部と腹部、どっちが長く動き続けるかを賭ける、といった遊びです。 ブランコとか滑り台とか体を張った遊びに飽きると、ベンチなんかに腰掛けて、視界に入ったありんこたちを片っ端から捕まえちゃあ、プチプチと胴体切り離して。ふと気付くと、ありんこの死骸が黒い砂のように散らばっていました。コワイ光景です。切り離す時の、プチっという感触を、今でも指が覚えていたりする。結構力を入れないと切れないものなんですよ。 私の周辺では、普通に流行っていて、多分その時期、急激にありんこの数が減ったことと思うのですが、そんなある日!いつものように無心にありんこをプチプチしていると、お友達が「痛い!」と声を上げました。見ると指から血が。ありんこに噛まれたのです。それを見ていた、日頃からこの遊びを芳しく思っていなかった近所のおばさんが、「アリには毒があるのよ」と大嘘を教えてくれました。「今度噛まれたら、死ぬよ」と。当時まだ純情娘。だったワタクシ共は、すっかりその話を信用し、以来、ありんこをプチプチするどころか、ありんこさんを見ると逃げる、非常に女の子らしい女の子になりました。田舎のお寺さんなんかに行くと、立ったまま全てを確認できるほど巨大なありんこ様がいらしたりして、涙が出そうになります。普通の人間よりも大量にありんこを殺害してしまった私はきっと、ありんこの神とでもいうような存在に目を付けられている、と、今でも少し思います。 このことを友達に言うと、すごい普通に引かれてしまうんですけど。私の周辺だけで流行った遊びなのかなぁ。一人、トンボの頭が取れそうなことが怖くて、いっそ取ってしまえと、トンボの頭をもぎってしまったことがある、という人がいました。取れそうだーと思ってハラハラするくらいなら、いっそ思いきって取ってしまって安心したい、押しちゃいけないボタンを、押しちゃいけないからこそ押したくなるのに、似ている、かも?私はよく地下鉄永田町駅の長いエスカレーターを上っている時に、時々、いっそ落ちた方が楽になれるかも、と思って(死にたいわけじゃなくて、高い階段が苦手なんです)気が遠くなってしまうのですが、それに似た心境かなぁ。なんとかベルトにしがみついて耐えているのに、あと少しで上りきるぞっていう時に、空調の強い風が体を後ろに追いやるんですよね、永田町。いつかふらっと後ろに倒れてしまいそうでコワイです。なんとかしてください。 01/02/04 |
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