竜喰山 ( 竜喰山:2,011.8m ) 2015.12.12 登山



【PHOTO & 記録 竜喰山 1】

12月2日(水)に急遽 硫黄岳に登り初冬の山を楽しんだお陰なのか、 徐々に登高意欲が元に戻りつつあるが、一方で相変わらず登りたいと強く思う山がなかなか見つからない。
惰性で山選びをしてしまうのはその山への冒涜とも思え、心から登りたいという気持ちにさせてくれる山はないかと いろいろ考えを巡らせたところ、ふと 和名倉山 (別名 白石山) のことが頭に思い浮かんだ。

この和名倉山には 14年前に登っているのだが、 他の奥秩父の山とは少し違った雰囲気を楽しめはしたものの、少し地味であったことから、 もう一度登ろうという気にはならないだろうな という印象を持った山であった。
しかし、2012年に アサヨ峰に登った際、 頂上で一緒になった方と色々な話をしながら北沢峠まで下ったところ、この和名倉山のことも話題となり、 その方が言うには 霊的な雰囲気を感じ、気味が悪く二度と行きたくない山との評価であった。
そう言われると、へそ曲がりの小生としては もう一度登ってみたくなるし、霊的な雰囲気を確かめたくなる訳で、 再登山すべき山のリストの片隅に載せていたと言う訳である。
ただ、その優先順位はかなり低いものであったのだが、登りたいと思う山がなかなか見つからない今、和名倉山には失礼ながら、 消極的に今回行き先に浮上したという次第である。

12月12日(土)、朝の 4時過ぎに横浜の自宅を出発する。
上空には雲が多いものの、和名倉山のある秩父市の天気予報は晴れのはずである。
いつも通り、横浜ICから東名高速道に乗り、海老名JCTを経由して圏央道に入った後、八王子JCTから中央道へと進む。
天候の方は依然として曇り状態であり、少々先行きが不安になる。
実は YAHOOと Mapionの天気予報に少々違いがあり、Mapionの方は 9時までは曇り、その後晴れることになっていたので、 どうやらそちらが当たったようである。
勝沼ICで高速を下り、いつも通り国道20号線、県道38号線、県道34号線を経て、等々力から国道411号線に入る。
ナビの方は、手前の県道38号線からすぐに フルーツラインに入る道を指示していたのだが、コンビニにて食料・水を調達する必要があったため、 遠回りしたという訳である。

国道411号線をかなり長い間進む。 大菩薩嶺登山口への道を右に見た後、 道は人家を離れて山へと入っていく。
かなり改修されて良くなった道を進み、柳沢峠に登り着いた所でトイレ休憩を行う。本来ならばここから見えるはずの 富士山は雲に隠れて全く見えない。 テンションが下がる。
柳沢峠を越えると今度は下り一辺倒となる。落合を過ぎ、柳沢川沿いに下っていくと、やがてヘアピンカーブの手前 (オイラン淵の手前) 左側に 『 一ノ瀬高原入口 』 の標識が見えてきたので、 そこを左折して一ノ瀬林道へと入る。
道は一ノ瀬川の渓谷沿いに進んでいくことになるのだが、所々に擦れ違いが難しいところがあるため、結構 気を遣いながらの運転が続く (尤も 対向車は一台もなかったが・・・)
やがて、一ノ瀬から周辺の山々 飛竜山唐松尾山、笠取山、和名倉山、 竜喰山 等) に登る際にはいつも車を駐めている民宿に到着したのだが、 本日はどういう訳か全くそこに車を駐める気になれず、さらに先にある 民宿みはらしの駐車場へと進んでしまう。 民宿みはらしの駐車場の方が断然登山口に近いためで、これは後々明らかになる身体の不調がそうさせたのかもしれない。

その民宿みはらしの駐車場には 6時49分に到着。


早朝にも拘わらず民宿のおばあさんが出てきてくれたので駐車料金を支払った後、身支度をして 6時56分に出発する。

この身支度の最中、周囲の気温はかなり低いにも拘わらず身体が暑さを感じたのだったが、 今 考えると少々熱があったのかもしれない。

車道を少し下って戻り、『 将監登山道入口 』 と書かれた標識の所から林道に入る。
空は相変わらず雲が多い。

過去に何回も歩いている林道を登っていく。
しかし、身体が重い。ただ、こういうことはいつもあることなので、気にせずに進む。
林道を横切る水の流れを渡り、高度を上げていくと、やがて牛王院下の分岐に到着する。時刻は 7時25分。

