ハエモニア
テッサリアの詩的呼称。
ハグノン
5世紀。アテナイの人。ニキアスの子。将軍。サモス島蜂起に対し鎮圧軍司令官出陣した。
ハグノン2
アテナイの人。テラメネスの父。ハグノン1と同一人物か
ハデス
クロノスとレアの子。男神。冥府の王。ペルセポネの夫。
ハブロトノン
トラキアの人。ネオクレスの妻,テミストクレスの母。
ハミルカル
カルタゴの将軍。480年,ヒメラの海戦でシュラクサイとアクラガスの僣主に敗れる。
ハライ・アイクソニデス
アテナイの区。
ハリエ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ハリカルナッソス
トロイゼンを母市とするアシア南西岸のポリス。現在のボドルム。
ハリメデ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ハルテレス
幅跳び競技で用いられた,両手に握る重り。
ハルパロス
4世紀末。マケドニアの人。アレクサンドロス大王の部下。ピュトニケにベタ惚れし,彼女の死後,馬鹿馬鹿しいほど壮麗な墓所をバビュロンとアテナイに築いた。
ハルビュイア
旋風の女精。タウマスとエレクトラの娘。エリニュエスに仕える有翼の乙女。
ハルマ
戦車
ハルモステス
複数形ハルモスタイ。ペロポネソス戦争後に,スパルタが各地に派遣した総督。「調整者」,「訓戒者」とも訳される。
ハルモディオス
514年,アリストゲイトチンと共に僣主ヒッパルコスを殺害,ヒッパルコスの護衛兵に殺される。アテネに民主制を復活させた英雄として崇められた。
ハルモニア
カドモスの妻。ポリュドロス,セメレ,アガウエ,イノ,アウトノエらの母。
ハロア
ハロア祭。ポセイドニオーン月の26日に催された。豊作を願う祭で,デメテルとディオニュシオスが供儀の対象。エレウシスでの祭式は男子禁制だったらしい。
バッキアダイ
コリントスの名門。8〜7世紀頃から勢力を伸ばし,コリントスの実権を握って都市を繁栄させた。のち傍系のキュプセロスに政権を奪われる。
バッキス
伝説上の初代コリントス王。バッキアダイの名祖。
バッキデス
またはバキデス。前2世紀半ば。デメトリオス4に仕えた。ユダ・マカベアを敗死させる。
バットス
テラの人。リビア(現アフリカ)への植民責任者。キュレネを造る。
バットス3
バットス三世。6世紀中頃。アルケシラオス三世の父。デモナクスを招聘した。
バイダゴーゴス
守り役。「子供を導く者」の意で,老齢の奴隷が多い。少年に付き添って学校の送り迎えをしたり,学習を中心に生活の世話をした。
バキュリデス
5世紀前半。叙情詩人。ケオスの人。シモニデスの甥。ヒエロンに仕えた。
バシリンナ
アルコン・バシレイスの妻。アンテステーリア祭では,ディオニュソス神の妻を演じた。
バシレイス
アッティカ方言。はじめは「王」,のちにはアルコンの中の代表者をこう呼んだ。
バテ
アテナイの区。
バビュス
6世紀中頃。シュロスの人。ペレキュデスの父。
バラトロン
『竪穴』。アテナイのプニュックス西方にあり,死刑囚がそこに投げ込まれた。
バルナバゾス
ペルシアの人。大臣。ペロポネソス戦争に際し,スパルタに肩入れした
バルバロイ
野蛮人。異民族の呼び名。
パッサ
数珠掛鳩。
パーシパエ
ヘリオスとペルセイスの子。ミノスの妻。牛と交わってミノタウロスを産む。
パーロス
上着。
パイアックス
アテナイの人。ストラテーゴスになった。
パイアニア
アテナイの区名。
パイオニオス
5世紀中頃。カルキディケはメンデの人。彫刻家。オリュンピアのゼウス神殿に,勝利の女神ニケの像が現存している。
パイオネイオス
哲学者。ディアレクティコイ。初めアリステイデス3に学び,のちスティルポンに師事する。
パイス
父親に認知された赤子(ブレフォス)。
パイスティオス
クレタ島ファイストスの人。エピメニデスの父。
パイダレトス
ソパルタの人。三百人隊(戦場で王を守った三百騎の親衛隊)への選抜に洩れながら悔しがったりせず,「俺より強い奴が三百人もいるなんて」と感動して立ち去った。
パイドノモス
スパルタの教育監督。スパルタ市民の少年を教育した。
パイドロス
アテナイの人。ミュリヌゥス区所属。プラトン『パイドロス』に登場。
パイドロス2
著述家。著書に「寓話集」
パイドン
エリスの人。417頃〜?。ソクラテスの弟子。エリス派の祖。名家の出。祖国が陥落したとき虜囚となり,アテナイの唱家に預けられるも,ソクラテスに救われて弟子になったという(この説は大いに疑われている)。プレイスタノスの師。作品に「ゾピュロス」「シモン」など。
パイナレテ
アテナイの人。ソクラテスの母。
パウッロス
正しくはパウ?ロス。アテナイの人。アケルドゥス区所属。30人僭主制の倒れたのちに頭角を現した人物。
パウサニアス
468年まで摂政。458〜445年スパルタ王。ヘラクレス家。クレオンブロトス一世の子。プレイストナクスの父。レオニダスの甥。プラタイアの戦いでペルシア軍を破る。文字通りスパルタ教育の実践者で,厳しすぎる訓練を続けて兵士に蛇蠍の如く疎まれた。独裁を志向して革命を計画,失敗してカルキオイコス神殿に逃げ込み餓死した。
パウサニアス2
アテナイの人。テミストクレスの友。テミストクレスの追放後,アテナイで僣主になろうとして露見,処刑された。彼の邸宅からテミストクレスの書巻が見つかり,テミストクレス起訴の証拠とされる。
パウサニアス3
アテナイの人。ケラメス区所属。プラトン『饗宴』に登場。
パウサニアス4
後2世紀。著述家,旅行家。作品に「ギリシア記(ギリシア案内記)」
パウサニアス5
後2世紀後半。ソフィスト。カエサレイアの人。アイリアヌスの師。ヘロデス・アッティクスの弟子。
パウサニアス6
