ラッコプートイ
アテナイのカリアスの末裔。
ライオス
伝説上のテーバイ王。ラブダコスの子,オイディプスの父。産まれてくる息子に父殺しの神託が下されたため,捨てさせる。のちオイディプスに殺された。
ライス
芸妓。アリスティッポスの愛人。
ラウレイオン
ラウレイオン銀山。有名なアテナイの鉱山。
ラエルテス
伝説上のイタカ王。オデュッセウスの父
ラオダマス
アイギーナの人。ソストラトスの父。
ラオダメイア
ゼウスと交わってサルペドンを産む。
ラオディケ
アンティオコス2の妻,セレウコス3の母。
ラカレス
4世紀末〜3世紀初頭。アテナイの僣主。カッサンドロスの腹心として頭角をあらわし,297年僣主となる。
ラキアダイ
アテナイの区名。アテナイ市街地の西北方にあった。
ラケシス
ニュクスの子。ケールの一人。
ラケダイモニオス
キモンの子。アテナイの人。ラキアダイ区の人。
ラケダイモン
スパルタの別称。スパルタ人は好んでこの名を使った。
ラケダイモン2
エーロース。ゼウスとタユゲテの子。テュンダレオス王家の祖。
ラコーニゾンテス
ラコニアの模倣者。多少侮蔑的な言辞。キモンが有名。
ラコニア
ラコニア風。すなわち直截簡明を旨とする表現方法。あるラケダイモン,「『死ぬ』まで戦う雄鶏をあげよう」と言われて,「いらんいらん。『殺す』まで戦う雄鶏をくれ」。また別のラケダイモン,腰掛けにかけて小便する者を見て,「年輩の者に立ち上がって席を譲ることもではない所に座りたくはないものだな」。
ラコニア2
祭りで。老齢の合唱隊が「我々だって,かつては勇ましい若人だった」と歌うと,壮丁の合唱隊は「我々がまさにそれである。もしもあなたが望むなら,試してみると良いでしょう」と答えた。すると少年合唱隊が歌ったのである。「僕たちは,今よりもっと強くなるのさ」。
ラコニア3
オリュンピアで勝ったラケダイモンが,賞金を受け取らなかったので,「あなたは勝利から金よりよいものを得たのですか」と聞くと,笑って「王の御前で戦えるのだ」。
ラステネイア
マンティネイアの人。女性の身にしてプラトンに学ぶ。男装をしていたという。
ラダマンテュス
ゼウスとエウロペの子。
ラトリエス
小作農。ヘテモクロイを参照。
ラニケ
アレクサンドロスの乳母の一人。酒飲みプロテアスの子でプロテアス2の母。
ラブダ
コリントスの人。バッキアダイ一族の一人。キュプセロスの母。
ラブダコス
ポリュドロスの子,ライオスの父。妻はニュクテウスの娘。
ラマコス
アテナイの人。415年シケリア遠征の将軍。414年遠征先で戦死。
ラムヌース
アテナイの区。
ラムヌース2
アテナイの重要拠点。エウボイア島に面した海岸にあり,戦略的要衝として要塞が建設されていた。
ラムポス
ヘクトルの四頭の愛馬のうちの1頭。
ランパドロミア
松明競争。パンアテナイア大祭のオープニング。右手に松明,左手に盾を持ちながらの徒競走。優勝賞品は水差し(ヒュドリア)だった。
ランプトライ
アテナイの区。市街南方に位置した。
ランポン
ペリクレスに仕えた占い師。
リュート
楽器。アポロンの楽器とされた。
リュアイオス
バッコスの別称。
リュカイオン
アリストテレスの創設になる哲学の学校
リュクルゴス
前12世紀頃の人。スパルタ人。ヘラクレス家十一代。エウノモスとディオナッセーの子。ブテスの異母兄弟。死後「立法者」と呼ばれた。国外逃亡ののち,帰国してクーデターを起こして実権を奪取,スパルタの法律を起草する。
リュクルゴス0.5
改革によって民衆の怨みを買い,青年アルカンドロスに片目を奪われる。デルフォイで自分の仕事を認めてもらった後,進んで餓死した。遺体となってスパルタに帰り,墓に埋められた時,ゼウスの象徴たる雷が落ちたという。一子アンティオロスを残す。
リュクルゴス1
民主制を望む者に対して,「まず汝の家で民主制を行ってみよ」。貧しい生け贄を咎めた者に対して「(生け贄が小さくて少ないのは)決して神々を敬うことを忘れないためだ」。進言が遅きに失した人に対して「お前は必要なものを必要なときに用いないのだな」。また,「髪は美しい人を一層きれいに飾りたて,醜い者をより恐ろしくするのだ」
リュクルゴス2
アテナイの人。ソロンの国外退去後,ペデイエイスのリーダーとなって党争に励む。
リュクルゴス3
スパルタ末期の王。位220〜?。ペロプスの父。王家の出身ではなかったが,クレオメネス3世の死後,王位を継いだ。
