天狗岳 ( 西天狗岳:2,646.0m ) 2016.4.6 登山



【PHOTO & 記録 天狗岳 2】

雪の斜面をジグザグに登る。
今までよりも傾斜は急になったとは言え、身体に応えるというようなレベルではない。
アイゼンがスベリを防止してくれ、足が進む。

所々で左手の樹林が切れて稜線が見えるようになるが、南斜面なので雪はあまり見られず、 シラビソと岩が目立っている。

やがて、今度は右手の斜面も見えるようになる。
こちらは北側斜面のため雪が多く、その中に岩やシラビソ、あるいはハイマツが点在している。

傾斜の方も徐々に緩やかになり、この辺ではお馴染みの金網の橋を渡って少し進めば、 樹林を抜けて黒百合ヒュッテの立つ黒百合平に飛び出したのだった。時刻は 9時1分。

ソーラー設備の前を通り、小屋前のベンチに腰を下ろす。
上空を仰げば、青い空は広がってはいるものの、春ゆえ気温も高いためか、抜けるような青空とはいかない。

それ程 空腹ではなかったので、飲み物を口にしただけで 9時5分にヒュッテを出発する。

先に考えた通り、今回は中山峠経由にて 天狗岳を目差す。
小屋の前を進み、張られたロープに沿って再び樹林帯に入る。

なお、天狗の奥庭経由にて天狗岳に登る場合は、 ヒュッテの向かい側にある斜面を登ることになる。
本日はその道を天狗岳からの下山時に辿る予定である。

シラビソ、オオシラビソの樹林帯の中、ほぼ平らな道を進んで行くと、 やがて前方樹林越しに岩場が見えてくる。
そして、その岩場へと進んで樹林帯を抜けると、そこは大きな岩がゴロゴロしている中山峠であった。時刻は 9時11分。

天狗岳は右、 真っ直ぐ進んで斜面を下ればミドリ池に至り、左に斜面を登れば中山、高見石である。
前日、地図を見ていた時には、余裕があればこの中山峠から中山を往復してみるのも面白いかなと思っていたのだが、大きな岩がゴロゴロ並ぶ斜面、 しかもそこには雪が無さそうなのを見て、その案は却下する。

標識に従って右に進むと、 前方に屈折ピラミッド (途中で傾斜角度が変わっているピラミッド) を彷彿させる高みが見えてくる。
東天狗岳であるが、頂上までは見えず、代わりに頂上手前にある 天狗の鼻と呼ばれる岩峰がそのピラミッドの頂点を形作っている。

その斜面は雪に覆われており、目を凝らすと、 その左の方に雪を踏んだ跡が筋となって見えている。これにはテンションがグッと上がる。

道は再び樹林帯を進むようになるが、この辺の木々はまだ幹も細い。
緩やかな傾斜が続いた後、樹林帯を抜ける手前から少しずつ傾斜がつき始め、最後は雪の土手を登っていくようになる。



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