スパルタ王。アゲシポリスの父。
パケス
アテナイの人。将軍。428年レスボス(ミュティレネ)の反乱鎮圧に駆り出される。有名な「到着しなかった抹殺指令」の受領者。帰還した直後に別件で告発され,翌427年有罪が確定する寸前,名誉を重んじて被告席で自殺した。
パシオン
有能勤勉で知られた奴隷。両替商アルケストラトスに仕え,主人の引退によって解放され,商売を受け継いだ。後にアテナイ一の金融業者となり,アテナイ市民はその功労を認めて市民権を与えた。引退すると同じ境遇だったポルミオンを解放し,財産の一部を譲った。
パソン
アテナイの人。アポロドロス4の子。ヒッポクラテス4の兄。
パタイコス
著述家。
パトラケイオス
蛙色。エメラルド・グリーン。
パトロクロス
イリアスの英雄。アキレスの友。ヘクトルに討たれる。ミュルトの兄弟。
パドロス
演劇場の入り口。ロゲイオン(舞台)の左右両脇にある。
パナイティオス
テオスの人。サラミスの海戦前夜,ヘラス軍に投降して包囲されたことを伝える。
パナイティオス2
ロドスの人。哲学者。ストア派。ポセイドニオス,プラトン3の師。
パナイティオス3
7世紀後半。レオンティノイの僣主。615(608)年平民の支持を得て寡頭政を倒した。
パナリステ
女奴隷,特に侍女の愛称。
パニアス
375〜300年頃。レスボスはエレソスの人。アリストテレスの弟子。博識な作家。植物誌や僣主制に関する書物,エレソス史などを著した。
パネモス
ボイオティアの暦。今の8〜9月にあたる。
パノペ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
パノルモス
シケリアのフェニキア系植民市。現在のパレルモ。
パボリノス
歴史家。著書に「歴史研究雑録集」「覚書」
パムピュロス
アイギミオスの子,デュマンの兄弟。
パライバテス
哲学者。キュレネ派。エピティミデスの弟子。ヘゲシアスとアンニケリスの師。
パラシーテイン
公共の場所での会食。
パラシオス
420〜390年頃。エフェソスの人。画家。フィディアスにアテナ神像の盾のデザインを依頼された。物体の陰影を表現し,四原色を使ったという。
パラス
クレイオスとエウリュビアの子。男神。妻はステュクス。ゼロス,ニケ,クラトス,ビアらの父。
パラネース
風呂屋。
パラメデス
神話時代の英雄。ナウプリオスの子。オイアックスの兄弟。文字を発明してカドモスと争ったという。オデュッセウスの陰謀にかかって打ち殺される。
パラロイ
アテナイ初期の党派。ファレロン港より出た言葉で,海岸党と呼ばれる。名門アルクマイオン家のメガクレスを統領とした。富裕者の党派か。
パラロス
アテナイの人。アカマンティス部族,コラルゲス区所属。ペリクレスの子。カリアスの異父弟,クサンティッポス3の兄弟。
パリュサティス
ペルシアの人。オコスの娘。アレクサンドロスに嫁ぐ。
パリカ
陽根歌。生産力の象徴たる男根の歌で,酒と淫乱をことほぐもの。村々のディオニュシア祭で歌われた。
パリス
トロイア戦争参戦者の一人。弓の達人で,アキレウスを射殺した。
パルテニア
サモス島の旧名。
パルテニオス
1世紀。ニカイアの人。73年捕虜としてローマに入る。作品に「恋愛物語集」など。
パルテノス
処女神。アテナ女神のこと。パルテノン神殿の名はここから採られた。
パルナバゾス
5世紀後半〜4世紀初頭。ペルシアの人。小アシア総督。394年コノンの助力を得てクニドスにスパルタ海軍を破る。メロス,キュテラ両島を占領した。
パレンテシス
挿入語句
パロードス
もじり詩人。「パロディ」の語源である。
パンアテナイア
またはパナテナイア祭。アテナイの有名な祭り。566年頃にポリスの聖祭と認められ,同時に派手になったとされる。平年は七月に二日間執り行われたが,四年ごとに(つまり五年に一度)開催期間を二倍に増やし,この年を大祭と呼んで盛大に祝った。もちろんアテナ女神に奉納された。
パンガイオン
パンガイオン鉱山。ストリュモン河畔にあったとされるが詳細は不明。ペイシストラトスの財源だったという。
パンクラティオン
ボクシングとレスリングを組み合わせた激しい格闘技。
パンダロス
アイネイアスの戦友。ディオメデスに突き殺された。
パンティカパイオン
現在のケルチ。7世紀半ばに建設されたヘレネス植民市。
パンディオン
伝説上のアテナイ王。エリクトニオスの子,アイゲウスの父。その治世は至福の時代とされる。
パンデーモス
万人向け
パントイデス
キオスの人。テミストクレスの娘イタリアを娶る。
パンドーレ
パンドラの呼び名で有名。エピメテウスに罰として与えられた悪妻。「パンドラの箱」の逸話で知られる。ピュラの母。
パンドラ
パンドーレを参照。
パンドロス
トロイアの弓の名手。ディオメデスの右肩を射抜いた。
パンピレ
歴史家。著書に「覚書」
ヒュアキントス
ラコニアはアミュクライの少年。アポロンとゼピュロスに愛され,アポロンを選んだためゼピュロスに恨まれ,アポロンと円盤投げをしている時に頭に円盤を当てられて死んだ。
ヒュギヌス
著述家。著作に「神話」
ヒュスミネ
「戦闘」。エリスの子。複数。
ヒュドラ
テュポエウスとエキドナの子。女怪。八股の(つまり九頭の)水蛇。キマイラを生む。ヘラクレスに討たれる。
ヒュドリア
泉から水を運ぶ瓶。水汲みと運搬に便利なように工夫され,取っ手が三つついていた。
ヒュプシキダス
スパルタの人。サラミスを巡るアテナイとメガラ間の調停者。
ヒュペリオン
男神。ガイアとウラノスの子。テイアの夫,ヘリオス,セレネ,エオスの父。
ヒュペリデス
アテナイの人。弁論家。プラトンに学ぶ。
ヒュペレイデス
アテナイの人。389〜322年。弁論家。デモステネスと組んで反マケドニア運動を行う。カイロネイアの敗戦以降は先鋭化し,デモステネスとも敵対するに至る。
