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 大学1年の夏休みのことです。その年は冷夏で、天気が悪く、半袖じゃ寒いくらいの日が続いたので、カーディガンを引っ張り出して着ていました。
 それから、また暑くなってきて、でもしまうのも面倒だったので、普段は使っていない、自分で編んだ毛糸のバックの中に丸めて入れておきました。
 で、残暑も終わり、涼しくなってきたので、とりあえずバックの中のカーディガンでも着とくかにゃ、と思ったのですが、我家では蜘蛛は殺さない主義(東北地方の習慣らしいのですが。先祖の生まれ変わり、とかで)なので、そこいらに蜘蛛がいらっしゃるのでカーディガンの中にいらっしゃりはしないかと、そーろり開いてみました。
 ベットの上で見ていたので、うっかり見失っては大変と、そろそろ見ていたのですが、どうやら大丈夫そうだったので、よかったーと思い、ぱっと勢いよく開いたら、ぽさっと、何かキミドリ色の物体が落ちたのです。
 おや?と思って見ると、体長15センチはあろうかというトノサマバッタが、ちょうど私の枕にきれいに頭を乗せるような格好で仰向けになって眠る姿勢になってたのです。
 あんまりびっくりして、しばらくぽかんと眺めていたのですが、足が微かに動いて、どうやらまだ生きていらっしゃるようでした。
 とにかく外に出さなくちゃ、と思い、でもこの世のものとも思えないような、なんなんだろう、という思いが先立ってしまい、直に触るのがためらわれて、なんだか汚いものでもつかむようで、このバッタに失礼だわ、と思いつつ、ティッシュでつかみました。
 で、ちゃんと地上に下ろしてあげなきゃ、と思ったのですが、よくよく考えれば考えるほど、なんで?と思えて、恐くなり、とりあえずベランダにお出ししました。で、しばらく、今のは一体何?と考えていたのですが、その日は雨も降っていて、なんだかわからないけれど、4週間近くカーディガンに包まれていた子がいきなり雨に濡れたりしたら体に悪いんじゃないかと思って、地上の、雨に濡れないところに下ろそうと、ベランダに出ると、もうバッタの姿はありませんでした。
 今のは夢?とも思ったのですが、ティッシュ越しにつかんだ時の感触が、今でも指に残っているし、何より本当に、バッタが出てきたのだ。ものすごく、冷静に、それは本当でした。
 バッタが、2階の私の部屋までのそのそ入ってきて、わざわざカーディガンの中に入る、なんて考えられないし、ということは、バッタがカーディガンの見えないところにくっついていたのに、私が気がつかずにそのままバックにしまってしまったのでしょうか。だとすればバッタさん、少なくとも4週間は飲まず食わず、だったことになります。そんなに大丈夫なものなのかなぁ。考えれば考えるほどありえないことだけれど、本当です。自分でもおかしな体験だと思うので、誰にも言っていないのですが、書いちゃった。えへ。
 蜘蛛が出てくるかも?と思っていた頭に、バッタのキミドリがいかにも鮮やかで、手品でも見せてもらったような気分になりました。バッタさんアリガトウー。でも命がけにしなくても。

そういえば、つい最近、ベットに置いてある目覚まし時計を動かしたら、その下に5ミリ程度のちっちゃなバッタか、コオロギがお亡くなりになっていました(茶色くなっていたのでわからなかった)。あいにく私の部屋には観葉植物一つもないので、食料ないし、かわいそうなことしちゃいました。お布団干した時とかについてきちゃったのでしょうかねぇ。う〜ん。
 コオロギといえば!家族公認のコオロギ話があるのです。読んで
みてください。
            
コオロギ話へGO!


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