あたしは、一人じゃがんばれないなって時々すっごく思う。
でもね、でもね、一人じゃがんばれないけど、うん。
バーツが居たらね、何だってがんばれると思う訳よ。
いつもの日常って奴が戻ってきて。
あたし達は渦中じゃなくって外からまぁ、それを見てたわけだけど。
うん、本人達に取ったら大変よね。
まぁ、そう言うのがぜーんぶ解決して、シャルは一人ぎゃーぎゃー騒いでるけど、カームがちょっと可愛そう?
って言うか部下のあたし達もかわいそうよね。
シャルの八つ当たりの対象だし。
まぁ、全員軽く交わしてるけど。
プリマスのまとめ役って言う奴をシャルがしてるんだからしょうがないんだけど。
って今はシャルの話じゃない訳よ。
だからね、あたしはバーツの事が好きなわけ。
バーツがいるからいろいろがんばれるんだと思うの。
楽しいことも苦しいことも嫌なことも面倒なことも。
あとなんだっけ?
それだけバーツのことが好きな自分にちょっと呆れちゃうけど。
がんばれるのも元気になれるのも本当だけど。
なかなか構ってくれないけど。
あたし、愛されてないなんて思ったり何かしちゃったりするけど。
「だから、何が言いたいんだ」
だからね、バーツがいて良かったなって思うわけ。
「……それでそんなに前置きが長いのか?」
「長いって失礼ね。時々思うのよ。フラッシャーとライアが生まれ変わっても一緒にいたいって願ったこと。気持ち分からない人なんて居るのかななんて。まぁね、分からなかったからデュークはあんなことやらかしちゃったんだと思うけど」
正直に自分の気持ち伝えない方が悪いのよね。
まぁ、カーラとアドニスの仲は本当にいいから割り込めないって言うの分かるけど。
マリーチがぐれるのも分かるわぁ。
「別にマリーチはぐれてるわけじゃない」
ひねくれちゃってガイと一緒にいたじゃない。
「ガイもひねくれてるわけじゃないんだがな」
そうかしら。
まぁ、バーツはガイとマリーチと親友だものね。
そんなことはどうでもいいのよ。
あたしが言いたいことは好きなヒトがいれば幸せって事。
「それだけでこんなに長々と話したのか?」
長々って言うつもりはないけどね。
「後ね、あたしがもう一個言いたいのは、バーツ、側にいてくれてありがとう」
って事よ。
そしたらバーツったら真っ赤にして顔背けることないんじゃない?
もしかしてストレートなお礼に弱い?
愛の告白には動じなくなったから、これからは愛のお礼にしてみようかしら。
「クリス」
「何?名前と愛の告白ならなら何度言ってくれても大歓迎よ?」
「うるさい」
ちょっと〜〜〜愛が足らない!!!
顔真っ赤にしながらいうことじゃない〜〜。
愛のお礼に対する愛の告白は〜〜?
「気が向いたときに言ってやる」
「いつ気が向くのよ〜〜〜」
「しらんっ」
あぁ、やっぱりバーツは愛が足らないわ。
仕方ない、そんな人を好きになった自分のせい。
それでもバーツの事好きよ。
「何度も言ってあげるから、あたしが10回言うのに1回ぐらい返答してくれれば、うんそれで十分よ」
「……………分かった」
で、愛の告白は?
「10回言ったのか?」
や、やっぱり愛が足らない。
バーツがいればがんばれる。
それは本当。
でもね、もうちょっと愛が欲しいなって思ったり何かするわけですよ。
彼女は時々じゃなく、いつもそんなことをバーツに言ってます。
愛の告白もいっぱい。大好きって抱きつくのもいっぱい。
バーツの素っ気なさに「愛が足らない」って言うのもしょっちゅう。
というクリスの話。