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ほとんど正面はガスの中であったが、時折 前方の山々がガスの中から顔を出す。
写真は北穂高岳。明日 あの頂まで岩場を越えていくことを考えると身が引き締まる。 |
そして、
今度は涸沢岳が不意に姿を現した (後方は北穂高岳)。
まだ頂上には数人いるようであるし、穂高岳山荘から涸沢岳に至るルートもよく見える。
明日は山荘からすぐに涸沢岳を目指すつもりなのだが、起き立てすぐにあの急斜面を登ることを思うと少々ウンザリする。
やがて、真下に穂高岳山荘の赤い屋根、山荘前にて憩っている人達を見ながら鉄梯子、
鎖場を下るようになる。
自意識過剰に違いないが、下から下山の仕方を見られているようで、岩などを落とすような粗相、いい加減な下り方はできないと思いつつ下る。
そして、14時53分、穂高岳山荘に到着。 | |
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受付で宿泊を申し込むと、一畳を 2人で使う (= 1つのふとんに 2人で寝る) ことになると言われ、
恐れていたことが起こってしまったと憂鬱になる。
しかし、ありがたいことに、最終的に 1枚のふとんに 1人という状態が確保でき、同部屋に居た人達も皆 ホッとした様子であった。
明けて 7月28日。
昨晩は隣の人のいびきに多少悩まされはしたものの、睡眠不足や山行の疲れに加え、
涼しかったので結構眠ることができ、身体の方はかなりスッキリした状態である。
小屋前のテラスからはご来光が望めたものの、この日は雲が多く、
常念岳の右が黄色く輝いただけであった。 |
5時45分に小屋を出発。
テラスから東側を見れば、常念岳、
屏風ノ頭のシルエットがよく見える。
快晴を期待していたのに、残念ながら空には雲が多く、また、これから向かう涸沢岳方面には
ガスが流れている。
いきなり涸沢岳への急登が始まる。テント場の中を進み、これまた岩ばかりの道を登る。
周囲はガスが流れ、上空には青空は見えず、昨日の出だしとは打って変わって今日のコンディションはあまり良くないようである。
残念。 | |
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昨日登った前穂高岳方面を見やれば、一応その頂上は見えているものの、ガスが時折流れ、
何となくスッキリしない。
山荘から多くの人達が奥穂高岳を目指して登って行ったが、
頂上の状況はどうであろう。 |
また、
西側を見やれば、上がってくるガスにかなり景色は霞み気味だが、それでも今回の山行で初めてとなる
笠ヶ岳の姿を見ることができたのだった。
出だしはきつかったものの、一汗かいて身体も暖まると、結構 足運びが快調になる。
この調子で、涸沢岳から北穂高岳までの難路を突破したいものである。
ガラ場の斜面を登る。見上げても頂上付近にはガスがあってその頂は良く見えない。
黙々と登るのみである。 | |