ヒュメットス
アテナイ市街の東にある山。ゼウスの神域がある。
ヒュメーン
アテナイの婚礼女神。別名ヒュメナイオス。
ヒュメナイオス
ヒュメーンを参照。
ヒュラディオス
ミュティレネの人。ピッタコスの父。7世紀後半。
ヒュリエウス
ヒュリアの創建者。オリオンの父。ゼウス,ポセイドン,ヘルメスらを知らずに歓待した。
ヒュロス
ヘラクレスの子。父の功徳により,アイギミオスから領土を与えられた。
ヒッパダテルーンテス
アテナイの騎士階級。語義は「馬を飼える人々」。穀物三百メディムノス,またはオリーブ油三百メトレーテースを生産できる人が騎士になった。
ヒッパルコイ
アテナイの騎兵指揮官。二人いた。
ヒッパルコス
アテナイの人。?〜514(510?)年。僣主ペイシストラトスの子。ヒッピアスの弟。敬神家で,託宣書を歪曲した親友と離縁した。また文芸を好みアナクレオン,シモニデスを招いた。ハルモディオスとアリストゲイトンに暗殺された。
ヒッパルコス2
スパルタの人。アリストクラテスの父。
ヒッパルコス3
アリストテレスに遺言の執行監督を頼まれた。
ヒッパルコス4
5世紀前半。アテナイの人。ペルシアとの内通を疑われ,487年に陶片追放された。
ヒッピアス
560頃〜490年。アテナイの人。僣主ペイシストラトスの長子。予言の解釈に長じていた。514年弟ヒッパルコスを殺され圧制を開始。508年ついにアテナイから追放される。だがペルシアに亡命し,マラトンの戦いではペルシアに加担した。
ヒッピアス2
エリスの人。高名なソフィスト。外交使節としてシケリアやスパルタなどを訪れた。数学,天文,文法,詩,音楽,歴史など諸芸にすぐれた万能の人だった。
ヒッポイス
「馬の神」。ポセイドンを参照。
ヒッポクラテス
460〜375年。コスの人。高名な医師で,「医術の祖」と呼ばれる。
ヒッポクラテス2
キオスの人。数学者,交易商。最初の数学書「原論」を著したとされる。
ヒッポクラテス3
アテナイの人。ペイシストラトスの父。
ヒッポクラテス4
アテナイの人。アポロドロス4の子,パソンの弟。プラトン『プロタゴラス』に登場する。
ヒッポクラテス5
6世紀末。ゲラの僣主。クレアンドロスの弟。ゲロンの助けを得て僣主となり,諸方を制圧した。スキュテスをザンクレの僣主に任じた。
ヒッポタレス
アテナイの人。プラトンの弟子。
ヒッポダモス
ミレトスの建築家。ミレトスの都市計画を担当し,古今希有の都市空間を築き上げた。のちにアテナイのピレエフス海港の再開発工事に携わった。トゥリオイ,ロドスの都市計画にも参画している。
ヒッポトエ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ヒッポトロピア
馬の飼育。当時は贅沢な事だった。
ヒッポナクス
6世紀。エフェソスの人。諷刺詩人。
ヒッポニコス
アテナイの人。ソロンの友。クレオコピダイの一人。
ヒッポニコス2
アテナイの人。富豪。カリアスの父。600人の賃貸用奴隷を所持していた。
ヒッポニコス3
マケドニアの人。メネデモスとアスクレピアデスのスポンサー。
ヒッポノエ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ヒッポロコス
カレノスの結婚披露宴に出席し,手記を残す。
ヒアシンス
ヒュアキントスの血から生まれた花。
ヒエラ・デモテレ
公の聖所
ヒエロクレス
アテナイの人。ピレエフスの守備隊長。
ヒエロニュモス
ロドスの人。著述家。
ヒエロパンテース
エレウシニア祭で祭祀を執り行い,教義を教える役職。古来よりエレウシスの祭司とみなされてきたエウモルピダイ家とケーリュケス家がこれを務めた。
ヒエロン
ヒエロン一世。?〜467年。シュラクサイの僣主。位478〜467年。ゲロンの弟。文芸の保護者としてしられる。アイスキュロス,ピンダロス,シモニデスらとの交流で有名。
ヒエロン2
ヒエロン二世。306〜215年。シュラクサイの僣主。位265〜215年。傭兵を主柱とする軍事独裁制を敷く。ローマとは対等の関係を保った。
ヒスティアイオス
ミレトスの僣主。ダレイオス一世のスキュティア遠征における,イオニア艦隊の司令官。
ヒマティオン
マント。
ヒメラ
ヒメラの海戦。480年,ハミルカルのカルタゴ海軍が,シュラクサイのゲロンとアクラガスのテロンに敗れた。
ビュザンティオン
プロポンティス沿岸,黒海への入り口にある要衝。7世紀中頃の創建になり,母市はメガラ。のちのコンスタンティノープル(イスタンブール)。
ビア
強制
ビア2
「腕力」。男神。パラスとステュクスの子。
ビアス
プリエネの人。七賢人の一人。テウタメスの子。畢生の名言「たいていの人間は劣悪である」を残す。
ビオン
ボリュステネスの人。哲学者。クラテスの弟子。
ビクタス
プラトンの奴隷
ビトン
アテナイの人。クレオビスの兄弟。評判の孝行息子。ソロンに幸福者として挙げられる。
ピュートー
デルフォイの位置する地域。「ピュートーの神」と言ったらデルフォイのアポロンを指す。
ピューライ・ゲニカイ
血縁部族。
ピューライ・トピカイ
地縁部族
ピューラルコイ
アタナイの部族騎兵隊長。
ピュアネプシオーン
アテナイの4月。現在の10〜11月。29日間。豆煮の月。
ピュクシス
化粧用の軟膏をいれた箱。初めは柘植で作られたが,のちに陶製のものもでた。
ピュシス
自然。あるがままの本性。神によって定められた状態。ノモスを参照
ピュタゴラス
571〜497年頃。サモスの人。哲学者。著作に「原論」。ライバルはキュロン2。ピュタゴラス教団の開祖。
ピュティア
