マッサリア

ローマ名マッシリア。現在のマルセーユ。

マーザ

大麦粉菓子。アテナイの貧乏人の主食。

マイア

アトラスの娘。ゼウスと交わってヘルメスを産む。

マイアンドリオス

サモスの人。ポリュクラテスの秘書で,主人の死後は実権を握った。シュロソンの到来を知って政権を譲りスパルタに亡命。

マイナス

マイナデスを参照。

マイナデス

ディオニュソスの信女または巫女。単数形マイナス。奇異な言動,疲れを知らぬ舞踏などで知られる。狂熱に駆られて獣も引き裂いたという。

マイマクテーリオーン

アテナイの5月。現在の11〜12月。30日間。嵐を起こすゼウスを祭る月。

マウソロス

?〜353頃。ペルシアの人。カリア総督。ポリスの統合を行い,ハリカルナッソスに宮殿を建設した。

マカイロポイオイ

刀剣工。

マカニダス

スパルタの人。位211〜207年。スパルタ末期の僣主。ペロプスの後見を名乗る。傭兵軍団を率いてペロポンネソス全土を荒らしまわったが,207年ピロポイメンに敗れた。

マガス

テオドロス2の晩年に共に暮らした者。

マキストス

エウボイア島にある高い丘。

マクロロギア

長々と喋る話法。イオニア風の会話。

マグネシア

リュディアの都市。

マグネシア2

カリアの都市。

マケ

「戦争」。エリスの子。複数。

マゲイロス

料理人

マゴス

ペルシアの僧侶。世襲制。

マシスティオス

ペルシアの人。騎兵隊長。豪壮な容姿をたたえた勇将だったがプラタイアの戦いで戦死した。ヘラス人は彼の美々しい容姿を一目見ようとその遺体の周囲に群がったという。

マトロン

前4世紀頃の人。もじり詩人(パロードス)。作品に「アッティカの宴」。

マニア

女奴隷,特に侍女の愛称。

マネス

プリュギア出身の奴隷によくつけられた名前。

マネトン

ヘリオポリスの人。神官。プトレマイオス二世に仕え,「アイギュプティカ(エジプト史)」を著す。

マルシュアス

サテュロス族。アポロンと笛の腕くらべをして敗れ,生皮を剥がれた。

マルドニオス

?〜479年。ペルシアの人。将軍。サラミスの海戦で敗北,翌年プラタイアの戦いで,スパルタ軍に殺された。

マルペッサ

アイトリアの河神の娘。アポロンに言い寄られるも,老いて捨てられるのを恐れて人間のイダスを夫に選ぶ。

マンティネイア

362年。マンティネイアの戦い。アゲシラオスのスパルタ軍とエパメイノンダス指揮するテーバイ軍が激突。テーバイが勝利するもエパメイノンダスは戦死した。

マンティネイア2

アルカディアの都市

マンドロクレス

サモスの人。ペルシア戦争でボスポロスに舟橋を架ける。

マンドロゲネス

自称「哲人ストラトンの孫」。たいこ持ち。

ミュシア

ムシアとも。小アシアの地方名。フリュギアの南に位置する山がちな地方。主な都市はアンタンドロス,ペルガーモン,テュアティラなど。蛮地として蔑まれた。

ミュスケロス

リュペスの人。クロトンの伝説上の創建者。

ミュスタイ

密儀の人々。オルペウスの秘儀に入信した者を指す

ミュソン

ケーンの人。七賢人の一人。ステュルモンの子。

