蝶ヶ岳 ( 蝶ヶ岳:2,977m) 2017.5.30 登山



【PHOTO & 記録 蝶ヶ岳 6】

トラバースを終えると、道は再びシラビソの樹林帯に入り、 ここからは雪の斜面をほぼ直登することになる。
どうやら、アイゼン装着はグッドタイミングだったようだ。

こういう斜面ではやはりアイゼンは効率が良く、斜面を小さな振幅にてジグザグに登っていく。

途中 下山者と擦れ違ったのでこの先の状況を聞くと、 この樹林帯を抜け出た後は雪の斜面の直登とのこと、漸くこの先の目処が立って嬉しくなる。

とは言いつつも、この斜面の登りは結構キツイ。
やはり身体が鈍っていることを実感するが、一方で左膝の痛みはほとんど無くなっているのがありがたい。

息を切らせつつも登り続けていくと、長くて辛く感じた斜面も漸く終わりとなり、 樹林を抜け出して再び斜面をトラバースする。
ここからは蝶槍がよく見える。

そして再び短い樹林を通り抜ければ、 先程の登山者が言っていた直登が始まる。

左上に向かって延びる雪の斜面に取り付く。
上方は小さな高みとの鞍部になっているようで、斜面の先には青空が見えている。
ただ、抜けるようなスカイブルーとは言えず、ややダークが入っているが、それでもこの光景にテンションが上がる。

一方、完全に樹林帯を抜けているので、日差しをもろに浴びることになるが、 雪の斜面には風が吹き抜けていて心地よい。

左側のシラビソの樹林帯に沿ってやや斜め左に登って鞍部を目差す。
右側は小さな高みに向かって雪の斜面が広がっており、その斜面には疎らに小さなダケカンバが生えている。

雪の上には多くの踏み跡があり、それを忠実に辿る。
かなりへばってきているので息が上がるが、もうすぐ頂上という気になっているので頑張って登り続ける。

しかし、それ程甘くない。
樹林から離れて少し右へ曲がり、鞍部に辿り着いたかと思うと、その先にはさらに雪の斜面が続いていて、期待は脆くも砕け散る。

ここからはスキー場のような斜面を登って、さらに先に見えている鞍部に向かう。
ガッカリしたものの、ここは我慢して登り続けるしかない。

斜度は 30度位だろうと思われるが、 疲れている身体にはかなりの急勾配に思われる。
途中で何度も立ち止まっては上を見上げるという動作を繰り返しつつ登る。

少し高度を上げてきたところで、息を整えるべく立ち止まって振り返ると (正確には首を回すと)、今まで見えなかった 常念岳よりも左側の山々が見え始めており、 東天井岳、中天井岳、大天井岳が確認できる。

テンションがグッと上がるが、一方で身体を捻ると斜面を滑り落ちてしまいそうなので写真が撮れない。
もう少し傾斜が緩むところまで撮影はお預けにして登り続ける。



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