天狗岳 硫黄岳 ( 天狗岳:2,646.0m、硫黄岳:2,760m ) 2015.10.24 登山



【PHOTO & 記録 天狗岳 硫黄岳 7 】

硫黄岳の斜面はこちら側になだらかに下ってきており、 さらには右のオーレン小屋方面へもハイマツと草の絨毯が緩やかに下っている。
登山道はそのなだらかな斜面の左縁を登るようになっているのだが、そちら側は崖のように突然切れており、 その向こう側は火口であることが容易に想像できる。

また、濃霧時などに迷わないようにとの配慮なのか、 登山道の脇には立派なケルンが点在している。

こちらの写真はこれから登る 峰の松目。
先程までと違い、こちらから見ると独立峰のようで、なかなか立派である。

道としては、今見えている硫黄岳に登った後、グルリと回って 峰の松目まで進むことになる。
意外と距離があるように感じられるが、あまり億劫には思えない。天候によってこんなに心持ちが変わることに我ながら驚いてしまう。

とはいえ、この硫黄岳の登りはそれなりに辛い。周囲の写真を撮りながらユックリと登る。

振り返れば、西・東の 両天狗は完全に箕冠山の上に姿を現し、 その 2つの頂上を結ぶ稜線もハッキリ見えている。
また、西天狗の左後方には 蓼科山も見えている。

下方に見えるオーレン小屋を含めてこうして全体を眺めると、 ここまで結構な距離を歩いてきたものだと感心してしまう。

やがて、道は左側の崖の縁に到達し、硫黄岳の爆裂火口がよく見えるようになる。
その断崖絶壁となっている火口壁は迫力満点で、いにしえの爆発の凄まじさを今もしっかりと伝えてくれている。

浅間山阿蘇山焼岳岩手山など、 これまでいくつもの火口を見てきているが、ここの迫力は他に類をみないのではなかろうか。
馬蹄形をした断崖絶壁が長く続いており、さらには、山頂から火口の底までは 550m余もあるという。
そのスケールの大きさには脱帽、そしてその姿を一遍に把握することはかなり難しい。

硫黄岳の爆裂火口を見ながら登る。
その岩肌を見ていると、西部劇に良く出てくるアリゾナ砂漠の岩々が思い起こされる。

さすがに火口に近づくのは危険であるため、登山道にはロープが張られており、 そのロープに沿って、やや足下の悪い中を喘ぎつつ登っていく。

硫黄岳の標識が立つ場所には 11時17分に登り着く。
ここも人が多いが、頂上自体が広いため、それ程混雑しているという感じは受けない。
また、吹き抜ける風が強いので、皆 ジッとしてはいられないようである。

広く平らな頂上の先の方に、 阿弥陀岳、中岳、 赤岳の姿が 再び見えるようになる。



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