ミュティレネ

レスボス島の都市。428年レスボスの他の3市と組んでアテナイからの離反を計ったが失敗,鎮圧される。

ミュリヌウス

アテナイの区名。

ミュルト

メノンティオスの娘。パトロクロスの姉妹。ヘラクレスの妻つも言われる。

ミュルト2

アリステイデスの孫娘。ソクラテスに嫁いだとの伝説がある。

ミュルトス

天人花。フトモモ科の観賞用常緑低木。葉は長楕円形、革質で下面に短毛を密生する。夏、葉腋に淡紅色の五弁花を開く。花後、紫色楕円形の果実を結び、食用。漢名、桃金嬢。

ミュルメキデス

ミレトスの人。ミニアチュア作家。蝿の下に隠れるほど小さな四頭立て馬車を作ったという。

ミュルメクス

アリストテレスの小姓。

ミュルメクス2

哲学者。エクサイネテスの子。スティルポンに問答を挑んで打ち負かされ,その熱心な信奉者となる。

ミュロニアノス

アマストリス人。著述家。作品に「歴史上の類似事例の巻(または類似事例集)」

ミュロニデス

前5世紀前半。アテナイの人。将軍。プラタイアの戦いに参加する。

ミュロン

前6〜5世紀。彫刻家,青銅職人。動態の彫刻を初めて彫った人。その作品「円盤を投げる人」はローマ時代の複製品が現代まで伝わっている。

ミュロン2

フリュアの人。キュロン事件の後始末で原告を務める。

ミーモス

物まね芝居,無言劇

ミアスマ

穢れ。

ミアロタトス

「極悪非道」。悪党(特にカリッポス)の添え名

ミタイコス

シケリアの人。高名な料理人。

ミダス

伝説的なプリュギア王

ミダス2

プリュギア出身の奴隷によくつけられた名前。

ミトラダテス

ミトリダテスとも。ペルシアの人。オロントバテスの子。アカデメイアにプラトンの彫像を建てた。

ミトリダテス

ミトリダテス一世。イラン系と言われる。337年ポントス王国を建国。

ミトリダテス2

カッパドキア総督。小キュロスの友。

ミトリダテス3

どのミトリダテスかは不明だが,大食漢で知られる。鯨飲馬食のコンテストを開催し,自分で優勝した。毒殺予防のために,毎日少量ずつ毒を服用していたという。

ミトロパウステス

ペルシアの人。王族。傲慢になったデマラトスを怒鳴りつけた。

ミノス

ゼウスとエウロペの子。クレタ王家の祖。エーロース。ミノタウロスの食料としてアテナイに生け贄を命じていた。

ミノタウロス

牛とパーシパエから生まれる。

ミムネルモス

7世紀後半。コロポンまたはスミュルナの人。詩人。

ミルテ

桃金嬢。

ミルティアデス

550頃〜489年。アテナイの人。ルティアデス2の甥,エルピニケとキモンの父。524年頃伯父の跡を継いでケルソネソスを統治。513〜12年頃ダレイオスに従ってスキタイ遠征に同行する。493年イオニア諸市の反乱に参加。490年マラトンの戦いで,10人いた司令官の一人。マラトンの戦いを勝利に導く。489年アテナイ市民を説いてパロス島遠征を試みるも失敗,告訴される。マラトンでの功により死罪より一等減じられるも,50タラントンという巨額の罰金を払えなかったため獄に下り,矢傷がもとで死ぬ。

