カッサンドラ
伝説的な予言者。プリアモスとヘカベの娘。トロイア陥落を予言した。
カッサンドロス
アレクサンドロスの将軍。アンティパトロスの子,アレクサルコスの兄。ディアドコイを名乗る。父の死後,摂政ポリュスペルコンを追って実権を握る。リュシマコス,セレウコスと組み,301年イプソスの戦いでアンティゴノスを殺す。カッサンドレイアとテッサロニケの建設者。
カッサンドロス2
4世紀末 。アテナイの人。デメトリオス一世が去ったアテナイで民衆の支持をえて指導者となる。
カッリビオス
正しくはカ?リビオス。スパルタの人。ペロポネソス戦争後,兵700を率いてアクロポリスに駐留した。
カイネウス
著述家。
カイロネイア
338年,南下するマケドニアと対抗してアテナイとテーバイが同盟,カイロネイア近郊で激突した。戦いの勝利はマケドニアが収め,以後ヘラスのポリスは独立を失うこととなった。
カイロン
2世紀前半。スパルタの人。デマゴーグ。188年頃スパルタの実権を握る。183年ローマ元老院を後ろ盾に帰国,翌年にはスパルタをアカイア同盟に加入させ,黄昏のスパルタで最後の改革に挑戦した。
カウコン
ポセイドンの子,レプレウスの父。
カオス
原初の混沌。ニュクスとエレボスの源。
カコノミア
悪い国制
カサンドラ
トロイア王プリアモスとヘカベの娘。アポロンに恋の贈り物として予言の力を授けられたが,後に恨まれ,誰も予言を信じなくされた。トロイアの滅亡を予言する。
カストル
ディオスクロイの一。ゼウスとレダの子。ポリュデウケスの双子,ヘレナの兄。戦争術に優れる。
カタルテイステレス
調停者
カディコス
アポマグダリアを投げ入れる壺の呼び名。フィディティアに新規加入者を迎え入れる際,加入を歓迎する者はそのまま,厭うものは握りつぶしてカディコスに放り込んだ。一人でも拒否者がいれば,加入は認められない。
カディゾー
ドーリス方言。(仲間入りを)断る。カディコスから出た動詞。
カトナコポロス
原義は「仕事着をつけた人」。シキュオンの隷属民。
カドゥイダス
(ヘロドトスではサウリオス)。スキュティア王。6世紀初頭。グヌゥロスの子,イダンテュルソスの父。アナカルシスの兄弟。ヘラスかぶれのアナカルシスを厭んで射殺した。
カドモス
神話時代のテーバイ王。フェニキアのテュロスの人。アゲノルの子。フェニキア文字をヘラスに伝えたという。のちにテーバイに王国を築く。妻はハルモニア。ポリュドロス,セメレ,アガウエ,イノ,アウトノエらの父。竜退治の英雄。
カドモス2
コスの人。コスの僣主だったが,自発的に退位した
カドモス3
7世紀中頃。ミレトスの人。著述家。イオニア人のアシア入植とミレトス建設に関する歴史書を著した。
カネーポロイ
パンアテナイア大祭の巫女役を務める処女たち。「聖篭奉持童女」などと訳される。
カノン
理想的な肉体の均整美を追求した基本原理の事。ポリュクレイトスの考案による。
カブリアス
4世紀。アテナイの人。ナクソス海戦の司令官として,ポリスの乗ったラケダイモン海軍を打ち破った。しかしアルギヌウサイの顛末を省みて死者の収容を命じたため,決定的な勝利を得られなかった。後にクロビュロスから死刑の告発を受け,プラトンの弁護を受ける。
カマイレオン
300年頃。ポントスはヘラクレアの人。著述家。ペリパトス派。
カライスクロス
アテナイの人。クリティアスの子。クリティアス2とグラウコン3の父,
カラモドリュス
キュジコスの人。運動選手。ミトリダテス3の開催した鯨飲馬食コンテストで準優勝した。
カリュプソー
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
カリッポス
?〜354年。アテナイの人。プラトンの弟子。不羈独立の反骨漢。ディオンの知己を得てシュラクサイに赴くも,数度に渡って陰謀を企てたため,ディオンに見放されて殺された。
カリッポス2
アテナイの人。出る飯を拒まぬ大食漢だった。
カリア
小アシアの地方名。リュディアの南方,マイアンドロス川以南に位置する。主な都市はイアソス,ミレトス,ハリカルナッソス,カウノスなど。蛮地として蔑まれた。
カリアス
アテナイの人。ヒッポニコスの子。パラロスとクサンティッポスの異父兄。家はソロンの代から聞こえた名家で大富豪。アリステイデスの遠縁。アルキビアデスとテオドロスの義兄弟。ソフィストのパトロンとして有名。エレウシス秘儀の神官職を務める。プラトン「プロタゴラス」やクセノポン「饗宴」の舞台を提供した。390年コリントス戦で重装歩兵の司令官。371〜0年スパルタ大使。
カリアス2
5世紀。アテナイの人。富豪。490年マラトンの戦いで名を挙げる。マラトンの戦いに同行し,ペルシア軍の財貨を掠め取った。後にこの悪行から「穴銭野郎(ラッコプートス)」と呼ばれ,その子孫はラッコプートイと呼ばれる。449年ペルシアとカリアスの和約を締結した。
カリアス3
クリトンの子。ヘルモゲネスの兄弟。富裕な市民の出で,遺産を独り占めにした。
カリアス4
アテナイの人。アンゲレ区所属。406〜5年アルコン。
カリアス5
アテナイの人。412〜1年アルコン
カリアデス
アテナイの人。480年のアルコーン。
カリオペー
ムウサの一柱。ムウサを参照。オルペウスの母。
カリクラティダス
5世紀末。スパルタの人。406年に海軍提督となる。アテナイと協調してペルシアに対抗しようとした。
カリクラテス
パルテノン神殿の工事監督。
カリクラテス2
スパルタの人。美丈夫で聞こえる。プラタイアの戦いで戦死。
カリクラテス3
