和名倉山 (白石山) ( 和名倉山:2,036.2m ) 2016.5.6 登山



【PHOTO & 記録 和名倉山 1】

体調不良や天候の悪化などにより、途中で登頂を断念した山は過去に沢山あるが、 直近におけるその類いの山としては 和名倉山が上げられる。
その和名倉山は、昨年の暮れに 14年ぶりの再登山を試みたのであったが、体調不良のために途中で断念し、その時は手前にある 竜喰山に登って何とか体裁を取り繕ったのであった。
そして、その後も和名倉山に登る機会を窺ってはいたものの、厳冬期に入り、小生の車では登山基地となる一ノ瀬までアプローチするのが難しくなったこともあって、 今日まで再登山に至っていないのであった。

一方、4月も末になってゴールデンウィークに突入した中、 平日の山歩きに慣れてしまっている身にとっては道路、そして山が混雑するこの期間中に山に行くことには怖じ気づいてしまう訳で、結局、 連休の狭間の 5月6日に山に行くことに決めたのであった。
しかし、残念ながらこの日はあまり天候が良くないようなのである。
そこで思い浮かんだのが和名倉山である。
和名倉山の頂上は樹林に囲まれていて展望は全く無いため、折角 頂上に到達したのに展望を得られないというケースは起こりえず、 また奥秩父の山々には数多く登っていることから、途中の展望が今一つであっても残念に思わないであろう というのがその理由である。
加えて、自宅からそう遠くないということも決め手の一つになったのだった。

5月6日(金)、4時30分に自宅を出発する。天気予報通り空は曇り模様。
しかし、起床して最新の予報を見たところ、14時前後には関東地方にも雨雲がかかってくるとのことだったので少々慌てる。 前日の予報では雨は夕方からとのことで安心していたのだが、これでは下山中に雨となる可能性もある訳で、少々不安を抱えながらの出発となる。
いつも通り横浜ICから東名高速道に乗り、海老名JCTにて圏央道へと進んで、さらに八王子JCTから中央自動車道に入る。
やはり平日だけあって道路は空いている。
空の方は相変わらず曇り気味で、笹子トンネル、そして日影トンネルを抜けると見えてくる南アルプスも薄ボンヤリとした状態である。

勝沼ICで高速を下りた後、国道20号線を大月方面へと戻り、 最初の信号である柏尾にて左折して県道38号線に入る。
そして、200m程進んだところですぐに右折して、今度はフルーツラインと呼ばれる広域農道に入る。
このフルーツラインは果樹園地帯となっている山の斜面中腹を横切って進むため、左下方に勝沼の街並み、 そしてその後方に南アルプスや奥秩父の山並みを見ることができるのだが、やはり本日は曇り空で景色はあまりハッキリしない。
暫くフルーツラインを進んでいくと、やがて新千野橋東詰の交差点にて国道411号線にぶつかるので、そこを右折して丹波山、奥多摩方面へと進む。 ここからは 23km程この国道を進むことになる。
道は徐々に高度を上げていき、やがて 大菩薩嶺への道を右に分けると、 カーブが多く続く山の中に入る。以前に比べてかなり道が良くなっているのがありがたい。

途中、柳沢峠の少し手前にて 富士山を見ることができたが、 やはり背景が曇り空のため、少々ぼやけ気味である。
柳沢峠を越すと、今まで登り一辺倒だった道は下りに変わる。この辺も道が大分整備されているが、途中 少々狭いところもあるので、 スピードの出し過ぎには要注意である。
柳沢峠から 9km程下り続けていくと、やがてヘアピン状に右に曲がる所に、一ノ瀬高原へと続く林道一ノ瀬線の入口が現れるので、そちらに入る。
ここからは林道を 6kmほど進むことになるのだが、道は舗装されてはいるものの、途中、狭くて車が擦れ違えないところもあるため、 対向車に備えて慎重に進む (事実 1台と擦れ違うことになり、20m程バックすることになった)
そして、前回、和名倉山に登れなかった山行の際に車を駐めた民宿みはらしには 6時48分に到着したのだった。


