大滝山 ( 大滝山:2,616m、 三角点は 2,614.5m。なお、縦走中の最高峰は蝶ヶ岳 2,677m ) 2014.7.15 登山


【PHOTO & 記録 大滝山 6】

そして、乗鞍岳の左後方には、 うっすらとではあるが御嶽が見える。
こちらから見る御嶽は、中央アルプスから見る形とは全く違い、 どちらかというと仙丈ヶ岳を思わせるような形である。

景色を十分に堪能した後、往路を戻る。
南峰には休憩に適した岩場などないので、そのまま通過し、大滝山荘へと戻る。
しかし、大滝山荘の方も、山荘前にベンチがあるものの、先程述べたように、ひっそりとしていて居心地が悪いため休憩する気にはなれず、 そのまま通過する。
北峰の方も休憩には適さないので通過して、分岐へと下る手前の岩場で休憩しながら次のことを考える。

というのは、 素晴らしい景色を堪能させてもらったものの、やはり長塀尾根が 穂高連峰の下半分を隠してしまっているのが気にくわず、 槍・穂高連峰の好展望が得られる 蝶ヶ岳まで往復することが可能かどうか について検討したのである。
しかも、この好天であり、このまま下山したのでは勿体ない。
しかし、ここから蝶ヶ岳を往復した後、冷沢まで下ると、地図上のコースタイムでは 8時間以上を要することになる。 例えコースタイムの 8割程で歩けたとしても、7時間近くかかることになるので、下山は夜の 7時になってしまう (写真は、 こちらから蝶ヶ岳へと続く稜線)
少々迷ったが、冷沢まで午後 6時半までに下ってしまえば、後は林道歩きなので何とかなるだろうと考え、 チャレンジすることにする。
12時丁度に岩場を出発し、分岐へと下る。

分岐からは北へと進み、まずは目の前の 2,605m峰を目指す。
この頃になると、常念岳方面からガスが上がって来ており、 大滝山 − 蝶ヶ岳を結ぶ縦走路の右側はガスの中である。
少々心配になるが、穂高連峰方面には全くガスがないので、 そのまま進むことにする。

岩稜帯を登る。道は 2,605m峰の直下を巻いて進む。
この辺は二重山稜のようになっている。
振り返れば大滝山の全景が見えるが、ちょっと見には北峰・南峰に顕著な差は無いように思われる。

やがて下りに入ると、 これが予想以上にドンドン下ることになる。
遠目では蝶ヶ岳への登りはそれ程ではないように思えたのだが、 こうなるとかなり厳しそうである。

シナノキンバイ、ウラジロナナカマド (と思う) の花が咲き、 バイケイソウ (コバイケイソウかもしれない) の群落が見られる道をドンドン下る。
勾配はそれ程急ではないが、登り返す時はかなり辛かろうと想像できる。
お花畑や地塘もあり、また灌木帯が続いて空が良く見えるので、もっと楽しめた道なのだろうが、帰りのことを考えると気が重く、 周囲の景色を楽しむ余裕はあまりない。

やがて地塘にかかる橋を渡り、さらに地塘が点在する中を進む。
地塘を覗き込むと、薄い緑色をしたゼリー状の球形体がいくつか水中に固まっているのが見えた。カエルの卵なのか、それともサンショウウオの卵なのであろうか。

道の方は、ようやく登りになったかと思ったら、また下りとなり、 今度は結構 急な勾配を下ることになる。
帰りの登り返しの辛さを思い、 蝶ヶ岳に向かったことを少々後悔し始める。

道は急斜面を下る。
途中、樹林越しに蝶ヶ岳の姿が見えたが、 かなり高く見え、少々怯む。

地塘が再び現れた所で最低鞍部となり、そこからは辛い登りが始まる。
ただ、最低鞍部から少し登ると、『蝶ヶ岳ヒュッテまであと 1km』 の標識が現れる。時刻は 12時39分。
この標識を見て、見た目程 長い登りにはならないことを知って安心するとともに、 時間的にもかなり短縮できそうなので少しホッとする。



大滝山 1、  大滝山 2、   大滝山 3、  大滝山 4、   大滝山 5、  大滝山 6、   大滝山 7、  大滝山 8   もご覧下さい。

百名山以外の山に戻る   ホームページに戻る