ここから左に道を取って山に取り付く。
以前ここにあった標識は小さく、見落としがちなものであったが、今はしっかりとした標識が立っている。
ここからはいきなりササ原の中の急登が始まる。足下に落ち葉が敷き詰められている中、一直線の急坂を登る。

この時点で身体の変調に気づく。
胃から腸にかけての腹部が消化不良を起こしているかのように重苦しいのである。
年を取ったために胃酸分泌が少なくなったためか、近頃 胃もたれに似た症状を起こすことが増えてきているが、 今回はそれが急に出てきたという感じである。イヤ、それよりももっと重苦しい。

さらには、登っていくに連れて足や腰、そして肩などが筋肉痛とまではいかないまでも少々痛み始め、 全身の怠さも現れ始めたのである。
そう言えば、昨日は鼻水が止まらなかったこともあり、これは風邪かなと思ったのだが、まだ何とかなりそうなので先へと進む。

こういう風邪の諸症状らしきものが現れたのならば、すぐに引き返すべきであるのは分かってはいるが、高速料金を支払い、 かなりの距離を運転しておきながら、何もせずに帰ってしまうことに気持ちの方が納得しない。
頑張れるところまで行ってみようと喘ぎながら登り続ける。

やがて道の方は少し平坦になり、キツい登りから開放されて少し楽になったものの、 胃もたれ感は相変わらずである。
加えて、本来ならば、左手樹林越しに見えるはずの南アルプスの山々は雲で全く見えず、また、振り返れば、 丹沢方面は少し見えているものの、 雁ヶ腹摺山大菩薩嶺、そして 富士山は全く見えない状態である。
もともと あまりテンションが高くない中、この身体の不調、そしてほとんど見えない景色という状況が加わり、登る意欲はドンドン下がっていく。

さらには、後から登って来た若者に抜かれ、そしてアッと言う間に差をつけられてしまい、かなり気持ちが落ち込む。

加えて、少し進むと、今度は冷たい風とともに風花が舞い始める始末。
ますます気持ちが沈む。

それでも、何回も立ち止まっては上を見上げるという動作を繰り返しながら、 喘ぎつつ小さな高みを越えていくと、道は再び平らになる。
シラビソの林を過ぎ、鹿よけのネットが張られたカラマツ林を越えて行くと、周辺は完全に牛王院平の一角に入る。

やがて、道は主稜線に合流する。 時刻は 8時30分。
和名倉山に登るには、 左に道をとって 山ノ神土まで進み、そこにある分岐を右に進むことになるのだが、 この時点でも胃もたれ感は相変わらず続いており、さらには倦怠感もかなり増してきているので、道をはずれて右手の高みに登り、 この後どうするか 考えることにする。



竜喰山 登山データ

上記登山のデータ登山日:2015.12.12 天候:曇り単独行日帰り
登山路:一ノ瀬 民宿みはらし−牛王院下−牛王院平−将監峠−竜喰山取り付き口− 1,833m峰−竜喰山−1,833m峰−竜喰山取り付き口−将監峠−牛王院下−一ノ瀬 民宿みはらし
交通往路:瀬谷−横浜IC−(東名高速道)−海老名JCT−(圏央道)− 八王子JCT−(中央自動車道)−勝沼IC−(国道20号線)−柏尾−(県道38号線・県道34号線)−等々力−(国道411号線)− 一ノ瀬高原入口−(一ノ瀬林道)−一ノ瀬 民宿みはらし (車にて)
交通復路:一ノ瀬 民宿みはらし−(国道411号線)−新千野橋東詰−(フルーツライン)− 勝沼−(県道38号線)−柏尾−(国道20号線)−相模湖駅前−(国道412号線)−三ケ木−(国道413号線)−谷ヶ原浄水場−(県道508号線)− 塚場−(県道63号線)−葛輪−田名赤坂−(国道129号線)−塩田原−下当麻−(県道52号線)−相模原公園入口−(県道507号線)− 相武台団地入口−(県道50号線)−中央林間−鶴間二丁目−瀬谷入口−(かまくらみち)− 上瀬谷小入口−上瀬谷小東側−(海軍道路)−瀬谷 (車にて)

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