愛知県江南市の「大口屋」の,生麩(なまふ)でこし餡を包み,更に三帰来(さんきら・サルトリイバラ)の葉で包んだ生麩饅頭(まんじゅう)の濃尾平野の銘菓「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」(小豆)(こし餡)

2015(平成27)年5月25日

 

 今回は,愛知県江南市の「大口屋」の生麩饅頭(なまふまんじゅう)の「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」をご紹介します。

 愛知県の尾張地方(濃尾平野)は,古くからよく麩(ふ)を食する地域だったとのことです。

 麩は,小麦粉に含まれるタンパク質のグルテンを取り出したものです。

 「大口屋」では,麩を和菓子に活用しようと研究し,1973(昭和48)年に「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」を発売したとのことです。

 「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」は,茶席菓子などの高級和菓子に用いられる砂糖を加熱して蜜にしてから生餡に加える方法により上品な甘さに仕上げたこし餡を,白色に近い淡いベージュ色の生麩で包んだ小ぶりな生麩饅頭です。

 生麩の独特のモチモチした食感と口の中でスッと溶けていく滑らかな口当たりと,こし餡の滑らかな舌触りと上品な甘さとがハーモナイズして,滑らかでモチモチした上質な美味しさの生麩饅頭です。

 「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」を包んでいる厚手の葉は,ユリ科のツル性低木「山帰来・サルトリイバラ」の葉で,それを塩漬けにして程良い塩味とハーブのような香りが「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」に独特のアクセントを加えています。

 この葉は,除いて食べるようです。

 「餡麩三喜羅(あんぷさんきら)」は,6個入り1箱885円です。

 購入した場所は,2015(平成27)年1月31日福井県福井市の「松岡軒」の淡い白さの絹織物を思わせる風雅な餅菓子「羽二重餅(はぶたえもち)」と,2014(平成26)年11月13日三重県四日市市の「笹井屋」が1550(天文19)年から製造・販売している銘菓「なが餅(もち)」でご紹介しました「銀座三越デパート」(電話番号03-3562-1111)の地下2階の全国銘菓コーナーです。

 製造者は,「大口屋」で,「大口屋」布袋本店の電話番号は,0587-56-3067です。

 なお,「生麩饅頭」に関しては,2014(平成26)年9月10日山形県東根市の「奥山製麩所」の「麩(ふ)まんじゅう」でご紹介しています。

  また,「麩(ふ)」に関しては,2013(平成25)年8月28日東根市の奥山製麩所の「ふ・らすく」と,2014(平成26)年9月10日山形県東根市の「奥山製麩所」の「ジャンボふーまい」(シュウマイ)でご紹介しています。

  更に,愛知県のお菓子に関しては,2014(平成26)年7月6日愛知県名古屋市の代表銘菓「青柳ういろう」でご紹介しています。


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