スパルタの人。ミニアチュア作家。胡麻粒に金でホメロスの1節を彫りつけたという。
カリクラテス4
アテナイの人。パイアニア区所属。デーマゴーゴス。クレオポンのライバル。後に処刑されたという。
カリス
「典雅」「優雅」。美と芸を司った三柱の女神。アグライア,エウプロシュネ,タリア。
カリステネス
著述家。
カリステネス2
アリストテレスの甥。哲学者。アレクサンドロスの東征に同行した。のち,大王に平伏しなかったとして殺された。
カリスト
ニンフの一人。純潔を誓っていたのだが,ゼウスに犯されて子供を産んだためアルテミスの怒りをかい,熊にさせられたという。アルクトスを参照
カリスト2
ゼウスに犯されてアルカスを産む。
カリストラトス
?〜355年。アテナイの人。雄弁家。テーバイに対抗しようとスパルタに接近したが失敗,弾劾される。口のうまさが幸いして無罪となった。
カリビオス
カッリビオスを参照
カリマコス
プラトンの遺言受託人。哲学者。プラクシパネスの著書を批判した。
カリマコス2
詩人。アレクサンドリア大図書館の蔵書目録(全120巻)を作った。
カリラオス
別名カリロス。スパルタ王,ヘラクレス家。ポリュデクテスの子,リュクルゴスの甥。リュクルゴスの誠実によって生まれる。名前の意味は「人民の喜び」を意味する。リュクルゴスを後見として王となる。レトラが少ない理由を問われて,「多くの言葉を用いない者は多くの法も必要としない」。
カリラス
伝説的な大食漢。アルキロコスにその貪食を非難された。
カリロエー
アテナイの泉。アテナイの花嫁は,この泉の水で身を清めてから結婚式に向かった。
カリンテリア
プリュンテリア祭の続き。洗い清めたアテナ神像を華々しく飾る祭儀。
カルカス
トロイア戦争参戦者の一人。占い師。帰途,予言比べに負けて自殺した。
カルキオイコス
スパルタの守護神。実体はアテナ女神で,青銅の神殿に神像が置かれていた事から「カルキオイコス(青銅の家に住まう者)」と呼ばれた。パウサニアスの故事で有名。
カルキノス
悲劇詩人。僣主ディオニュシオスの食客。
カルケイア
ピュアネプトオーン月の末日に開催された職人の祭。アテナ女神に捧げるペプロスの縦糸を織り機にかける儀式が行われた。この日は町中の職人たちが列を組んで繰り出した。
カルピス
カルフィス。骨壷。水差し。また投票にも用いた。
カルマンドリデス
アイギーナの人。カルマンドロスの父。
カルマンドロス
アイギーナの人。カルマンドリデスの子。ディオニュシオスの命令で奴隷に売られたプラトンを処刑するように提案した。
カルミデス
アテナイの人。グラウコン3の子。ペリクティオネの兄弟。ソクラテスの弟子。プラトンの母方の叔父。美青年として知られる。後に三十人僣主の一人。403年トラシュプロスら民主派とムニキアで戦い,戦死。
カルモス
アテナイの人。ペイシストラトスの愛人。
カロカガティア
真善美。男に求められた徳性(の概念)。男らしさ
カロス
美少年。
カロス・カガトス
「美しい人」すなわち立派な人。
カロン
ランプサコスの人。前5c頃。著述家。
カロン2
三途の川の渡し守。
カロンダス
6世紀。シケリアのカタニアの人。ノモテタイ(立法者)の一人。カタニアやレギオンの法を制定した。
カンタロス
宴会用の杯。縁より高い取っ手のついた深い杯。ディオニュソス神の祭儀には必ずカンタロスが用いられた。
カンタロス2
ピレエフス海港内の最も大きな波止場。
カンティバリス
ペルシアの人。伝説的な大食漢。食べつかれて顎がだるくなったとき,口だけ開いて召し使いに流し込ませたという。
カンビュセス
ペルシア王。位530〜522年。
カンブレス
リュディア王。伝説的な大食漢で,ついには自分の妃まで食らったという。
ガイア
大地母神。ウラノス,『山々』,ポントスの母。ウラノスの妻としてオケアノス,コイオス,クレイオス,ヒュペリオン,イアペトス,テイア,レア,テミス,ムネモシュネ,ポイベ,テテュス,クロノス,キュクロプス,ヘカトンケイレスを産む。またポントスの妻としてネレウス,タウマス,ペルキュス,ケト,エウリュビアを産む。
ガニュメデス
伝説的な美少年。ゼウスが攫って,酒盃の奉持者にしたという。
ガメーリオーン
アテナイの7月。今の1〜2月。30日間。嫁取りの季節。
ガラテイア
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
キュクレウス
英雄。
キュクロプス
一つ目巨人。サイクロプスで知られる。ガイアとウラノスの子。ブロンテス,ステロペス,アルゲスらを指す。鍛冶工の祖とされ,ゼウスに雷霆,ポセイドンに三叉の矛,ハデスに身隠しの帽子を与えた。
キュトロイ
「壺の祭」。炙った食べ物を壺に入れて死者を弔った。
キュニコス
犬儒学派。アンティステネスを祖とする。
キュノサルゲス
アテナイの神殿。ヘラクレスが奉られる。混血,または庶子の少年はこの神殿に付属の体育場に所属した。
キュノス・セーマ
「犬の墓」。クサンティッポスの愛犬のもの。ペルシア戦争でアテナイ市民が逃亡を強いられた時,海を渡る主人を追って果てたという。
キュノスケファライ
テッサリア中部の山。ここで行われたテーバイとテッサリアの戦いでペロピダスが戦死した。
キュノパロイ
コリントスの隷属民。
キュパリッソス
糸杉。「嘆きの木」とも呼ばれる。キュパリッソス2を参照。
キュパリッソス2
アポロンの愛人。親友の鹿を誤って殺したため,涙で身体が枯れ果て糸杉になった。
キュプセロス
