** オリジナルスマイル:music by SMAP / オリジナル(under the sky)
「ミア、そこ、気をつけて」
「ありがとう。ロシュ」
それはまだロシュオールとミアが出会ってすぐの頃の話。
ミアは前を歩くロシュオールに問いかける。
「何を」
「この森は初めて?」
「…実は」
ミアの問いにロシュオールは困ったように答えた。
二人がいるのはスクードの森。
ハーシャとベラヌールという二つの国のある大陸(ラシュイン大陸)からゴルドバのある中央大陸の間にある。
厳密に言えば、ラシュイン大陸と中央大陸は地続きなのだが。
「そうよね、中央大陸に行くために、スクードの森を通る人は滅多にいないはずだもの」
魔の森と言われている、スクードの森を通るのはよほどの屈強な戦士以外難しい。
「俺さ、この森が、安全になれば、船を使わなくても通行できるのにな…って思ってさ。試しに入ってみたんだよ」
そう、周りを警戒しながらあるくロシュオールにミアは小さな驚きを隠せない。
「ミアが一緒じゃ、この森探検はちょっと難しいかな?一人だったら気にせずに行くんだけど…」
何ていいながらロシュは先へと進む。
「…この森を安全にする方法はないでは無いけれど…」
ミアは、自分の知っている知識をゆっくりと思い出す。
もちろん、それは、安全とは言い難い。
「どんな?」
どこか嬉しそうに、ロシュオールはミアの言葉に問いかける。
「どんなって、あなたやるつもり?」
「あぁ、出来ない訳じゃないだろ?これでも俺、結構な本国じゃ有名な騎士だし」
「だからって、それが成功するとは限らないわ」
「やってやれないことはない。俺に剣を教えてくれた師匠の言葉だ。出来るんだったらやるっていうのもな。方法が分かってるんだったらやれないこと無いだろ?ある程度やってみて、無理だったら、逃げ帰るって言うのもありだ」
そこで言葉を止める、ロシュオール。
「そんな逃げ帰るだなんて…」
「やっぱ、無責任だよな。それって難しい?」
ミアの言葉に苦笑しながら言葉を続けて、そして問いかける。
「…難しくない。とは言えないわ。でも、出来ないことでもない。何が必要って言うわけでもない。おそらくそこにあるはずだし、代用は可能だから…」
「代用?人の命って言うの却下だぜ?」
「そんなんじゃないわよ」
「わりぃ、そう言うつもりで言った訳じゃねぇよ」
「分かってるわ」
ミアはそう言って、言葉を選ぶように、切り出し始めた。
「ねぇ、ロシュ。ホントにするつもり?」
「ミアは、出来るのか?」
「出来ない訳じゃないわ」
ミアは言葉を選びながら、言う。
「だったら、大丈夫だ。そうだろ?」
ロシュは笑顔を見せてそう言う。
「…ロシュ」
「ん?」
「あなたの笑顔見てたら、何とかなりそうな気がするわ」
「ミアもとうとうやる気か。だったら、何とかなるだろ?」
「そうね」
ミアはロシュオールの笑顔につられながら、笑顔で答えた。
「ありがとう。ロシュ」
それはまだロシュオールとミアが出会ってすぐの頃の話。
******
「ロシュ、少し聞いていい?」ミアは前を歩くロシュオールに問いかける。
「何を」
「この森は初めて?」
「…実は」
ミアの問いにロシュオールは困ったように答えた。
二人がいるのはスクードの森。
ハーシャとベラヌールという二つの国のある大陸(ラシュイン大陸)からゴルドバのある中央大陸の間にある。
厳密に言えば、ラシュイン大陸と中央大陸は地続きなのだが。
「そうよね、中央大陸に行くために、スクードの森を通る人は滅多にいないはずだもの」
魔の森と言われている、スクードの森を通るのはよほどの屈強な戦士以外難しい。
「俺さ、この森が、安全になれば、船を使わなくても通行できるのにな…って思ってさ。試しに入ってみたんだよ」
そう、周りを警戒しながらあるくロシュオールにミアは小さな驚きを隠せない。
「ミアが一緒じゃ、この森探検はちょっと難しいかな?一人だったら気にせずに行くんだけど…」
何ていいながらロシュは先へと進む。
「…この森を安全にする方法はないでは無いけれど…」
ミアは、自分の知っている知識をゆっくりと思い出す。
もちろん、それは、安全とは言い難い。
「どんな?」
どこか嬉しそうに、ロシュオールはミアの言葉に問いかける。
「どんなって、あなたやるつもり?」
「あぁ、出来ない訳じゃないだろ?これでも俺、結構な本国じゃ有名な騎士だし」
「だからって、それが成功するとは限らないわ」
「やってやれないことはない。俺に剣を教えてくれた師匠の言葉だ。出来るんだったらやるっていうのもな。方法が分かってるんだったらやれないこと無いだろ?ある程度やってみて、無理だったら、逃げ帰るって言うのもありだ」
そこで言葉を止める、ロシュオール。
「そんな逃げ帰るだなんて…」
「やっぱ、無責任だよな。それって難しい?」
ミアの言葉に苦笑しながら言葉を続けて、そして問いかける。
「…難しくない。とは言えないわ。でも、出来ないことでもない。何が必要って言うわけでもない。おそらくそこにあるはずだし、代用は可能だから…」
「代用?人の命って言うの却下だぜ?」
「そんなんじゃないわよ」
「わりぃ、そう言うつもりで言った訳じゃねぇよ」
「分かってるわ」
ミアはそう言って、言葉を選ぶように、切り出し始めた。
「ねぇ、ロシュ。ホントにするつもり?」
「ミアは、出来るのか?」
「出来ない訳じゃないわ」
ミアは言葉を選びながら、言う。
「だったら、大丈夫だ。そうだろ?」
ロシュは笑顔を見せてそう言う。
「…ロシュ」
「ん?」
「あなたの笑顔見てたら、何とかなりそうな気がするわ」
「ミアもとうとうやる気か。だったら、何とかなるだろ?」
「そうね」
ミアはロシュオールの笑顔につられながら、笑顔で答えた。
**後書き:シリアスにしてしまったせいで難しくなっちゃった気がする。