四年に一度開催された競技会。シキュオンのクレイステネスの創設になる。デルフォイで開かれ,アポロンに奉納された。ただしアポロンは技芸の神でもあるので,運動大会だけでなく,音楽や演劇のコンクールも主役だった。
ピュティア2
巫女。デルフォイのピュティアが有名。
ピュティアス
アリストテレスの妻。死別した。
ピュトクレイデス
ケオスの人。音楽家。アガトクレス,ペリクレスの師。
ピュトドロス
イオニアの人。キュメで(賞金首となった)テミストクレスを待ち受ける。
ピュトドロス2
アテナイの人。432〜1年アルコン
ピュトドロス3
アテナイの人。404〜3年アルコン
ピュトドロス4
アテナイの人。アナプリュストス区所属。ポリュゼロスの子。400人評議員の一人。プロタゴラスを告発した。
ピュトニケ
ヘタイラ。アテナイやコリントスを「仕事場」としていた。ハルパロスの愛人。
ピュトン
4世紀。アイノスの人。ヘラクレイデスの兄弟。プラトンの弟子。父の仇コテュス一世を殺害してアテナイに亡命。『僣主殺し』として市民権を与えられた。
ピュトン2
デルフォイにいたという大蛇。ガイアの子。「レトの子により死ぬ」との予言をうけ,レトを殺そうとする。アポロン(ゼウスとレトの子)に殺された。ピュティア祭はピュトンの葬礼競技から始まったという。
ピュラ
エピメテウスとパンドーレの子。デウカリオンの妻。ヘレン,アンピクテュオン,プロトゲネイアの母。
ピュライオス
アリストテレスの奴隷。
ピュリオス
奴隷によくある名前。
ピュロス
319〜272年。エペイロス王。ネレイスの父。「鷲」のあだ名を持つ。むしろ「ピュロスの勝利」で有名。279年タレントゥム遠征。272年ペロポンネソス遠征のさなかアルゴスで戦死。
ピックス
別名スフィンクス。オルトスとキマイラの子。人面獣身の怪物。オイディプスとの謎解き合戦に敗れて自殺した。
ピッタコス
650頃〜570年頃。ミュティレネの人。ヒュラディオスの子。哲学者。えらばれて代表となり,のちに僣主に転じる。寡頭派に憎まれ去った。ペレキュデスの師。
ピアル
牛乳をかき混ぜてつくる牛酪(ヨーグルト)。
ピアレー
煮物に使う鉢
ピガレイア
アルカディアの町。
ピテクサイ
ナポリの沖合に建設された,ヘラス人植民地の中で最も古いとされた植民市。
ピトイギア
アンテステーリアの初日の祭。
ピトス
大甕。水や穀物などの貯蔵用。
ピリッピデス
アテナイの人。ピロメロスの子。プラトン『プロタゴラス』に登場
ピリストス
5世紀末。シュラクサイの人。歴史家。405年ディオニュシオス一世の僣主登極に助力した。のち追放され「シケリア史」を著す。
ピレエフス
またはピレウス海港。アテナイ二番目(一番目はファレロン港)の外港。のちにミレトスのヒッポダモスにより,再開発が行われる。
ピレモニデス
アテナイの人。300人の賃貸用奴隷を所持していた。
ピロストラトス
アテナイの人。オイア区所属。ポレモンの父。大金持ちで知られた。
ピロテス
「愛欲」。ニュクスの子。
ピロネオス
アンティポンの法廷弁論に登場する。架空の人物か。アテナイの人。ピレエフス区所属。愛人を遊女屋に売り飛ばそうとして,愛人に毒殺されたという。
ピロポイメン
メガロポリスの人。3世紀末〜2世紀初め。アカイア同盟の政治家,将軍。207年マカニダスを破った。192年ナビスを暗殺する。通称『最後のヘラス人』
ピロメレ
プロクネの妹。義兄テレウスに犯されたため姉と逃げ出す。ダウリスで捕らえられそうになったが,神に祈って燕に変身したという。
ピロメロス
アテナイの人。ピリッピデスの父。
ピロメロス2
4世紀。フォキスの人。デルフォイにおけるフォキスの優先権を主張,スパルタの後援をえて同地を占領した。
ピロン
アリストテレスの奴隷。
ピンダロス
520頃〜440年頃。テーバイの人。詩人。スパルタに赴き合唱曲を作る。
ファイニッポス
アテナイの人。490年アルコン。
ファニアス
レスボスの人。著述家。哲学者。
ファニアス2
エレソスの人。著述家。
ファノデモス
著述家
ファランクス
密集戦法。
ファルマコン
薬,毒。
フィアレー
祭器。平たい鉢。供儀で神酒を注ぐもの。
フィディアス
またはペイディアス。490頃〜不明。アテナイの人。金,象牙,大理石,青銅など,材料を選ばず素晴らしい彫刻を彫り上げた。パルテノン神殿の建設総監督も務めた。「オリュンピアのゼウス像」,「パルテノン神殿のパラス・アテネ像(金と象牙製)」,「パルテノン神殿の装飾」「メトロオンのレア神像」などを手がける。
フィディティア
ドーリス方言。「共同で取る食事」の意。スパルタの慣習で,男は15人前後が集まって食事することになっている。
フィライオス
アイアスの子。イリアスの英雄。
フィラデルフィア
旧ラバト・アンモン。現在のアンマン。
フィラデルフォス
プトレマイオス2を参照
フィリッポス2
フィリッポス二世。マケドニア王。位359〜336年。アレクサンドロス大王の父。338年ヘラス同盟のに盟主となり,同年カイロネイアの戦いでテーベとアテナイの連合軍を破る。337年コリント同盟を結成。336年に暗殺される。アレクサンドロスが得意そうに琴を弾いているのを見て,「そんな上手に琴を弾いて恥と思わないのか」。
フィリッポス5
フィリッポス五世。238〜179年。マケドニア王。位221〜179年。ハンニバルやアンティオコス三世と結んでローマに対抗したが,キュノスケファライの戦いでフラミニヌスに敗れた。
フィリッポス7
哲学者。ディアレクティコイ。
フィリッポス8
哲学者。オプスの人。作品に「エピノミス」。プラトンの「法律」を公刊前に書写してしまったという。
フィリッポス9
前2世紀半ば。アンティオコス四世に仕える。主の死後,遠征軍を掌握してクーデターを起こす。
フィリア
