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阿世潟峠には 12時27分に下り着く。
ここまで来たからには、もう社山に登るしかない。
地図ではこの阿世潟峠から社山まで 90分となっているので、
雪のハンデを考慮して 14時半到着を目標に出発する。
ここからのルートは、人が多く登っているようで、今までのような踏み跡がほとんど無いルートとは違い、良く踏まれた雪道が続く。
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とは言え、見上げれば社山はかなり遠い。
まずは目の前の急斜面を登り、自記雨量計のアンテナがあるピークを越えていかねばならない。
ここまでほとんど休むこと無く雪道を歩き通しであり、さらにはアップダウンがいくつもあったので、
さすがに少々バテバテになりながら斜面を登る。
ルート上の雪は良く締まっており、軽アイゼン無しでも登っていけるが、少し滑るのでアイゼンがあった方が効率が上がるかもしれない などと考えながら登る。
雨量観測施設に登り着いたのは、12時53分。
時間は少々押し気味であるものの、バテてしまっては元も子もないので、登山道から外れて少し上の岩場で休憩とする。
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ここからの眺めは相変わらず素晴らしい。
男体山の左斜面後方には、
先程までチラッとしか見えていなかった太郎山がよく見えるようになっている。
また、奥白根山、
前白根山もよく見える。ただ、錫ヶ岳は完全に手前の山の陰で見えなくなっている。
同じ岩場で休憩していた方と少し話をする。その方は既に社山の頂上を踏んできて下山中とのこと。
その方から、ここから先は軽アイゼンがあった方が早く登ることができる とのアドバイスを戴く。
ザックには 10本爪アイゼンも入っているが、オーバースペックのようなので 6本爪の軽アイゼンを装着し、13時7分に出発する。
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確かに軽アイゼンを装着しているとロス無く登ることができる。
少し下り、目の前の高みは巻いて進み、そこから雪の斜面を登る。
高度を上げて振り返れば、先程その頂上に立ったばかりの半月山が黒々とした頂上を見せている。その頂上の形が半月のように半円形をしているのを見て、
何となく半月山という名前の由来が分かったような気がする (勿論 憶測であるが・・・)。
また、半月山の左には今朝ほど辿ってきた尾根も見える。こう見ると、かなりの距離を歩いてきており、我ながら感心してしまう。
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中禅寺湖、そして中禅寺湖を取り囲む山々を眺めながらの登りは大変気分が良い。
とは言え、ここの斜面はずっと登りっぱなしの状態が続き、それが疲れた身体には少々応える。
また、ここは 2回目になるので、この先 何が待っているかもよく分かり、その分 刺激が少なく、少しモチベーションが下がる。
ただ、前回は写真の斜面を登っている時に、突然のそれまでの好天状態から一変し、雪が強い風に乗って右側から横殴りに吹きつけてきたのであった。
その嵐状態は 10分程で終わったが、山の怖さを垣間見たのであった。
それに比べると、本日は気持ちよく登っていける。バテ気味などと文句を言っては罰が当たるというものである。
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男体山も、
今朝ほど 茶ノ木平から見たそれとは全く違う姿を見せている。
ここからは横幅の広い将棋の駒の形という感じである。
そして、先程の雨量観測施設の所でも述べたように、男体山の左には太郎山が姿を見せ、
さらに左に山王帽子山、於呂倶羅山が続いている。
於呂倶羅山のさらにずっと左には、温泉ヶ岳 (ゆぜんがたけ) もその特徴ある突起を見せている。
一方、男体山の右斜面後方は雲が湧いてきており、
女峰山などは見ることができない (角度的に、
男体山の後ろに隠れてしまっているのかもしれないが・・・)。
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