レトロな列車旅16−箱根登山鉄道
箱根湯本駅にて | アレグラ号 |
[2015年11月更新]
塔ノ沢温泉へ向かう行き帰り、箱根湯本駅で乗り降りした際、箱根登山鉄道の電車を見かけました。大涌谷火山活動の影響か、週末の割に、箱根登山鉄道のホームは空いていて、電車もあまり混雑していませんでした。2014年にデビューした「アレグラ号」や旧型電車が元気に活躍していました。昔ながらのこの鉄道が今後も元気に活躍することを祈ります。
箱根湯本駅にて | |||||
大平台駅にて | 宮ノ下駅にて | ||||
宮ノ下駅にて | 強羅駅にて |
箱根登山鉄道は、1888年(明治21年)営業開始の馬車鉄道を前身に、1919年(大正8年)に箱根湯本−強羅間の登山電車が運行開始した、歴史ある鉄道です。1950年(昭和25年)には、小田急電鉄が小田原から箱根湯本まで乗り入れ、新宿から箱根湯本までの直通運転を開始しています。小田原から強羅までの15kmの路線は、小田原−箱根湯本間の6.1kmと、箱根湯本−強羅間の8.9kmで軌間が異なり、直通する電車は1本もありません。箱根湯本−強羅間がいわゆる登山電車として親しまれている区間です。急勾配(1000分の80)、急カーブが連続し、塔ノ沢−宮ノ下間には、出山信号場、大平台駅、上大平台信号場の3つのスイッチバックがあり、電車は対向電車と行き違いしながら、進んだり戻ったりを繰り返します。
箱根登山鉄道の電車は、昭和初期製造のモハ1型・2型という重厚でレトロな箱型の旧型電車と、ベルニナ号、サンモリッツ号という新型電車があり、旧型は次第に数が少なくなってきているように感じますが、重厚なモーター音をあげて、往年の雰囲気そのままにゆっくり上っていきます。
箱根登山鉄道は、6月中旬位から7月上旬にかけて、沿線であじさいの開花が見ごろになり、夜間に全席指定の特別列車「あじさい号」も運行されます。特別列車に乗車しなくても、沿線のあじさいスポットは夜ライトアップされるため、電車からあじさいのライトアップを楽しむことができます。特に宮ノ下駅や大平台駅付近では、あちこちで車窓からあじさいを楽しむことができます。
また、沿線には、箱根湯本温泉、塔ノ沢温泉、堂ヶ島温泉、宮ノ下温泉、底倉温泉、小涌谷温泉、強羅温泉等、このホームページでも紹介している、歴史ある温泉があります。登山電車に乗って、昭和レトロな温泉旅はいかがでしょうか。