友情。
フィリスコス
前2c前半。哲学者。エピクロス派。
フィルヘタイロス
ペルガモン王。343頃〜263年。アッタロスの子。283年シリア王国からアシアを奪ってペルガモン王国を建国。
フィレモン
詩人。
フィロキュプロス
キュプロス島アイペイアの王。ソロンの説得に従って町を移し繁栄をモタラス。ソロンの名を頂いてソロイと改名する。
フィロステファノス
前3世紀頃。キュレネの人。歴史家,地理学者。
フィロストラトス
後3c頃。レムノスの人。ソフィステース。著書に「ソフィスト列伝」
フィロフロシュネー
親切。
フィロンブロトス
アテナイの人。ソロン時代のアルコンの一人。
フェイドー
倹約。
フェニキア
ヤム系フェニキア人の総称。現在のシリア一帯の古称。アルファベットを発明し,地中海世界に君臨した海洋民族。語源はフォイニケオスと言われる。
フォイニケイア・グランマタ
フェニキア文字。アルファベットの原形。
フォイニケオス
紫紅色。赤むらさき。フェニキアの語源と言われる。
フォキオン
?〜318年。アテナイの人。将軍。アレクサンドロスの賞賛をうけた。マケドニアと通じたとされ,刑死した。
フォルバス
テッサリアのエーロース。アステュダメイアの父。
フォンデリアス
壺職人。有名なキュリクス(杯)の制作者
フュラルコス
劇作家。自称歴史家。
フュレー
アテナイの部族。部族長はフュロバシレイス。
フュロバシレイス
フュレーの長
フティア
モロッソスの人。国王アドメトスの妻。
フラシクレス
アテナイの人。テミストクレスの甥。従兄弟のニコマケを娶り,テミストクレスの末娘アシアを養育する。
フリュア
フリュアの秘儀堂。アテナイにあり,リュコミダイ氏族の共有財だった。ペルシア戦争で破壊されたが,テミストクレスが再建する。
フリュギア
またはプリュギア。小アシアの地方名。プロポンティスからヘレスポントスにかかる一帯を指す。主な都市はキュジコス,ランプサコス,アビュドス,シゲイオン,トロイア(イリオン)など。
フリュニコス
アテナイの人。悲劇作家。イオニア反乱が失敗に終わった時,「ミレトスの陥落」を上演してアテナイ市民を泣かせ,当局から1000ドラクマの罰金を課された。テミストクレスをオーナーとして一本の合唱曲も作詞している。
フリーズ
内陣上部外側の帯状装飾のこと。
フレアリオイ
アテナイの区(デーモス)
ブーケファロス
アレクサンドロス大王の愛馬。
ブーラゴラス
3世紀。サモスの人。富裕な市民で,度重なる食糧不足に貢献して顕彰された。
ブーレー
評議会。休日を除いて毎日開かれた。エクレシアの議題を先議し,次年度の評議員やアルコンの資格審査を行った。四世紀頃の出席手当は5オボロス。プリュタネシスの手当は6オボロスだった。
ブーレウテリオン
評議場と訳される(ブーレー(評議会)の会場だから)。アテナイの公共建築物。500人議会の議場。
ブテス
ボレアスの子,リュクルゴスの異母兄弟。リュクルゴスを殺そうとして果たせず逃走,ナクソス海賊となる。
ブバロス
6世紀。キオスの人。彫刻家,建築家。
ブラウロニア
ブラウロンにあるアルテミスの神域で毎年ムーニュキオーン月(4〜5月)に挙行された,アルテミス女神の祭儀。基本的には地方の祭だが,4年に1度は国家主催の大祭が執り行われた。アクロポリスの西南隅にブラウロン聖域の支所があった。
ブラウロン
アッティカ東岸に位置する町。アルテミスの神域が有名だった。3世紀末頃には衰退した。
ブラシダス
?〜422年。スパルタの人。アルギレオニスの息子。将軍。アンフィポリスにて戦死。
ブリアレオス
ヘカトンケイレス族。百手五十頭の怪物。ガイアとウラノスの子。同族にコットス,ギュゲスがいる。
ブレフォス
胎児,新生児。いまだ父親の認知を受けていない赤子のこと。アンフィドゥロミアの儀式を経て,ブレフォス(胎児)はパイス(出生児)と認められ,命名された。
ブロンテス
一つ目巨人。ガイアとウラノスの子。同族にステロペス,アルゲスがいる。
プサマテ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
プサルテリオン
弦楽器。
プシュクテル
冷酒器。壺。氷や雪を詰めてクラテルの中に浮かべた。
プシュケー
生命。
プセウドス
「虚言」。エリスの子。複数。
プセノピス
ヘリオポリスの人。エジプト人。神官。ソロンにアトランティスの話を伝える。
プセピスマ
人民決議。
プセフォス
投票用具。青銅の小円盤。
プトーオン
アポロンに捧げられた社。別名プトロス・アポロンの社。ボイオティアの北海岸ちかくにあった。
プトレマイオス
プトレマイオス一世ソーテール(救世王)。プトレマイオス二世の父。初めアレクサンドロスの将軍,のちディアドコイを名乗る。エジプト王。位305〜283年。305年プトレマイオス朝エジプト王国を建国。288年,リュシマコス,セレウコスらと対マケドニア同盟を締結。
プトレマイオス12
プトレマイオス十二世ネオス・ディオニュソス。エジプト王。前1世紀前半。親ローマ派だったため,臣民の反乱により追放される。
プトレマイオス2
プトレマイオス二世フィラデルフォス。プトレマイオスの子,プトレマイオス3とベレニケの父。位前285〜246年(ただし最初の数年は父王と共同統治)
プトレマイオス3
プトレマイオス三世エウエルゲテス。エジプト王。位前246〜221年。プトレマイオス2の子,ベレニケの兄。
プトレマイオス4
プトレマイオス四世フィロパトル。エジプト王。位前221〜204年。アンティオコス三世と戦い,ラフィアで撃破する。
プトレマイオス5
プトレマイオス五世エピファネス。エジプト王。位前204〜181年。わずか五歳で即位。妻はクレオパトラ1.