ミルティアデス2

アテナイの人。ミルティアデスの伯父。ケルソネソス植民市を建設した。

ミレトス

イオニアの有名な都市。ネレウスを創建者とする。

ミロン

6世紀。クロトンの人。闘技士。オリュンピア,イストミア等で31回もの優勝を成し遂げた。

ムーサイオス

神話上の人物。オルペウス教の重要人物。

ムーセイオン

プトレマイオス1世の創設になる,アレクサンドリアの学士院。大図書館で有名。

ムーナルキエー

独裁政治

ムーニュキオーン

アテナイの10月。現在の4〜5月。29日間。ムーニュキアのアルテミスを祭る月。

ムウサ

詩歌の女神。九柱。複数形ムウサイ。カリオペー,クレイオー,メルポメネ,エウテルペー,エラト,テルプシコレー,ウラニア,タレイア,ポリュヒュムニア。

ムナ

重量単位。1ムナは145グラム。

ムナ2

貨幣単位。アテナイでは100ドラクマで1ムナ。60ムナで1タラントン。

ムナシロコス

アテナイの人。411年2ヶ月間だけアルコンを務めた。

ムニュキア

ムニュキア丘。アテナイのピレエフス外港にあり,党争や侵略者の根拠地となる。

ムネーモーン

ペルシア王アルタクセルクセスのあだ名。

ムネサルコス

エウリピデスの父。

ムネシストラトス

著述家。タソスの人。

ムネシテイデス

アテナイの人。ゼウギテスにして史上初めてアルコンになったとされる。

ムネシフィロス

アテナイの人。フレアリオイ区所属。初期のソフィスト。テミストクレスの師と言われる。

ムネシプトレマ

アテナイの人。レオンティス族,フレアリオイ区,リュコミダイ氏族(名門である)所属。テミストクレスの娘。腹違いの兄アルケプトリスに嫁ぐ。のちに父を救ったキュベレ女神のためマグネシアで神官となる。

ムネシロコス

エウリピデスの義父。

ムネモシュネ

記憶の女神。ガイアとウラノスの子。ゼウスと交わってムウサを産む。

メッサピオス

ボイオティア地方の一地名。

メーリノス

リンゴ色。草緑色(青リンゴですな)

メカネ

機械装置。舞台演劇で降臨する神を吊り下げておくクレーンの事。デウス・エクス・マキーナ(機械仕掛けの神)という言葉の語源となった。

メガクレス

アテナイの人。のちアルコン。アルクマイオンの子。ソロンの国外退去後,パラロイのリーダーとなって党争に励む。キュロンの一味を陰謀で虐殺し,不倶戴天の敵となる。ペイシストラトスの決起に際し国外逃亡する。

メガクレス2

アグライスの父。

メガラ

サラミス島の対岸にあるアッティカの都市。のちにアテナイに臣従を強制された。

メガラ2

シケリア島にある都市。

メガラ3

メガラ学派。エウクレイデス3を祖とする。後にエリスティコイ,さらにディアレクティコイと呼ばれた。

メタゲイトニオーン

アテナイの2月。現在の8〜9月。29日間。隣人を変える月

メタポンティオン

南イタリアのギリシア人植民地。

メタロス

イクテュアスの父。

メティオン

エレクテウスの子の末裔たち。

メティス

「智」。オケアノスとテテュスの子。ゼウスと交わってアテナを身ごもるも,ゼウスに奪われる。

メテロン

母の神殿。

メディムノス

複数形メディムノイ。1メディムノスは72.74リットル。

メデイア

悲劇で有名なコルキスの王女。アイエテスの娘。

メトープ

外壁の浮き彫り石版。

メトイキオン

アテナイの在留外人税

メトイコイ

アテナイの在留外人。市内に居住するには保護者を必要とした。人頭税を課せられ,毎年男は12ドラクマ,女は6ドラクマの納税を命じられていた。イソテレイスを参照

メトロオン

アテナイのアクロポリスにあったレア女神の神殿。メトロオンとは「母神の神殿」のこと。メトロオンはブーレウテリオンに並び立ち,アテナイの公文書館も兼ねていた。

メトロクレス

哲学者。犬儒学派。

メトロドロス

哲学者。ディアレクティコイ。理論家として知られた。はじめテオプラストスに師事し,のちスティルポンに学ぶ。

メトロノモイ

アテナイの度量衡監視員。アテナイとピレエフスに五名ずつ置かれ,正しいはかりを使っているかどうか監督した。

メトロポリス

母市。植民市にとっての,開拓者の出身地を示す

メトン

アテナイの人。天文学者。432年頃に暦に変更を加えたという。

メドゥサ

またはメドゥーサ。ポルキュスとケトの子。ゴルゴの一人。醜顔蛇髪,猪の歯に黄金の翼を持つ女怪。ポセイドンと交わってクリュオサルとペガソスを産む。ペルセウスに討たれ,その首はアテナの盾飾りとなる。