リュクルゴス4
4世紀。アテナイの人。長く国庫管理人を務めた。晩年にメネサイクモスに告発され,瀕死の体で無罪を論証したのち,自宅で死ぬ。その後ふたたびメネサイクモスに告発され,彼の代わりに息子たちが牢に収監された。
リュグダミス
6世紀頃。ナクソスの僣主。アポロン神殿を建立した。
リュコス
スキュティア王。スパルガペイテスの子,グヌゥロスの父。
リュコフォン
綿のような冠毛を持つ,アザミの一種。スパルタで寝藁の下に敷いた。
リュコプロン
コリントスの人。ペリアンドロスとリュシデの次子。才気煥発で将来を期待されたが,母を殺した父を恨んでケルキュラに追放される。配所にて殺された。
リュコプロン2
カルキスの人。320年頃〜。悲劇作家。メネデモスに学ぶ。アンティゴノス二世の宮廷に赴き,喜劇の整理にあたった。「アレクサンドリアの七悲劇作家」の一人。作品は「プレイアデス」「メネデモス」など。
リュコメデス
アテナイの人。サラミスの海戦で敵艦拿捕の一番乗りを果たす。
リュコメデス2
伝説上のスキュロス王。テティスの息子アキレウスをかくまった。テセウスが来島すると,国を奪われるのを恐れて岩から突き落とした。
リュサンドロス
455頃〜395年。スパルタの人。策士。405年アイゴスポタモイの海戦でアテナイ海軍を覆滅。404年,クリティアスの示唆を受けてアルキビアデスを殺させた。のちにスパルタ堕落のきっかけを作る。
リュサンドロス1.2
アゲシラオスの登極を後押しした。アゲシラオスが傀儡にならぬのを知ると,遠征にかこつけてアシアへ送り出す。
リュサンドロス2
アテナイの人。アロペケ区所属。アルキッペの父。娘をテミストクレスに嫁がせる。孫ディオクレスを引き取り跡を継がせた。
リュシッポス
370〜不明。彫刻家。代表作は「アレクサンドロス大王像」,「汗を拭う運動選手(アポクシュオメノス)」
リュシアス
アテナイの人。著述家。三十人僣主の暴政により殺される。作品に「オリュムピアコス」「演説集」
リュシアス2
アテナイの居留外人。シュラクサイの人。ケパロスの子。ポレマルコスの兄弟。富裕な商人としてピレエフスに住む。三十人僣主政によって財産を奪われる。後,僣主の一人エラトステネスを告発した。
リュシアス3
五世紀頃。アテナイの人。弁護士。浮気した妻の相手を殺したエウピレトスを弁護する。
リュシアス4
前2世紀半ば。アンティオコス四世の摂政。ベトツルでユダ・マカベアに敗れる。
リュシアナッサ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
リュシクラテス
アテナイの人。453〜2年アルコン
リュシクレス
アテナイの人。バテ区所属。ドラコンティデスの子,リュシマケの兄。416〜5年,アテナ神殿の財務委員会の書記。
リュシクレス2
アテナイの人。ポレモンに軒を貸したという。
リュシストラテ
有名な演劇の登場人物。「女の平和」(アリストパネス)の主人公。
リュシデ
エピダウロスの名家出身。僣主プロクレスとエリステネイアの子。ペリアンドロスの妻。夫にはメリッサと呼ばれていた。キュプセロスとリュコプロンを産む。讒言を受けて夫に乱暴され死んだ。
リュシマケ
一般的な女性の名前。リュシは「解き放つ」,マケは「戦」。
リュシマケ2
5世紀頃。アテナイの人。バテ区所属。ドラコンティデスの娘,リュシクレスの妹。4人の子を産んだ後アテナ・ポリアスの神官となり,64年の長きにわたってこれを務めた。
リュシマコス
アテナイの人。アンティオキス部族,アロペケ区所属。アリステイデスの父。
リュシマコス2
アテナイの人。アンティオキス部族,アロペケ区所属。アリステイデスの子。ポリュクリテーの父。
リュシマコス3
アレクサンドロスの将軍。ディアドコイを名乗る。トラキア王。カッサンドロス,セレウコスと組み,301年イプソスの戦いでアンティゴノスを殺す。トラキア王国を開く。288年,プトレマイオス,セレウコスらと対マケドニア同盟を締結。
リュディア
ヘルモス川流域を中心とする小アシアの一地方。リュディア王国の中心地。主な都市はサルディス,マグネシア(カリアのマグネシアとは別),スミュルナ,キュメ,フォカイア(ポカイア),エリュトライ,クラゾメナイなど。
リュトン
杯。
リュドス
リュディア出身の奴隷の一般的な名前。
リュビエ
エパボスの子。ペーロスの親。