プトレマイオス6
プトレマイオス六世フィロメトル。エジプト王。位前181〜145年。クレオパトラ・テアの父。アンティオコス四世に敗れ,虜囚となる。
プトレマイオス8
プトレマイオス8世エウエルゲテス。エジプト王。位145〜?年。プトレマイオス6の弟。虜囚となった兄にかわって即位する。しかし彼の即位は知識人に不評だった。そのためか,多くの学者をアレクサンドリアから追放処分にしている。
プトレマイオス9
プトレマイオス九世ソーテール。またはラテュロス。エジプト王。前一世紀初頭。実母クレオパトラ3と対立した。
プトレマイス
ヘレニズム風の都市。旧アコ。
プニックス
民会の会場。アクロポリスの西側の丘の名前が民会の名前となる。演説はベマという演壇に立って行われた。
プラーシン・アイテイン
アテナイの慣習。虐待の著しい主人から逃れるため,奴隷が売却を願い出る事
プラキュロギア
「短い言葉で」の意。ラコニア風の会話。
プラクシアデス
7世紀末〜6世紀初頭。ミレトスの人。アナクシマンドロスの父。
プラクシテレス
前4世紀。彫刻家。代表作は「幼児ディオニュソスをあやすヘルメス」(アリュンピアの博物館に現存)
プラクシパネス
300年頃。ミュティレネの人。哲学者,著述家。ペリパトス派。テオプラストスの弟子。対話篇「詩人について」を執筆してカリマコスの批判を招いた。
プラシデモス
哲学者。初めペリパトス派,のちスティルポンに師事した。自然学に通じていたという。
プラトリア
アテナイの氏族集団。全ての市民は,必ずいずれかのプラトリアに加入していなければならなかった。
プラトン
アテナイの人。コリュットス区所属。427〜347。アリストンとペリクティオネ(またはポトネ)の子。初めアリストクラテスと呼ばれ,後プラトンに変えられた。哲学者。アデイマントス,グラウコン,ポトネの兄弟。ソクラテスの弟子。アリストテレスの師。アカデメイアの創設者。ディオニュシオス4に読み書きを,アリストン3に体育を学ぶ。ディオンの友で,彼の出資により少年合唱隊を設立。ソプロンの劇作を愛読した。ディオニュシオス一世と話して彼の怒りを招き,アイギーナで奴隷として売られた。愛人にアルケアナッサ。クセノポン,アンティステネス,アリスティッポス,アイスキネスら同門の士と仲が悪かった。作品に「ティマイオス」「政治家」「クラテュロス」「パルメニデス」「ソピステス」「弁明」「クリトン」「パイドン」「パイドロス」「饗宴」「メネクセノス」「クレイトポン」「書簡集」「ピレボス」「ヒッパルコス」「恋敵」「国家」「法律」「ミノス」「エピノミス」「クリティアス(またはアトランティス物語)」「アルキビアデス(二篇)」「テアゲス」「リュシス」「ラケス」「エウテュプロン」「メノン」「イオン」「カルミデス」「テアイテトス」「プロタゴラス」「エウテュデモス」「ゴルギアス」「ヒッピアス(二篇)」
サイコロ遊びをしている人を咎め,些細な物をかけているのだという反論を聞いて,「しかしその習慣は些細なものではない」 回想録は書かないのかと訊ねられて「名を上げるのが先だ。そうすれば多くの回想録が生まれるたろう」 「真理は美しく永続的なものだが,これで人を納得させるのは難しい」
プラトン2
前5世紀。喜劇詩人。
プラトン3
ロドスの人。哲学者。パナイティオスの弟子。
プラトン4
哲学者。ペリパトス派。アリストテレスの弟子。
プラトン5
プラクシパネスの弟子。哲学者。
プリュギア
フリュギアを参照。
プリュタニス
スパルタ王,ヘラクレス家。エウリュポンの子,エウノモスの父。
プリュタネイア
プリュタネイスがプリュタネイオンで政務に就く期間。一年を十等分し,各プリュタネイスは一年に35〜36日間をプリュタネイオンで過ごした。第六プリュタネイアにはオストラキスモス執行の賛否を問い,賛成多数となれば投票日も決定した。
プリュタネイオン
アテナイ初期の公会堂。アテナイの集落各所に存在した。のちにテセウスによって廃され,アテナイの市庁舎一個に統合される。迎賓館の役目もあった。
プリュタネイス
プリュタネイオンで裁判を行った者のこと。当番評議員と訳される。一般的にはアルコン・バシレウス,時にはフュロバシレイスを指す。プリュタネイスはプリュタネイオンにおいて会食し,評議会及び民会を召集した。彼らの中から抽選で毎日,議長を決める。議長の任期は一昼夜,再任はなし。
プリュニコス
悲劇作家。作品に「ミレトスの陥落」(この作品はあまりに生々しすぎたため,罰金を課せられ再演を禁じられた)。
プリュニコス2
喜劇作家。430〜400年頃活躍。
プリュニコス3
5世紀後半。アテナイの人。政治家,将軍。富裕な市民で,サモスの海戦の指揮官。
プリュノンダス
エウリュバトスと並んで,悪党の代名詞。
プリュンテリア
プリュンテリア(またはプリュンテーリア)祭。アテナ神殿を清掃し,神像をファレロン港まで下ろして洗い清めた。カリンテリアを参照
プリアポス
ランプサコスの豊穣の神。
プリアモス
トロイアの王。ヘカベの夫。カサンドラの父。
プルート
女神。ゼウスと交わってタンタロスを産む。
プルタルコス
カイロネイアの人。後46〜120年頃。著述家。アテナイで勉学を修めローマで哲学教師として働く。後に帰郷して多くの書物を著した。
プレアデス
通称すばる。
プレアロイ
アテナイの区名。
プレイスタノス
エリスの人。哲学者。エリス派。パイドンの弟子。メネデモスとアスクレピアデスの師。
プレイストナクス
スパルタ王,ヘラクレス家。位426〜08年。パウサニアスの子。アテナイの弁論家に無学を笑われて,「お前の言うことは正しい。ヘラス人の中で我らだけがお前達から悪事を学ばなかったのだ」。
プレクサウレ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
プレゴン
後2世紀。歴史家。
プロイオン
商船。主に帆走によって用いられた。
