地蔵岳 ( 地蔵岳:2,764m ) 2016.3.23 登山


【PHOTO & 記録 地蔵岳 3】



崩壊地の先を見れば、先程見えた御所山と、そこから 千頭星山方面へと続く尾根が見えている。
途中にある高みは 小西峰、大西峰のはずだが、その同定は難しい。

また、晴れていれば、この尾根の後方に 富士山が見えるらしいのだが、 今は全く見ることができない。

一旦 崩壊地から離れて樹林帯を進んだ後、また崩壊地の縁を通る。
こちらの方は先程の崩壊地よりも迫力があり、谷に向かって急角度で落ち込んでいる。

道は再び樹林帯に入る。
この辺になると足下の雪は完全に連続するようになる。
しかし、その量はそれ程多くない。

崩壊地から 6分程登っていくと、やがて石祠のある場所に登り着く。
旭岳である。時刻は 9時36分。
ここはこの先 燕頭山への登りが待っており、頂上というよりは尾根上の通過点という感じの場所である。

なお、ここには祠の他、『 旭嶽 頂上 』 と彫られた石碑や、 『 猿田彦大神 』 と彫られた石碑も置かれている。
やはり、七合目以降の標柱は、この旭岳までのものだったようである (なお、九合目の標柱は見落としたらしい)

旭岳から道は右へと折れ、またまた崩壊地の縁を通る。
見上げれば、先の方に見える尾根上に丸い形をした高みが見える。
燕頭山であろうと思われるが、まだ遠く、高い。
なお、燕頭山の名は、山の形が燕の頭のように丸い ということからきているのであろう。

崩壊地の縁を通る道には雪がなく、また面倒臭さも手伝ってアイゼンを装着しなかったのだが、 これが大失敗であった。
樹林帯に入ってからは雪の道が続くようになり、凍っている箇所も頻繁に現れるようになり、アイゼン無しではかなり効率が悪くなる。

なお、本来の道は溝状になっているのであろう。
そこに雪が残っているのであるが、道の左右は苔生した土や岩であり、雪の白の中に苔色が絡んでなかなか美しい。

シラビソ、コメツガの樹林の中、急斜面を喘ぎつつ登っていく。
凍った箇所が現れた場合、足の踏む場所を考えたり、木の根に掴まったりして登ることになるので余計苦しい。
旭岳で素直にアイゼンを装着すべきだったと反省する。

無論、途中でアイゼンを装着すれば良いだけのことなのだが、 何と雪の上にはアイゼンを装着していない靴跡が残っていたため、つまらない対抗心から そのまま登り続けてしまう。反省。

今度は右手に小さなザレ場を見ると、傾斜は徐々に緩み始め、やがてほぼ平らな場所に登り着く。
前方を見れば、樹林の間から 薬師岳と思しき白き高みが見え、さらに少し進んでいくとベンチのある 燕頭山頂上であった。時刻は 10時18分。

登り始めて 3時間、急登の連続でかなり疲れた。
ベンチに腰掛け、ノドを潤し、餡ドーナツを食べてやっと一息つく。

ベンチのそばにある標識には 2,105mと書かれており、 本年初めての 2,000m峰ということになる。



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