7世紀末〜6世紀初頭。コリントスの人。僣主。エエティオンとラブダの子,ペリアンドロスの父。バッキアダイ家の傍流。
キュプセロス2
コリントスの人。ペリアンドロスとリュシデの長子。愚鈍だったという。
キュプリス
アフロディテの別称。
キュベレ
アシアで崇拝された地母神。プリュギア由来で,聖地はミュシアのディンデュモン山。
キュメ
小アシア沿岸の都市。ヘシオドスの父の出身地。
キュメ2
エウボイア島中部の都市。
キュメ3
イタリアに建設されたヘラス人植民市。
キュモ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
キュモトエ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
キュリア・エクレシア
主要民会。政務への賛否,国防問題や食糧問題の論議,また市民の間で起きた諸事の報告と弾劾を行った。四世紀頃の出席手当は9オボロスだった。
キュリクス
宴会用の杯。二つの取っ手がついた広くて浅い杯。
キュルベイス
アクソーンを参照。
キュロス
ペルシア王。546年リュディアを滅ぼす。
キュロス2
キュロス二世。ペルシア王。558〜528年。
キュロン
アテナイの人。名門の出身。テアゲネスの娘婿。640年オリュンピア競技で優勝。632年独裁をもくろみメガラ人と部下をもってアクロポリスを占拠,貴族と農民両方の反対にあって失敗。アクロポリスに逃げるもアルクマイオン一族に殺された。
キュロン2
クロトンの人。ピュタゴラスのライバル。
キアス
?〜413年。アテナイの人。将軍。シケリア遠征の司令官の一人。413年敗北し,処刑。
キアテス
液体の量を示す最小単位。約0.045リットル。
キタイロン
アッティカ西北部にある有名な山。ここの洞穴にはニンフが住むとされていた。
キタリス
頭飾り。
キティオン
キュプロス島のポリス。フェニキア人の創建になる。
キトーン・スキストス
隙間のキトン。ドーリア式キトンの事。
キトン
キトーンとも。肌着。
キナドン
スパルタの人。有名なキナドンの謀反(397年)の首謀者。
キニス
スパルタの人。クレオニュモスの妻。親族のアクロタトスに恋慕したという。
キマイラ
ヒュドラの子。獅子,羊,ドラゴンの三つの首を持つ巨大な怪物。オルトスと交わってネメアの獅子とピックスを産む。「脚速きキマイラ」。ベレロポンテスに討たれた。
キモン
512〜449年。アテナイの人。ラキアダイ区の人。ミルティアデスの子,エルピニケの弟。ラケダイモニオス,エレイオス,テッサロスの父。有能な将軍。保守派の政治家で反ペルシアの親スパルタ主義者。ペリクレスの政敵。無教養だが正直で気前の良い胆力のある男だったという。478年将軍の一人としてデロス同盟の建設に尽力。470年のテミストクレス追放後,スパルタを後ろ盾としてアテナイの実権を握る。468年エウリュメドンの戦いでペルシアに大勝。466年スパルタで大地震が発生した折,スパルタ救援を唱えた。465〜3年タソスの反乱鎮圧で収賄容疑にて告発さる。461年スパルタ贔屓を理由に陶片追放に処された。
キモン2
クレオナイの人。画家。絵画の技法を完成させたとされる。多額の報酬を取ったことで知られる。
キリオイ
『千人衆』と訳される。財力を持った千人程度の市民による議会。ヘラス初期の制度で,コロポンなどイオニアの若干の都市で実施された。。
キルケ
ヘリオスとペルセイスの子。魔女。オデュッセウスと交わって三子を産む。
キルラ
キルラの野。アポロンに奉げられ,耕作は永久に禁止されていた。
キロン
哲学者。ダマゲトスの子。ラケダイモンの人。6世紀頃。予言と短言法に優れる。
ギュゲス
リュディアの僣主。位687〜652年。
ギュゲス2
ヘカトンケイレス族。百手五十頭の怪物。ガイアとウラノスの子。同族にコットス,ブリアレオスがいる。
ギュナイケイエ
女部屋。
ギュナイコノモイ
アテナイの女性監督官。女々しい行いをした男を処罰した。したがって「女性」を監督したのではなく,「女みたいな男」を監督したらしい。
ギュムナシアルコン
エフェボイの体育教官。
ギュムネーシオイ
裸の者共。原住民,土人。
ギュムノパイディアイ
スパルタの祭事。アポロンに奉げられた。裸体の少年が参加した競技祭。独身の成人は神事への参加を禁止されていた。
ギュリッポス
スパルタの人。将軍。414年シュラクサイに派遣され,アテナイ軍撃滅の立て役者となる。国庫の金300タラントンを,同封してある証票に気付かず使い込んだ。
ギガス
巨人族。ウラノスの血から生じた。長槍を持つ。
ギティアダス
6世紀。スパルタの人。詩人,建築家,彫刻家
クース
「枡の祭」。アンテステーリア二日目の祭。来客に枡一杯のぶどう酒を振る舞うことになっていた。
クーレース
複数形クーレーテス。クレタ島で崇拝された女の半神。イダ山の洞窟のゼウスの伴侶と言われる。
クーロス
美術用語。青年の裸像。本来は貴族階級の墓碑に置かれた立像。
クサンティッポス
アテナイの人。アカマンティス部族,コラルゲス区所属。ペリクレスの父。ミュカレの戦いに貢献する。
クサンティッポス2
前5世紀前半。アテナイの人。将軍。ミルティアデスの政敵。ミュカレの海戦の司令官。
クサンティッポス3
アテナイの人。アカマンティス部族,コラルゲス区所属。ペリクレスの子。カリアスの異父弟,パラロスの兄弟。
クサンティピデス
アテナイの人。479年アルコン。首席アルコンを務める。
クサントス
伝説上のテーバイ最後の王。オイノエの所属を巡ってアッティカ王と争い,メラントスと決闘して死んだ。
