その傾斜も徐々に角度がつき始め、 登り着いた所には 『 5番標識 』 が置かれている。時刻は 8時32分。 ここからもほぼ平らに近いゲレンデとなり、足が進む。 その緩やかだった道も少し傾斜が出始めると 『 6番標識 』 が右手に見えてくる。
時刻は 8時40分。 | |
息を切らせつつ何とか斜面を登っていくと、 やがて足下は平らになり、先の方に土手のような高みが待っているのが見えるようになる。 周囲の木々も疎らになり、開放感が出てくる一方で、身体の方はかなりキツクなり始めている。 |
|
その平らな雪原を暫く進むと、 土手への傾斜が始まる手前に注意書きが立っている (写真)。 そこには、右に進めば位ヶ原山荘、真っ直ぐ進めば肩の小屋そして 剣ヶ峰とあり、 さらに 『 これより上部へ向かう方はここでもう一度天候・体調・装備等をチェックして下さい。 この先は今までのような道はありません。(以下 省略)』 と書かれている。 成る程、ここでツアーコースは終了で、この先は自己の判断で登ることになるという訳である。 | |
すぐに斜面に取り付く。 喘ぎつつ登りながら右手を見ると、やはりそちらにも土手のような高みが続いており、
その斜面にデブリ (崩落した岩石・雪・氷などの破片) が見られるではないか。 |
|
キツイ斜面の登りが続く。 朝食を食べてから既に 2時間半ほど経過しており、ここは一休みしたいところである。 救いは斜面の先に雲混じりとは言え青空が見えていることであり、この斜面を終えれば 乗鞍岳の姿を見通せる場所に着くのではないか との期待があることである。 | |
その苦しい登りも一歩ずつ足を進めて行けば必ず終わりは来るもので、 漸く傾斜が緩み始めたかと思うと、期待通り、先の方に 乗鞍岳の姿が見えてくる。 しかし、その頂上に至るにはまだまだ長い雪原を越え、さらには急斜面を登らねばならず、 逆に少し気持ちが萎えてしまう。 周囲は森林限界に近いようで、雪の上には疎らに生えるシラビソ、 そしてダケカンバが見えるのみである。 |
乗鞍 1、  乗鞍 2、   乗鞍 3、  乗鞍 4、   乗鞍 5、  乗鞍 6、   乗鞍 7、  乗鞍 8、   乗鞍 9、  乗鞍 10 もご覧下さい。