プロエドリア
功績ある人々に与えられた名誉。観客席の最前列に座る特権
プロクセノス
ボイオティアの人。ゴルギアスの弟子。キュロスの食客。キュロスの反乱に参加し,クセノフォンにも共闘を呼びかける。
プロクネ
テレウスの妻。夫が妹のピロメレを犯したため家を出る。ダウリスで捕らえられそうになったが,神に祈ってナイチンゲールに変身したという。
プロクレス
スパルタ王。ヘラクレス家。アリストデモスの子,ソオスの父。
プロクレス2
エピダウロスの僣主。リュシデの父,ペリアンドロスの義父。
プロコレステル
ミケーネの行政区長代理
プロサゴゲイス
シュラクサイの『内報者』。ディオニュシオス一世の秘密警察
プロセオア
アルテミス・プロセオア。「東に顔を向けた」アルテミスの神殿。オリゾン近郊にあった。
プロタゴラス
490頃〜420年頃。アブデラの人。最初のソフィストと言われる。デモクリトスの弟子と伝えられる。エウリピデス,アンティモイロスの師。「神がいるかいないかわからないし,それを知ることもできない」という不可知論で,また「人間は万物の尺度である。あるものについてはあるということの,あらぬものについてはあらぬということの」という言葉で知られる。444〜1頃,トゥリオイ建設にあたって法律を起草した。443年アテナイを訪問。晩年はシケリアに滞在した。賢者の象徴で,著書に「真理」「神々について」など
プロティス
交易商。マッサリアの建設者。ケルト人に慕われた
プロティノス
後204〜270年。エジプトの人。新プラトン派の開祖。アレキサンドリアで学び,ローマに渡る。著作に「エンネアデス」など。
プロテアス
マケドニアの人。酒豪で知られる。アレクサンドロスと酒豪勝負を行って勝つ。
プロテアス2
プロテアス1の孫。ラニケの子。酒豪だった。
プロディコス
スパルタの摂政。幼年の王の後見者。語義は「保護者」,又は「正義を守る者」。
プロディコス2
ケオス島はイウリスの人。シモニデスの同郷。ケオスの外交使節として諸国を訪れ,演説の巧みさで好評を博した。また講義を行って多額の財貨を集めたという。病弱で声が低かった。
プロト
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
プロトゲネイア
デウカリオンとピュラの子。ゼウスと交わってアエトリオスを産む。
プロトゲネス
オルビアの人。富裕な市民で,オルビアが食料不足に陥ったとき,事態の収拾にあたって尊敬された。
プロナオス
前室。神殿の本堂に至る列柱の空間。「玄関」と訳されることが多い。
プロピュライア
アテナイの公共建築物。アクロポリスの入り口に建てられた。
プロブーロイ
アテナイの先議委員。シケリアの大敗北直後,有識者を中心に任命された非常時組織。各部族の40歳以上の市民から一人ずつ選挙で出された任期無期限の10人の委員。411年頃に消滅。
プロポンティス
黒海(ポントス)の手前(プロ)にある内海。ヘレスポントスとボスポロスの狭間に位置する。
プロメテウス
男神。イアペトスとクリュメネの子。妻はクリュメネ2。デウカリオンの父。
ヘイロータイ
またはヘロット。スパルタの国有奴隷。ドーリア人に占領されたアカイア人の末裔。464年にメッセニア人と組んで反乱を起こし,民族浄化(クリュプティア)のきっかけを作った。
ヘカタイオス
アブデラの人,もしくは,テオスの人。ピュロンの弟子。ソフィスト。作品に「エジプト誌」「ヒュペルボレオイ人について」
ヘカタイオス2
600年頃。ミレトスの人。歴史家,地誌学者。著作に「系譜」「世界地誌」など。
ヘカテ
夜の神。女神。ペルセスとアステリアの子。
ヘカデモス
アテナイの英雄神。アカデメイアの語源。
ヘカトステー
100分の1税。
ヘカトンケイレス
百手五十頭の怪物。ガイアとウラノスの子。コットス,ブリアレオス,ギュゲスなどがいる。
ヘカトンバイオーン
アテナイの1月。現代の7〜8月。30日間。百匹牛殺し(供儀)の月。
ヘカトンペドン
「百尺の部屋」。アテナイ,パルテノン神殿の原型となったもの。570年建立。アルカイック様式。520年ペイシストラトスの息子らが立て直す。
ヘカベ
トロイア王プリアモスの后。カサンドラの母
ヘギアス
プラトンの遺言受託人。
ヘクテモリオイ
アテナイ初期の貧農。収穫の六分の一を借金返済にあてさせられた事から「ヘクテモリオイ(六分の一)」と呼ばれた。
ヘクトル
トロイアの英雄。プリアモスの子。アステュアナックスの父。
ヘゲシアス
哲学者。キュレネ派。パライバテスの弟子。「死を勧めし人」と呼ばれた。
ヘゲシブーロス
クラゾメナイの人。アナクサゴラスの父。
ヘゲシロコス
4世紀。ロドスの人。356年寡頭主義者のリーダーとして実権を握る。放縦な生活に耽ったという。
ヘゲストラトス
アテナイの人。コメアスの次のアルコン。
ヘシオドス
前8〜7世紀。ボイオティアはアスクラの人。詩人。「神統記(テオゴニア)」「労働と日々(エルガ・カイ・ヘメライ)」などを著す。ペルセスの兄。
ヘスティア
女神。かまどの神。クロノスとレアの子。ローマのウェスタ。
ヘスティアイオス
ペリントスの人。プラトンの弟子。
ヘスペリス
「黄昏の娘」たち。ニュクスの子。地の果ての園で金の林檎の番人をする。
ヘタイラ
娼婦遊女。時には他所へ呼び出されて,饗宴の相伴をし,知的な会話を期待された。そのためポルネーより高い金を必要とした。
ヘテモクロイ
またはヘテモクリオイ。小作農。ペラタイ,テーモス,ラトリエスなどともいう。
ヘファイトス
オリュンポス十二神の一柱。鍛冶屋と火の神。ヘラの子,アフロディテの夫(のち離縁)。容姿醜悪,足萎え。
ヘベ
女神。ゼウスとヘラの子。神の宮を管理する縁の下の力持ち。ヘラクレスの妻となる。
ヘメレ
昼日。ニュクスとエレボスの子。アイテルと同腹。
ヘラ