クサントス2
ヘクトルの四頭の愛馬のうちの1頭。
クシュペテ
アテナイの区名。
クシプールゴス
刀鍛冶
クストス
オルセイスとヘレンの子,イオンの父。
クセナイネトス
アテナイの人。401〜0年アルコン
クセノクラテス
カルケドンの人。アガテノルの子。プラトンの弟子。ポレモンの師。寡黙で威厳に溢れた人物だったが,腰が重かったためプラトンに「拍車が要る」と云われた。アテナイ人は彼が通るとき自然と道を開けたという。誠実さは保証付きで,(神への)宣誓なしで証言する事を彼だけが許されていた。居留民税を払えず競売にかけられ,デメトリオスに救われた。三代目アカデメイア学頭となる。八十二歳の時,夜中に鍋につまづいたのが元で死んだ。著書に「自然について」「知恵について」「富について」「アルカディア人」「無限定なもの」「子供について」「自制について」「有益なものについて」「自由人について」「死について」「自発性について」「友愛について」「公平について」「反対なものについて」「幸福について」「書くことについて」「記憶について」「偽りについて」「カリクレス」「思慮について」「家政を司る者」「節制について」「法の効力について」「国制について」「敬虔について」「徳は授けられるものだということ」「存在について」「運命について」「情念について」「さまざまな生活について」「協和について」「学生について」「正義について」「徳について」「形相について」「快楽について」「人生について」「勇気について」「一について」「イデアについて」「技術について」「神々について」「魂について」「知識について」「政治家」「技能について」「哲学について」「パルメニデスの学説について」「アルケデモス,あるいは正義について」「善について」「数学的思考に関すること」「論理的な諸問題の解決」「自然学講義」「摘要」「類と種について」「ピュタゴラスの説」「問題点の解明」「分割」「命題集」「問答法に関する研究」
クセノクラテス2
伝説上の戦術家。
クセノクラテス3
カルケドンの人。著述家。クセノクラテス1の親族。著作に「アルシノエ物語」
クセノクラテス4
彫刻家。
クセノクラテス5
作詞家。
クセノクレス
アテナイの人。弁論家。
クセノス
外国人。複数形クセノイ。所属するポリス以外の人々の呼び名。同じヘラスびとにも使う事がある。状況によって「友」と訳される。
クセノパネス
6世紀。コロポンの人。哲学者。イタリア諸方を流浪しエレアで死んだ。ホメロスやヘシオドスに匹敵すると言われていた。作品に「コロポンの建設」「エレアへの植民」「風刺詩」など。
クセノフィロス
アテナイの人。アリステイデス2の父。
クセノフォン
430頃〜354年頃。傭兵司令官にして哲学者。アテナイの人。エルキア区所属。グリュロスの子,グリュロスの兄弟で,グリュロスとディオドロスの父。大変な美男子だった。ソクラテスの弟子。プロクセノスの友。デリオンの戦いで落馬,ソクラテスに救われる。401年叛王子キュロスの遠征に参加。作品に「アナバシス」「ソクラテスの思い出」「キュロスの教育」「ヘレニカ(ギリシア史)」「饗宴」「家政論(オイコノミコス)」「馬術について」「狩猟論」「騎兵隊長論」「ソクラテスの弁明」「歳入論」「ヒエロンあるいは僣主について」「アゲシラオス」「アテナイ人およびラケダイモン人の国制」
クセノフォン2
アテナイの人。ニコストラトスの兄弟。著述家。作品に「テセウス物語」「エパメイノンダス伝」「ペロピダス伝」。
クセルクセス
ダレイオスの子。ペルシア王。アリアメネスとサンダケの兄弟。
クソアノン
木像。
クテシッポス
アテナイの人。クリトンの子。ソクラテスの弟子。
クテシアス
医者。ペルシア王の侍医を務めた。後に歴史物語「インド史(インディカ)」,「ペルシア史(ペルシカ)」を著す。ただし信憑性に欠ける。
クテシアス2
4世紀。クニドスの人。歴史家
クテシアス3
大食漢。アナクシラスに非難された。
クテシクレス
著述家。作品に「年代記(クロニカ)」。
クマエ
クマエの海戦。474年,マグナ・グラエキアの連合海軍とエトルリアの連合海軍が激突,ギリシア方の勝利に終わった。これ以後イタリア南部のヘラス化が進んだ。
クライナ
外套
クラツィア
支配
クラティッポス
ミテュレネの人。前1c頃。哲学者。ポンペイウス,キケロー4らの師。
クラティノス
前5世紀。アテナイの人。喜劇作家。作品は「法律」,「ケイロンたち」,「ネメシス」「ディオニュサレクサンドロス」など。
クラティノス2
クラティノスの子。小クラティノスとも。喜劇作家。作品は「取り替え子」
クラテール
混酒器。葡萄酒を水で割るためのもの。
クラテウアス
マケドニアの人。主人のアルケラオスを暗殺してマケドニア王を名乗ったが,三日天下で終わった。
クラテス
五世紀頃。アテナイの人。喜劇詩人。作品に「けだもの」
クラテス10
エピグラム詩人。
クラテス11
タソスの人。哲学者。アカデメイア派。
クラテス2
哲学者。スティルポンに師事した。政治家となったメネデモスに反発して批判し,投獄された。
クラテス3
365〜285年。テーバイの人。キュニコス派の哲学者。妻はヒッパルキア。シノペーのディオゲネスに師事する。
クラテス4
3世紀始め〜268年頃。アテナイの人。トゥリア区所属。アンティゲネスの子。哲学者。ポレモンの弟子にして愛人。五代目アカデメイア学頭。アルケシラオスとボリュステネスのビオンの師。
クラテス5
トラレスの人。弁論家。イソクラテスの弟子。