早朝のため民宿はまだ開いていなかったのだが、 身支度中に民宿のおばあさんが窓を開けられたので、駐車料金 500円/日を支払う。

なお、駐車場には既に車が 2台駐まっており、先行する登山者がいると知ったが、必ずしも全員が 和名倉山に登っているとは限らない。

身支度を調え、6時56分に出発。
車道を少し下って戻り、『 将監登山道入口 』 と書かれた標識の所から未舗装の林道に入る。
暫くは一ノ瀬川の支流に沿って林道を進む。この林道は結構 勾配があり、朝一番でまだ目覚めきっていない身体には少々キツイ。

暫く林道を登っていくと、やがてお馴染みの牛王院平への分岐 (牛王院下) が現れたので、いつも通り ここで林道を離れて山に取り付く。
時刻は 7時21分。

ここからはいきなりササ原の中の急登が始まる。
前回の 和名倉山断念時には、 この登りで身体の変調に気づいたのだが、本日は大丈夫のようである。

写真はその牛王院下の分岐。
林道をそのまま進めば将監小屋へと至る。

一旦 平らになった道は再び傾斜がついて、 やがて左にカーブして斜面を横切って進むようになる。

この辺になると、本来であれば左手に南アルプスを見ることができるはずであるが、 本日は全く見ることができない。

道の周囲は自然林からカラマツ林へと変わり、 それに呼応するように傾斜もかなりキツクなる。

しかし、その分 高度が上がって展望が開けてくる訳で、右手には 飛竜山、 そしてさらに登っていくと、後方樹林越しに 大菩薩嶺の姿も見ることができるようになる。

さらに少し先で、大菩薩嶺の右後方に 富士山の姿も見えるようになるが、 こちらはまだ雪もあって山自体が白っぽいため、背景の灰色の中に紛れ気味である。

写真 左端、木の枝に頂上部分が隠れ気味の山が 大菩薩嶺

キツかった登りも漸く緩み始め、ほぼ平らな道が続くようになり、 周囲の木々はシラビソに変わる。

気持ちの良いササ原の中を進んでいけば、やがて前方に西御殿岩から 唐松尾山、 黒槐ノ頭 (くろえんじゅのあたま) へと続く尾根が見えてくる。
それとともに、周囲は再びカラマツ林に変わり、そこに鹿除けのネットが加わるようになる。

そして、鹿除けネットに沿うようにして暫く進んでいくと、 道は将監峠から山ノ神土 (やまのかんど) 方面へと向かう道にぶつかることになる。
時刻は 8時19分。

和名倉山へは左に進んで 山ノ神土方面を目差すのだが、その前に いつものように道を外れて右手前の高みに立ち寄ることにする。

その高みに立つと、北北東の方角にカバアノ頭が見え、東の方向には 竜喰山とそこから 飛竜山方面へと続く尾根を一望することができる。
そして、その高みを東の方へ少し下れば、南西方向に 大菩薩嶺富士山を遮るものなく見ることができる。

本日は曇りではあるものの、昨年この高みに登った時よりも展望は良いようである。



和名倉山 登山データ
上記登山のデータ 登山日:2016.5.6 天候 : 曇り後雨 単独行 日帰り
登山路:一ノ瀬 民宿みはらし−牛王院下−牛王院平−山ノ神土−水場−仙波ノタル− 西仙波−東仙波−焼小屋ノ頭−八百平−川又分岐−二瀬分岐−千代蔵ノ休場−和名倉山 (往路を戻る)
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)− 八王子JCT−(中央自動車道)−勝沼IC−(国道20号線)−柏尾−(県道38号線)−(フルーツライン)−新千野橋東詰−(国道411号線)− 一ノ瀬高原入口−(一ノ瀬林道)−一ノ瀬 民宿みはらし (車にて)
交通復路:一ノ瀬 民宿みはらし−(一ノ瀬林道)−一ノ瀬高原入口−(国道411号線)− 新千野橋東詰−(フルーツライン)−(県道38号線)−柏尾−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)− 谷ヶ原浄水場−(県道508号線)−塚場−(県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口 −(県道507号線)−相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)− 上瀬谷小入口− 上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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