■□■  ぐい呑みコラム  ■□■

23杯目:無限のカレーうどん(02.02.21)

 あっためたソバツユにレトルトカレーと茹でうどんを入れただけの、お手軽カレーうどんを作った。

 なんの工夫もヒネリも無いカレーうどんだ。

 では、このカレーうどんはなんなのか? ただそっけないやっつけ仕事の食べものなのだろうか? いや、実は違うのだ。 

 さてここでチクワを思い起こそう。チクワを食べる時、人はチクワの穴という“無”を食べている。チクワは恐るべき哲学的食品なのだ。このことを覚えておいていただきたい。

 さて、話をお手軽カレーうどんに戻す。
 ここにガラム・マサラを入れたり、野菜を加えたりすればきっと風味も際立つだろう。肉や魚介類を加えるのもいい。コクを出すためにギィやバターを加えたり、リンゴやニンニク、マンゴーチャツネを加えるのも一興だ。

 しかしそのように手を加えてしまっては味わえない。哲学が味わえない。

 もうお分かりだろう。このヒネリの無いカレーうどんに含有される哲学的意味合いこそが“可能性”というものなのだ。

 高級蕎麦店の技術や食べる人を思いやる愛情が込められていては、決してこのカレーうどんに秘められた“無限の可能性”を味わうことはできない。

 見よ! 真実を知るまで感じられなかったこのカレーうどんの輝きを!

 これぞイマジン。想像力の勝利。

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