クラテス6
アレクサンドロスの遠征に参加した土木技術者。
クラテス7
哲学者。ペリパトス派。
クラテス8
マロスの人。文書学者。
クラテス9
未詳。幾何学の書物を著したという。
クラテロス
マケドニアの人。著述家。
クラトス
「威力」。男神。パラスとステュクスの子。
クラナオス
伝説上の二代目アテナイ王。
クラノポーレース
兜売り
クラミュス
エフェボイの制服の名前。黄色で,一枚の羊毛でできている。胸の辺りをブローチで止めた。
クラント
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
クラントル
ソロイの人。哲学者。故郷を出てアテナイに赴き,ポレモンに学ぶ。アルケシラオスの愛人にして師。著書に『悲しみについて』。水腫のため死亡。
クリュオサル
ポセイドンとメドゥサの子。カリロエと交わってエキドナ,ゲリュオネウスの父となる。
クリュシッポス
280頃〜207年頃。キリキアの人。哲学者。ストア派で三代目学頭。クレアンテスの弟子
クリュストモス
ディオン3の添え名。黄金の口の意。
クリュタイメストラ
またはクリュタイムネストレ。アガメムノンの妻。エレクトラ,オレステス,イピゲネイアの母。イピゲネイアを夫に殺され,アイギストスと組んで夫を殺す。エレクトラとオレステスに殺される。
クリュプテイア
スパルタの成人試験。語義は「秘密任務」。見習い期間を終えたエイレン(見習い兵)は,兵舎を離れて荒野に赴き,たった一人で一ヶ月間過ごさねばならない。食糧は狩りや略奪によって獲得し,試験期間中に最低一人のヘロット(国有奴隷)を殺す事が課せられていた。
クリュメネ
女神。オケアノスとテテュスの娘。イアペトスの妻。アトラス,プロメテウス,エピメテウス,メノイティオスらの母。
クリュメネ2
女神。プロメテウスの妻。デウカリオンの母。クリュメネ1と同一神か。
クリュメノス
オイネウスとアルタイアの子。トクセウス,メレアグロスの兄弟。
クリーノポイオイ
臥床造り。
クリソン
ヒメラの人。伝説的な競走選手。第83,84,85回と連続優勝して名をはせた。
クリティアス
アテナイの人。ドロピデスの子。カライスクロスの父。
クリティアス2
前5世紀頃。アテナイの人。カライスクロスの子。グラウコン3の兄弟。ペリクティオネの従兄。プラトンのはとこ。曾祖父ドロピデスがソロンの親族だったという。「ラケダイモン人の国制」を著す。411年400人革命に参加。404年アルキビアデスの存在を危険視し,暗殺者を差し向け殺させたが,自分はテッサリアに亡命。のちに舞い戻って30人僣主の首領格になって悪名を轟かせた。403年トラシュプロスら民主派とムニキア(またはピレエフスの丘)にて戦い,戦死。
クリトブーロス
アテナイの人。クリトンの子。ソクラテスの弟子。自他共に認める美男子だった。クセノフォン『饗宴』では王位と引き換えでも自分の美しさは渡さないと豪語している。
クリトライダス
スパルタの人。サラミスを巡るアテナイとメガラ間の調停者。
クリトン
アテナイの人。哲学者。ソクラテスの熱烈な信奉者。子供はすべてソクラテスの弟子になった。カリアス,クリトブーロス,ヘルモゲネス,エピゲネス,クテシッポスの父。作品は「学習によって立派な人間は生まれるのではないということ」「貪欲について」「有益なものとは何か,あるいは政治家」「美について」「整頓について」「法律について」「神的なものについて」「技術について」「交際について」「知恵について」「プロタゴラス,あるいは政治家」「文字について」「創作について」「学習について」「知ることについて,あるいは知識論」「知っているとはどういうことか」(すべて対話篇)などがある。
クリネ
寝台。
クレールーキア
メロスを滅ぼしたアテナイ人が築いた植民市。
クレーロス
複数形クレーロイ。占有地,持分地などと訳される。ヘラスの農耕の基本単位。
クレアイネトス
アテナイの人。クレオンの父。革なめし業者。
クレアルコス
391〜352年。ヘラクレイアの人。僣主。イソクラテスとプラトンの弟子。364年からヘラクレイアで独裁を開始,苛烈な統治を行ったため暗殺された。著作に「プラトンへの頌詩」
クレアルコス2
5世紀。スパルタの人。将軍。ビュザンティオン総督だったが統治に失敗してペルシアに亡命した。小キュロスに仕えて反乱に協力するも失敗。ペルシア方の騙し討ちに遭って死ぬ。
クレアンテス
3世紀。哲学者。ストア派で二代目学頭。クリュシッポスの師。
クレアンドロス
ピガレイアの人。占い師。五世紀初頭に起きたアルゴスの奴隷叛乱を指嗾した。
クレアンドロス2
ゲラの人。ヒッポクラテス5の兄。
クレイオー
ムウサの一柱。ムウサを参照。
クレイオス
男神。ガイアとウラノスの子。妻はエウリュビア。アストライオスとパラスの父。
クレイス
一説ではサッフォーの娘。
クレイステネス
565〜490年。アテナイの人。「立法者」と呼ばれる。510〜507年頃から寡頭政治を廃して民主主義を導入,アテナイを10の区(デーモス)に分けた。アガリステの叔父。
クレイステネス2
エレトリアの人。テオプロピダイ氏族。舞台の書割画家の子。メネデモスの父。大工の棟梁だったが,貧乏で苦労した。
クレイステネス3
600頃〜570年頃。シキュオンの人。僣主。第一次神聖戦争で活躍,シキュオンの黄金時代を現出させた。
クレイタルコス
哲学者。ディアレクティコイ。初めアリストテレス3に学び,のちスティルポンに師事した。
クレイトス