メナンドロス

342頃〜291年。アテナイの人。喜劇作家。作品は「委託裁判」「調停裁判」など。ピレエフスで水泳中に溺死。

メネサイクモス

4世紀。悪名高いシュコファンテース。瀕死のリュクルゴス4を告発し,リュクルゴス4の死後はその息子たちをも牢に入れた。

メネデモス

エレトリアの人。哲学者。政治家。妻はオロピア。エレトリア派の祖。テオプロピダイ氏族,クレイステネスの子。ぬえのような人物で,師事する者を次々と変えた。メガラの守備隊としてアッティカに赴いたが,プラトンに会って職務を放棄,哲学者となる。そこで親友アスクレピアデスと出会ってスティルポンに師事し,さらにエリスに移ってプレイスタノスの弟子となる。独立してからはエレトリア派と呼ばれた。威風堂々たる容姿で,「エレトリアの牡牛」と呼ばれる。辛辣な批評精神の持ち主でもあった。友情には厚く,アスクレピアデスとは妻を譲るほど親密だった。アラトス,アンタゴラスらの友。リュコプロンの師。スポンサーはヒッポニコス,アゲトル,アルキポリスら。ペルサイオスを目の敵にしていた。アリストデモスの中傷によりエレトリアを追われ,流浪の果てに,アンティゴノス二世の宮廷で傷心のうちに死す。

メネラオス

イリアスにおけるギリシア勢の勇者。アガメムノンの弟。妻ヘレナをパリスに奪われ,トロイア戦争のきっかけとなる。戦後は8年にわたって諸方を流浪した。

メネラオス2

メネラオス港。リュビアの港の一つ。メネラオスが訪れたという伝説があり,こう呼ばれた。

メノイティオス

男神。イアペトスとクリュメネの子。ティタン族に与してゼウスに刃向かったため,敗戦後,ゼウスの雷霆に撃たれてタンタロスに放り込まれた。

メムノン

4世紀半頃。ヘラス人。ペルシアに仕えた小アシアの傭兵。よく兵を動かし,アレクサンドロス大王を悩ませた。

メムノン2

トロイア戦争の参戦者。エチオピア王。エオスの子。アキレウスに討たれ母を号泣させる。ゼウスはこれを見てメムノンに不死を与えたという。

メラムピュロス

サモス島の旧名。

メランティオス

アイスキュロスの孫。悲劇役者。

メランティオス2

ロドスの人。哲学者。アイスキネス7の愛人。

メランティオス3

4世紀半ば。画家。シキュオンの画学派に属した。

メラントス

アッティカ王にかわってクサントスと一騎打ちした勇者

メラントン

デウカリオンの子,デルフォスの母。

メリッソス

サモスの人。自然学者。将軍。ペリクレスの攻撃を受け,防衛戦を指揮する。

メリア

ニュンペを参照。

メリテ

アテナイの区。

メリテ2

ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱

メルポメネー

ムウサの一柱。ムウサを参照。

メレアグロス

オイネウスとアルタイアの子。トクセウス,クリュメノスの兄弟。カリュドンの猪退治で知られる。母の兄弟を殺したため怒った母に殺された。

メレイレン

スパルタで年齢を示す言葉。エイレンになる一年前の歳。15歳か。エイレンを参照。

メレシアス

アテナイの人。トゥキュディデス2の父。

メレトス

アテナイの人。ソクラテスを涜神罪で訴える。

メロス

エーゲ海に数少ないドーリス人植民市。ペロポネソス戦争ではスパルタに付き,ニキアスらを始め何人ものアテナイ将軍に攻撃された。416年に裏切りが原因で陥落,メロスの男性は全員処刑された。のちにアテナイ人が入ってクレールーキア市を建設する。

メロビオス

アテナイの人。ペロポネソス戦争の末期,400人評議会の設立を演説で訴えた。30人僭主の一人か。

モイラ

「運命」。ニュクスの子。複数。

モイラ2

「運命」。女神。ゼウスとテミスの子。複数。神々と人間の運命を司った。

モスキオン

プリエネの人。富裕な市民で,プリエネが食糧不足に陥ったとき,危機の打開に貢献して顕彰された。

モスコス

哲学者。エリス派。

モテュア

シケリアのフェニキア系植民市。

モナルキア

独裁政治。

モモス

「非難」。ニュクスの子。

モリア

オリーブ

モロシス

エペイロスの山地の名前。牧羊犬の山地として知られる。

モロス

「定業」。ニュクスの子。

モロン

アポロニオス2の父。

モロン2

アポロニオス2の別名。