鷲羽岳 ( 鷲羽岳:2,924.2m ) 2015.9.14-16 登山 (登頂は 15日)



【PHOTO & 記録 鷲羽岳 5】

12時37分に巻き道の分岐に到着。
双六岳に登るにはさらに上へと登らねばならないのだが、登って来る途中で決めたように、ここは巻き道を選択し、右に道を取る。

道は期待通り、ほぼ平坦、これは楽である。ハイマツの中を進む。

前方には双六岳から続く丸山、三俣蓮華岳 (写真 中央) が見え、 その後方に祖父岳、 水晶岳鷲羽岳 (写真には写っていない) も見えている。
振り返れば、樅沢岳が大きく、その山頂部分の後方に の穂先が少しだけ顔を見せている。

しかし、楽だと思ったこの道も、途中からアップダウンがかなり出始め、 疲れた身体を苦しめる。

一方、展望の方はドンドン広がり、右手には大天井岳から 燕岳へと延びる稜線がよく見え、その手前には 八ヶ岳の赤岳のような、 ボロボロ崩れそうな山肌を持った硫黄岳が見えている。

また、前方には、 鷲羽岳が美しい姿を見せており、 その左後方にワリモ岳、 水晶岳が続いている (写真)
水晶岳の左には祖父岳、三俣蓮華岳、丸山が見えている。

道は、双六岳と三俣蓮華岳の間にある丸山 (写真) の懐 (カール地形) を右へと回っていく。

途中、その懐に向かって少しく下って行く所があり、その下り着いた先に水の流れがあった。 ありがたい。
冷たい水を飲みながら暫し休憩する。その後は、いくつかの水の流れを横切りながら、丸山の懐を右の方へと進む。

やがて、道は緩やかな登りとなって丸山の懐を脱し、 今度は三俣蓮華岳に向かって登っていくようになる。

振り返れば、樅沢岳の後方には雲が湧き出ており、 槍ヶ岳は見えなくなっている。 しかし、こちら側には雲一つ無い青空が広がっている。

道は三俣蓮華岳 (写真) への分岐点となっている三俣峠に向かって 緩やかに登っていくのだが、これが本当に辛い。
この程度の登りでも辛いので、あのまま双六岳頂上を目指していたら、もっと辛い、悲惨な目に遭っていたことであろう。

紅葉の始まりつつある草地の中を喘ぎつつ登り切り、 三俣蓮華岳の直下に位置する三俣峠には 14時11分に到着。
一休みしたかったのだが、男女のペアが居たので無理をして先へと進む。

なお、この三俣峠から三俣蓮華岳までは、わずか 20分ということになっているが、 今の状況ではとても登る気になれない。

三俣峠からは緩やかな下りが待っており、ホッとする。

目の前には 鷲羽岳が大きく、 鷲羽岳の左奥、ワリモ岳を経たさらに先には 水晶岳も見えている。 しかし、遠い。

明日は目の前の 鷲羽岳に登り、 さらにはずっと奥に見える 水晶岳を往復しなければならないことを考えると、少々自信をなくしてしまう。
今の体調がこのような弱気にさせているのだと思うので、明日の登りは、本日の宿泊先の三俣山荘で、如何に休息できるか が鍵となる。
結構、山中 人が多かったので、寝る場所が窮屈になると かなり睡眠が厳しくなるが、果たしてどうであろう。

やがて、祖父岳の左奥に 薬師岳も見えてくる。
15時近いにも拘わらず、北側の山々は雲一つ無い状態で見えている。
非常に嬉しいが、逆に全てを賭けている明日の天候が心配になる。

灌木帯に入り、そこを抜けると、下り斜面の先に三俣山荘の赤い屋根が見え、その後方に美しい 鷲羽岳が見えてくる。 ハイマツの波が山荘周辺を覆っており、素晴らしい光景である。

個人的にはこちらから見る 鷲羽岳の姿が大変気に入っている。
富士山に近い形をしている上に、 こちらからが一番スリムに見え、さらにはその真ん中を尾根が鼻筋のように通っているのがこれまた良い。
前回、水晶岳から 鷲羽岳を越えて三俣山荘前にテントを張った際、この美しい姿に大いに魅了されたのであった。 その姿は今も変わっていない。

なお、鷲羽岳の名の由来は、 三俣蓮華岳から眺めた姿が鷲の羽ばたく姿に見えることからきているらしいのだが、 ここからでも左右に翼を広げた姿を感じとることができる。



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