マケドニアの人。アレクサンドロス大王の乳兄弟。豪傑として知られる。宴会で酔ったアレクサンドロスと口論のあげく刺殺された。
クレイトポン
アテナイの人。アリストニュモスの子。ソクラテスの弟子。
クレイニアス
アテナイの人。ソロンの友。クレオコピダイの一人。
クレイニアス2
アテナイの人。クレイニアス4の子,アルキビアデスの弟。兄と共に悪童として知られ,ペリクレスを後見としながら悪い噂をばらまいた。
クレイニアス3
シキュオンの人。?〜264年。僣主(?)。アラトスの父。264年アバンティダスに殺された。
クレイニアス4
?〜447年。アテナイの人。アルキビアデスの父。コロネイアの戦いで戦死。
クレイノマコス
トゥリオイの人。哲学者。ディアレクティコイ。表現法に関する文法書を著す。
クレイピデス
キュジコスの人。エウリュロコスと共にアンティゴノス二世の宮廷に招かれる。
クレウサ
アテナイの王女。アポロンに愛されてイオンを産む。
クレオクリテス
コリントの人。サラミスの海戦前夜,テミストクレスにケチをつける。
クレオクリトス
コリントの人。クレオクリテスと同一人物か。プラタイアの戦いに参加する。
クレオコピダイ
侮蔑語。語義は「借金切り」。コノンとクレイニアスとヒッポニコスの三人を指す。ソロンの重荷おろしを悪用して莫大な富を得る。長く市民に嫌われた。
クレオニュモス
スパルタの人。3世紀頃。クレオメネス二世の子。アレウスの叔父。妻はキニス。粗暴で家政すらまともに執れなかったため王位に就けず,エペイロス王ピュロスをスパルタに呼び入れた。
クレオニュモス2
伝説的な大食漢。アリストパネスの喜劇に登場する大食漢の典型。
クレオパトラ1
クレオパトラ一世。アンティオコス三世の娘。プトレマイオス五世の妻。
クレオパトラ3
クレオパトラ三世。プトレマイオス九世の母。実の子と対立した。
クレオパトラ・テア
プトレマイオス六世の娘。前2世紀半ば。アレクサンドロス・バラスに嫁ぐ。
クレオビュロス
叙事詩人。ホメロスの親戚だったという。
クレオビス
アテナイの人。ビトンの兄弟。評判の孝行息子。ソロンに幸福者として挙げられる。
クレオファントス
アテナイの人。レオンティス族,フレアリオイ区,リュコミダイ氏族(名門である)所属。テミストクレスとアルキッペの子。優れた馬乗りだった。
クレオフュロス
サモスの人,または,キオス人,イオス人。ホメロスの友人にして弟子。婿とする説もある
クレオブーロス
リンドスの人(またはカリアの人)。エウアゴラスの子。哲学者。
クレオポン
アテナイの人。竪琴職人。デーマゴーゴス。406年和平の機運が高まるアテナイ民会を妨害した。404年春,告発され処刑
クレオメネス
スパルタの人。サラミスを巡るアテナイとメガラ間の調停者。
クレオメネス1
クレオメネス一世。?〜488年。スパルタ王。位520頃〜490年頃。アテナイの僣主ヒッピアス追放を助けたが,自国では同僚の王デマラトス失脚を謀る。494年アルゴス軍を撃破。後にデマラトス廃位の陰謀が暴露され亡命。帰国は許されたものの狂死した。
クレオメネス2
クレオメネス二世。スパルタ王。クレオニュモスの父。
クレオメネス3
クレオメネス三世。スパルタ王。位236〜222(または227〜220)年。エウクレイダスの兄。アギス四世の未亡人を娶る。アギス四世の革命計画を受け継ぎ,226年に断行する。223〜222年アカイア同盟と戦争。セラシアの戦いで決定的に敗れてエジプトに亡命。プトレマイオス三世に厚遇されたが,その子四世に疎んじられ,暗殺された。
クレオメネス4
スパルタ王。ミレトス助勢を求めたアリスタゴラスを追い返す。
クレオン
アテナイの人。?〜422年。クレアイネトスの子。通称ブルボデペス。好戦的なデマゴーグ。演説に初めてジェスチャーを加えた者とされる。428年のミュティレネ離反に際し,ミュティレネ人の全員処刑を訴えた。425年スパルタの和平提案を一蹴。また法廷手当てを引き上げた。422年アンピポリスの戦いでスパルタのブラシダスに敗れ,戦死
クレオン2
テッサリアの人。スコパスの父。テッサリアの有力者。
クレオンブロトス
クレオンブロトス一世。スパルタ王,ヘラクレス家。パウサニアスの父。
クレオンブロトス2
スパルタ王。位380〜371年。376年ボイオティア遠征で苦杯を呑み,371年のレウクトラの戦いで決定的に敗北,自身も命を落とした。
クレプシュドラ
水時計
クレロテリオン
公職候補者の抽選を行う板の名前。
クロイソス
リュディア王。位560〜546年。ペルシア王キュロスに敗れ,廃位される。
クロコートス
サフラン色。淡紫色
クロト
ニュクスの子。ケールの一人。
クロトン
イタリア半島南端に近いヘラスのポリス。創建者はリュペスのミュスケロス。オリュンピア競技の優勝者を輩出したことで知られた。
クロノス
男神。ガイアとウラノスの子。ガイアの陰謀に唆され父の陰茎を切り取り王座を奪った。レアの夫。ヘスティア,デメテル,ヘラ,ポセイドン,ハデス,ゼウスらの父。
クロビュロス
アテナイの人。カブリアスを死刑にせよと告発した。
クロペ・ポレム
騙し討ち
クロペー
公金費消。国家予算を無駄遣いすること。430年秋ペリクレスはこの容疑で公職から追放され,罰金を科せられた。
グヌゥロス
スキュティア人。カドゥイダス(サウリオス)とアナカルシスの父。
グライア
生まれながらの老女。ポルキュスとケトの子でペンプレドとエニュオのこと。「灰色の髪のグライア」
グラウコス
