|
そして、ギボシの左には主峰 赤岳が堂々とした姿を見せている。
赤岳はもっと痩せて見えることが多いのだが、ここから見る赤岳は、
まるで甲斐駒ヶ岳のようだ。
赤岳の左には、赤岳の斜面から再び少し盛り上がってピークに達している中岳が見える。
西岳から見た時も思ったように、
赤岳ら中岳へと流れるラインはなかなか美しい。
そして、中岳の右後方には横岳も見える。 |
中岳の左には
阿弥陀岳がどっしりと居座っている。
この編笠山から見る八ヶ岳は、
この阿弥陀岳とギボシが主役のように見える。
上で主峰 赤岳と書いたが、確かに 赤岳は八ヶ岳連峰の最高峰であり、
またその山容も素晴らしいものであるが、ここではギボシと阿弥陀岳の間に挟まれて、やや肩身の狭い思いをしているように見える。
ましてや、権現岳は、
こんなことを言っては失礼だが、完全に脇役である。
阿弥陀岳のさらに左には、
天狗岳 (東天狗、西天狗) が見えている。
西天狗の手前に見える高みは峰の松目と思われる。 | |
|
最後に権現岳から
阿弥陀岳までの山々を勢揃いさせて写してみる。
こう見ると、権現岳を脇役と言ったのはちょっと当たらない気もするが、やはり山の形が鋭角な方にどうしても惹かれてしまう。
従って、ギボシ、赤岳、
阿弥陀岳の方に目が行くのも致し方ないところか・・・。
とは言え、権現岳も 三ツ頭付近から見れば鋭鋒に見えたはず。
観音平から三ツ頭を経て権現岳に登ったのは、もう 12年前のこと。
雪が無くなったら、是非とももう一度登ってみたいものである。 |
さて、南そして南西方面に目を向ければ、
相変わらず南アルプスは雲の中である。
写真では少々分かりにくいが、右端 の山は雨乞岳。
その頂上手前の白い部分は、水晶ナギかもしれない。
そして、雨乞岳の左後方に見えるはずの鋸岳、
仙丈ヶ岳、
甲斐駒ヶ岳は完全に雲の中。
それでも甲斐駒ヶ岳は写真中央少し左にチラッとその中腹を見せている。
甲斐駒ヶ岳の手前下方に白い部分が見えるが、多分
日向山の
雁ヶ原 (ガンガワラ)であろう。
そして、甲斐駒ヶ岳の左方に見えるはずの
北岳も雲に隠れてその頂が見えない。
残念である。 | |
|
南アルプスをあきらめ、目をさらに左に向ければ、やはりそこは雲の塊。
見えるはずの富士山は見えない。
西岳に続いて
富士山の展望については二連敗である。
さらに目をもっと左、東に向ければ、ようやく山が見える。
まだ頂上付近が白い金峰山である。
肉眼ではハッキリしないが、写真を拡大すると頂上の五丈岩も写っている。
金峰山の左は北奥千丈岳。
そして、金峰山の手前 左に見える黒い山は
瑞牆山であろう。 |
さて、頂上からの景観を十分に楽しんだ後、
青年小屋を目指す。時刻は 10時27分。頂上に 40分近く居たことになる。
青年小屋へは写真の通りほぼまっすぐ下ることになる。12年前に
権現岳を経て青年小屋から編笠山に登った際は、
山容を真ん中から真っ二つに割ったような登山道が印象的であり、道自体はゴツゴツした岩の道だった記憶がある。
しかし、今回は完全に雪道。しかも、ここ数日の寒さで、雪が適度に締まっている。先ほどの青年が言っていたようにアイゼン無しでも十分に登下降できるが、
雪が締まっているため、軽アイゼンを装着していた方が下りやすい気がした。
展望を楽しみながら、快調に下る。 | |