リュペス
コリントス湾に面するアカイア地方のポリス。
リュンケウス
アイギュプトスの子。アバスの父。
リテュエルサス
ミダスの庶子。プリュギアのケライナイの王。伝説的な大食漢。
リノン
アテナイの人。パイアニア区所属。30人僭主の倒れた後に頭角を現した人物。のちストラテーゴスにも選ばれた。
リムノレイア
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
リモス
「飢餓」。エリスの子。
ルートロフォロス
またはルトロフォレウス。婚礼及び葬儀に用いられた,沐浴のための水を運ぶ瓶。
ルトロフォレウス
ルートロフォロスを参照
レーキュトス
死者と共に埋葬した香水入りの壺。
レーナイオン
ディオニュソス神に捧げられた聖地。アテナイのアクロポリス東南側斜面にあった。毎年一月末頃,演劇のコンクールが行われた。
レア
女性の個人名。
レア2
またはレイア。ガイアとウラノスの子。クロノスの妻。ヘスティア,デメテル,ヘラ,ポセイドン,ハデス,ゼウスらの母。アテナイで崇拝された女神。「諸神の母」と呼ばれ,アクロポリスに聖所があった。
レイトゥールギア
アテナイの公共奉仕
レウキッペ
ミニュアス王の娘。アルシッペとアルキトエーの姉妹。
レウクトラ
レウクトラの戦い。371年,エパメイノンダス率いるテーベが斜線陣によってクレオンブロトス王のスパルタ軍を壊滅させ,スパルタの覇権を根底から覆した。
レウコロピデス
アテナイの人。アデイマントス4の父。
レオクラテス
アテナイの人。将軍。プラタイアの戦いに参加する。
レオクラテス2
4世紀。アテナイの人。富裕な市民。フィリッポスの侵攻を恐れてロドスに亡命,帰国後リュクルゴスに告発された。
レオステネス
プラトンの遺言受託人。
レオダマス
タソスの人。哲学者。プラトンの教えを受けた。
レオテュキデス
スパルタ王,ヘラクレス家。615年ころの人。伝説的な名言を残す。「(コリント人の大邸宅で贅沢な天井を見上げて)あなたたちの所では木は真四角に生長するのか」レトラを参照。
レオテュキデス2
スパルタの人。アギス二世の子だが,アルキビアデスの胤ではないかと疑われていた。このため王位に就けなかった。
レオテュキデス3
?〜469年。スパルタ王。479年ミュカレの海戦でペルシアを破る。収賄の罪で追放された。
レオニダス
スパルタ王。?〜480年。パウサニアスの叔父。テルモピュライでペルシア軍と戦い,300人のスパルタ人もろとも討ち死に。
レオニダス2
スパルタの幼王カリラオスの母方の叔父。リュクルゴスの簒奪を疑い,国外逃亡に追い込む。
レオボテス
アテナイの人。アルギュレ区所属。アルクマイオンの子。テミストクレスを反逆罪で告発する。
レオンティス
アテナイの部族名。
レカネー
多用途の盥。
レキュトス
油壺。体に塗るオリーブ油を入れた。大型のものもあり,これは葬儀に用いられた。
レグレイウス
屁理屈屋のこと。
レスケー
スパルタの集会所。生まれた子供はここで長老に検査され,育てるか殺すかを決められたという。
レスケー2
公会堂
レスボス
レスボス島。リュディア地方の対岸に浮かぶエーゲ海の大島。ミュティレネ,メテュムネ,アンティッサ,ピュラ,エレソスの諸市があった。
レソス
トロイア戦争の参戦者。トラキア王。オデュッセウスとディオメデスに殺された。
レダ
ゼウスに犯されてヘレネ,ポリュデケウス,カストールらを産む。
レテ
「忘却」。エリスの子。
レト
女神。ティターン族。ゼウスと交わりデロス島でアポロンとアルテミスを産み落としたとされる。
レトラ
契約,議案,条約などの意味。スパルタの慣習法で,リュクルゴスによって起草された。皮肉にもレトラの第一条は次のようなもの。すなわち「(成文)法を用いるなかれ」。他には「天井は斧だけ,戸口は鋸だけで作るべし」。三つ目は「敵に戦争を慣れさせるな」。
レバント
東地中海の総称,又はキリキアからシリアにかかる地中海沿岸。
レプレウス
カウコンとアステュダメイアの子。ヘラクレスと相性が悪く,ヘラクレスの12功業にちょっかいをだしたあげく,決闘して殺された。
レベス
多用途に用いられた壺。
ロイコス
サモスの人。テオドロス3の父。
ロイモス
疫病
ロクサネス
ペルシアの人。将軍
ロゲイオン
演劇の舞台。
ロゴス
「空言」。エリスの子。
ロポポイオス
兜の飾り毛作り。