伝説上の人物。ボイオティアのアンテドンの人。一介の漁夫だったが薬草によって不死の身となり,海神として崇められた。
グラウコス2
シーシュポスの子,ベレロポンテスの父。
グラウコノメ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
グラウコン
アテナイの人。アリストンの子。プラトンとアディマントスの兄弟。
グラウコン2
アテナイの人。ソクラテスの弟子。作品に「ペイデュロス」「エウリピデス」「アミュンティコス」「エウティアス」「リュシテイデス」「アリストパネス」「ケパロス」「アナクシモペス」「メネクセノス」など(すべて対話篇)
グラウコン3
アテナイの人。カライスクロスの子。クリティアス2の兄弟。カルミデスとペリクティオネの父。
グリュリオン
彫刻家。アリストテレスから依頼を受け,ニカノルとその母,そしてプロクセノスの像を彫る。
グリュロス
アテナイの人。エネキア区所属。グリュロスとクセノフォンの父。
グリュロス2
アテナイの人。エルキア区所属。グリュロスの子。クセノフォンの兄弟。
グリュロス3
クセノフォンの子。ディオドロスの兄弟。マンティネイア近くで戦死。
ケーキス
着色料
ケーリュクス
エレウシニア祭の役職。祭典の開催を告げる聖なる触れ役。古来よりエレウシスの祭司とみなされてきたエウモルピダイ家とケーリュケス家がこれを務めた。
ケーリュケス
アテナイの家名。エレウシニア祭の祭司の家系で,エウモルピダイ家とともに祭りの役職を独占した。
ケール
ニュクスの子。「運命の女神」。クロト,ラケシス,アトロポスらのこと。
ケーン
テッサリアのアイテー地区にある小村。
ケーン2
ラコニア地方の小村。
ケイレオス
アルカディアの人。第三次ペルシア戦争に際し,テミストクレスと協力して全ヘラス一致体制を確立する。
ケイロン
ケンタウロス族。アキレウスに様々の技を,アスクレピオスに医術を,プロメテウスに不死を授けた。
ケクロプス
伝説上のアテナイの初代王。下半身が大蛇だったという。
ケト
ポントスとガイアの子。女神。ポルキュスの兄妹にして妻。グライアたち,ゴルゴたちの母。
ケト2
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ケパリダイ
アテナイの氏族名。名祖はケパロス。
ケパロス
アテナイの人。ポレマルコスの父。
ケパロス2
シュラクサイの人。リュシアスの父。ペリクレスの招きでアテナイに移る。
ケパロス3
アテナイの人。ケパリダイ氏族の祖。妻プロクリスを誤射して死なせたため,アレイオパゴス裁判により追放の刑に処せられた。
ケピス
アテナイの人。アデイマントス5の父。
ケファレゲレテス
ペリクレスの蔑称。クラティノスによるもの。
ケベス
テーバイの人。ソクラテスの弟子。作品に「書板(ピナクス)」「第七日」「プリュニコス」など(すべて対話篇)
ケラス
死の女神。
ケラタ
角。
ケラミコス
陶器。アテナイには壺職人の集まっているケラミコス地区という場所があった。
ケラミコス2
アテナイの区名。
ケラメース
陶工。
ケラメイコス
ケラミコスを参照
ケリュックス
アゴラの触れ役。
ケルコプス
ヘシオドスの敵対者。
ケルソネソス
現在のセバストポリ。7世紀半ばに建設されたヘレネス植民市。
ケルベロス
テュポエウスとエキドナの子。冥府の門を守る五十の頭(または三ッ首十五の頭)の犬。「生肉喰らうケルベロス」。首の周りと尾に蛇を生やす。ヘラクレスに討たれる。
ケルリュクス
またはケリュックス。アテナイの有名な神官一族。
ゲー
土地
ゲオールギカ
農具
ゲオールゴイ
百姓。農民。
ゲタ
一般的な奴隷の名前。
ゲトシュネ
女奴隷,特に侍女の愛称。
ゲノス
ローマ名ゲンス。「氏族」と訳される
ゲラ
シケリア南岸のポリス。クレタ,並びにロドス島民の植民により,688年に拓かれた。
ゲラス
「老齢」。ニュクスの子。
ゲラダス
スパルタの人。物語上の人物。「スパルタで姦通した者はどうなりますか」と外人に聞かれて,「(賠償として)山の向こうから首を伸ばして川の水を飲むような(大きな)牛を支払わせるな」と答えた。それから「スパルタで姦通者がいることなどありえんよ」と付け足して大笑いしたという。
ゲリュオネウス
クリュオサルとカリロエの子。三つ首の怪物。
ゲリュオン
ゲリュオネウスを参照。
ゲルシア
スパルタの長老会。60歳以上のラケダイモン(スパルタ市民)28人で構成される。
ゲレオンタイ
農民。
ゲロン
シュラクサイの僣主。540頃〜478年。ヒエロン一世の兄。480年ヒメラの海戦でカルタゴのハミルカルを破る。
ゲロンテス
複数形。スパルタの長老。
コッタボ
宴会遊びの一つ。好きな女性の名前を言いながら,杯の底に残った葡萄酒を棒の上に固定された皿にかける。葡萄酒が上手く皿の中に入れば,意中の人の心を捕らえることができるとされた。
コットス
ヘカトンケイレス族。百手五十頭の怪物。ガイアとウラノスの子。同族にブリアレオス,ギュゲスがいる。
コッリュトス
正しくはコ?リュトス。アテナイの区名。コリュットスと同じか。
コートーン
スパルタの杯。
コーモディア
喜劇
コーリス・オイクーンテス
別居奴隷。儲けの一部を主人に渡すことで別居を認められた奴隷。
コイオス
男神。ガイアとウラノスの子。妻はポイベ。ペルセス,アステリア,レトらの父。
コイシュラ
贅沢な女の象徴。名門アルクメオン家の娘でわがままだったという。
コイノン
共同
コエス
クースを参照。ニュートン・アーキオ『ギリシア文明』P64(執筆者の誤読か?)
