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皇海山、
鋸山のさらに左には、袈裟丸連峰が見える。
写真に写る山々の最後方に見える山並みがそれであるが、左から 1/3程にある高みが 袈裟丸山 (前袈裟丸山) で、
その右にある高みが 後袈裟丸山であろう。
その袈裟丸連峰の連なりの右手前に見える黒い山は、もしかしたら庚申山かもしれないが、少し自信が無い。
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目を中禅寺湖側に戻せば、男体山と中禅寺湖の構図が素晴らしい。
中禅寺湖上で、蛇のように男体山に向かって伸びているのは八丁出島。紅葉の時期にはカラフルな姿を見せてくれるはずである。
男体山の右側斜面後方には帝釈山と女峰山が見えており、
男体山の左斜面 後方には太郎山が少し姿を見せている。
太郎山の左には山王帽子山、
そして於呂倶羅山が続いている。
素晴らしい景色に飽くことがないが、先は長いので 11時34分、さらに先へと進む。
雪の中、所々にササが見える斜面を下る。
展望はすこぶる良く、皇海山、
鋸山、袈裟丸連峰を見ながらの気持ちの良い下りである。
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さらには、下るに連れて先程は目立たなかった社山が、
そのピラミダルな姿を持ち上げて、己を主張し始めている。
展望台からの雪道は良く踏まれており、人がかなり登ってきていることが分かる。事実、ここでも数人のパーティーとすれ違った。
快調に下り、半月峠には 11時45分に到着。
ここから湖畔の狸窪 (ムジナクボ) へと下ることもできるが、時間的にはまだ余裕がある。その上、少々バテがきてはいるものの、
社山をパスするのはもったいないとの思いが強く、社山に向かうことにする (いざとなれば、阿世潟峠までとしても良いと考えた)。
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ここからの斜面はあまり人が登った跡がない状態であったが、
ありがたいことに先程のスノーシューの方はこの斜面を進んだようである。先達がいることを知って心強さを感じる。
ただ、スノーシューは沈んでいないのに、小生は雪にズボッと足を取られながら登ることになるのでかなり疲れる。
スノーシューを持ってくれば良かったとの思いがまた強くなる。
10分程急斜面を登ったであろうか、傾斜は徐々に緩くなり、気持ちの良い歩きができるようになる。
やがて高みの頂上に到着。そこには小さな標識が木に括り付けられており、『 中禅寺山 1,650m 』 とあったが、
認知された名前ではないのだろう。地図には載っていない。時刻は 12時2分。
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この中禅寺山から下れば阿世潟峠かと思ったのだが、下り着いた所には何もなく、
さらに目の前に高みが待っている。
こういう期待感を裏切られるとドッと疲れが出るが、徐々に大きく立派に見えてくる社山の姿が慰めである。
また、錫ヶ岳は徐々に手前の山に隠れつつあるものの、
奥白根山、
前白根山の姿が空に浮き立ち元気をくれる。
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裏切られた鞍部から小さな高みを登り越え、写真のような尾根道を下る。
道にほとんど踏み跡は無く、またスノーシューの方は悪く言えば道を無視した傍若無人な下り方 (冬だから許され、
スノーシューだから可能である) をしているので、
忠実に道を辿る小生は、時折 雪の吹きだまりに足を取られたりして苦労する。
しかし、これも楽しい。
後ほど 社山の登りにて強く感じることになったのであるが、
踏まれた道よりも 2〜30センチ程度の雪を蹴散らして歩く方が数段楽しい。
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