コティレス
乾物類の重さを量る最小単位。約0.270リットル。4コティレスで人間一人の一日分の小麦となる。
コテュス
トラキア王。娘をアテナイの将軍イピクラテスに嫁がせる。
コテュス2
?〜360年。コテュス一世。トラキアの僣主。ピュトンとヘラクレイデスに殺された。
コトキダイ
アテナイの区(デーモス)。
コトナ
ミケーネの「土地」。公有地(コトナ・ケケメナ)と私有地(コトナ・キティメナ)の二種類があった。例外として長老(テレスタイ)のために公有地から与えられた切り取り地(テメノス)がある。
コトノオコ
ミケーネの「土地所有者」。
コドロス
伝説上のアテナイ王。ネレウス2の父。
コニプス
原義は「泥足の人」。エピダウロスの隷属民。
コノン
アテナイの人。ソロンの友。クレオコピダイの一人。
コノン2
444〜392年。アテナイの人。政治家,将軍。ペロポンネソス戦争末期に従軍,405年アイゴスポタモイの海戦で敗北。敗戦直前にエウアゴラスのもとに逃亡する。ペルシア艦隊の提督となりアテナイへの復興資金援助をとりつけた。394年クニドスの海戦でスパルタを破り恥を雪いだ。
コノン3
後一世紀。詩人。50を数える神話物語を残した。
コノン4
エテナイの人。462〜1年アルコン
コメアス
アテナイの人。アルコン。ペイシストラトスに実権を奪われる。
コラルゲス
アテナイの区。
コリュットス
アテナイの区名。
コリュトス
コッリュトスを参照
コリュパンテス
気違い坊主。
コリスコス
スケプシスの人。プラトンの弟子。エラストスと同郷同門。
コリントス
コリントス戦争。395〜386年。ペロポンネソス戦争に勝利したスパルタは,覇権確立へ向けて露骨な政策を行い始めた。これに対抗してテーバイ,コリントス,アルゴスを中心にポリスが同盟,戦争となった。戦いはペルシア王の介入(大王の和約あるいはアンタルキダスの和約)によって終わり,ヘラスはペルシアの優越を受け入れさせられた
コリントス2
コリントス地峡をやくする要衝を支配したポリス。守護神はアポロンで,660年頃に有名なアポロン神殿が建立されている。
コリンナ
スパルタの人。生来の不器量だったが,毎日ヘレネの神殿に参詣してスパルタで最高の美を得たという。タナグラにも肖像が伝来するほどの美人だった。
コルキュラ
エピルスの面前に浮かぶイオニア海の大島。
コレー
美術用語。ペプロス(袖無しの服)を着た乙女。
コレー2
ペルセポネの別称。
コレーゴス
合唱隊(コロス)の資金出資者。公共奉仕の代表的なもの。
コレイダイ
アテナイの区名
コレステル
モケーネの行政区長。
コロス
演劇などの合唱隊。
コロニス
アルカディアの人。オルコメノスの娘,アスクレピオスの母。アポロンと交わって身ごもるも,他の若者のもとへ嫁いでしまい,アポロンの妹アルテミスに射殺された。その死体から取り上げられたのがアスクレピオス。
コロネイア
コロネイアの戦い。ペルシアに指嗾されたヘラス諸市とスパルタの戦争(コリントス戦争)の一つ。アゲシラオス指揮のもと,スパルタが勝利。394年
コロノス・アゴライオス
アテナイの中心部にあった丘の名前。頂上にヘファイトス神殿が,麓にはアゴラがあった。
ゴーマタ
ゾロアステルの僧侶。521年頃ペルシアに反乱,ダレイオスによって鎮圧された。
ゴルギアス
500頃(484?)〜391(375?)年頃。シケリアのレオンティノイの人。最初のソフィスト。異常な長寿。
ゴルギアス2
アンティオコス四世に仕える。前2世紀半ば。アマウスでユダ・マカベアに敗れた。
ゴルゴ
スパルタの人。レオニダス王の妻。高名な賢人。ある外人が「あなたたちラコニア女だけが男を支配していますね」と言うと,ゴルゴは答えた。「私たちだけが男を産むからです」(この場合の男は勇敢な戦士の意)。
ゴルゴ2
別名ゴーゴン。蛇の髪を持つ醜悪な三人娘,ステンノ,エウリュアレ,メドゥサのこと。見られた者は石と化すという。防具によく描かれた。