女神。夫婦愛の象徴にして女性の守護神。クロノスとレアの子。ゼウスの妻。ヘベ,アレス,エイレイテュイアの母。孔雀(虚栄)を象徴とする。またヘファイトスの母。学術的には,ヘラはヘラス最古の女神で先住民族の代から崇められていたとされる。
ヘライオン
ヘラ女神の神殿,または聖域。
ヘラクレイデス
ポントスの人。プラトンの弟子。著述家。「ペイシストラトス伝」,「ソロン伝」を著す。
ヘラクレイデス2
キュメの人。歴史家。通称キュメのヘラクレイデス。「ペルシア史(ペルシカ)」を著す。
ヘラクレイデス3
4世紀。アイノスの人。ピュトンの兄弟。プラトンの弟子。父の仇コテュス一世を殺害してアテナイに亡命。『僣主殺し』として市民権を与えられた。
ヘラクレイデス4
5世紀末。クラゾメナイの人。通称バシレウス(王)。アテナイの外交使節を世話したことで423年頃国賓待遇を与えられる。アテナイに移住し,403〜2年頃アテナイ市民権を付与される。ストラテーゴスにもなった。
ヘラクレイトス
544頃〜484年頃。エフェソスの人。哲学者。万物に無常を感じたため,「泣く学者」と呼ばれた。
ヘラクレス
有名なエーロース。幼名アルカイオス。ゼウスとアルクメネの子。ヒュロス,テレフォスの父。
ヘラス
祖神ヘラにちなんだギリシア文明圏の自称。ギリシア人は「ヘレネス(ヘラスの民)」と称していた。
ヘリアイア
アテナイの民衆裁判所。
ヘリオス
太陽神。ヒュペリオンとテイアの子。エオスを先導者として四頭立ての馬車を御し,東から西へ天空を飛んだ。妻はペルセイス,キルケ,パーシパエ,アイエテス,ペルセースの父。
ヘルピュリス
アリストテレスの内妻。ニコマコスの母。
ヘルミッポス
著述家。作品に喜劇「かごかつぎ」など。
ヘルメス
オリュンポス十二神の一柱。ゼウスとマイアの子。神々の伝令。
ヘルモクラテス
シケリアの人。僣主ディオニュシオスの父。
ヘルモゲネス
アテナイの人。クリトンの子,カリアスの兄弟。ソクラテスの弟子。富裕な市民の出だが,遺産を兄弟にとられて困窮したという。
ヘルモドトス
3世紀。マケドニアの人。詩人。
ヘルモドロス
5世紀。エフェソスの人。エフェソスの実力者だったが市民に嫉視され,追放された。
ヘレアス
メガラの人。ソロンと舌戦して敗北。
ヘレスポントス
ヘレスポントス海峡。黒海への入り口。この北岸にセストス,南岸にトロイア(イリオン)がある。
ヘレナ
ヘレネ2を参照
ヘレネ2
ゼウスとレダの娘。ディオスクロイの妹。
ヘレネス
ヘラスの民。ギリシア人の自称。
ヘレノタミアイ
『ヘラス人の財務官』の意。デロス同盟の財政管理者。アテナイ人から選ばれ,10人いた。
ヘレン
デウカリオンとピュラの子。オルセイスの妻。ドロス,クストス,アイオロスの母。ヘラス人の名祖。
ヘロット
ヘイロータイを参照
ヘロディコス
5世紀半〜末頃。メガラの人,のちセリュンブリアに移る。医者。独特の養生法,鍛錬法を考案した。
ヘロドトス
485〜425。ハリカルナッソスの人。ソフォクレス,ペリクレスの友。歴史家。名門出身だが僣主に逐われ,サモス滞在を経てアテナイに移る。のちトゥリオイ移民に参加し,その地で没す。「歴史(ヒストリアイ)」を著す。歴史の父と呼ばれる。
ヘロフィロス
344頃〜280年。解剖学の創始者。
ヘロンダス
スパルタの人。アテナイを訪れた際,法廷で怠惰の罪により罰せられた者が同情を受けるのを見て,「自由のために罰を受けた人は誰か教えてくれ」。
ベマ
演壇。プニックスにあった。
ベレニケ
プトレマイオス二世の娘,プトレマイオス三世の妹。夫はアンティオコス二世。
ベレロポンテス
エーロースの一人。グラウコスの子。夢に出てきたアテナ女神に黄金のくつわを与えられ,それを用いてペガソスを御しキマイラを討った。
ベンディス
トラキアのアルテミス神。ピレエフスで現代の5〜6月中に開催された。騎馬松明競争が行われたという。
ペーロス
リュビエの子。アイギュプトスの父。
ペイサンドロス
アテナイの人。将軍。サモス駐留アテナイ軍の指揮官の一人だったが,クーデターを起こして帰国。412年400人寡頭政治を立てたがまもなく失脚した。アリストパネスに臆病者とさげすまれた。
ペイシストラトス
不明〜528年。アテナイの人。ヒッポクラテスの子。ソロンの国外退去後,デイアクリオイのリーダーとなり,党争に励む。565年メガラとの戦勝で大衆の人気を獲得し,政治の実権を握る。561年から僣主政治を始め,546年には全権力を掌握した。ヒッピアス並びにヒッパルコスの父。ソロンのはとこで政敵。カルモスの愛人。
ペイシストラトス1.2
自ら傷つけてアゴラに現れ,民衆に「政敵に傷つけられた」と叫んで人気を獲得,合法的に護衛隊を組織したが,突如アクロポリスを占拠した。貧農に融資を行い,荒地を開拓させ,いくつもの祭壇を奉献した。ことに信仰に篤く,数多くの哲学者から名君と絶賛されている。
ペイシストラトス3
ネストルの末子。僣主ペイシストラトスはこの後裔であると称した。
ペイソン
アテナイの人。30人僣主に外国人資産の没収を進言し,実行した。
ペイディアス
フィディアスを参照。
ペイト
説得
ペイドン
7世紀。アルゴス王。ヘラクレスの後裔を名乗る。
ペイライエウス
ピレエフスを参照
ペガソス
ポセイドンとメドゥサの子。有名な天馬。ベレロポンテスのキマイラ討伐を援助する。
ペタソス
エフェボイの制帽。フェルト帽。
ペタリスモス
シュラクサイの陶片追放。ペタロン(オリーブの葉)に記名したことからこう呼ばれた。
ペタロン
オリーブの葉
ペディメント
三角破風の事。
ペデイエイス
アテナイ初期の党派。平野党と呼ばれる。
ペニア
貧困
ペネイオス
アルカディアのペネイオス河の神。ダフネの父。アポロンに言い寄られて逃げる娘を月桂樹に変えた。
ペネスタイ
テッサリアの世襲制隷属農民。
ペネロペ
オデュッセウスの妻。テレマコスの母。
ペプロス
袖無しの服。アテナ女神が着ていたとされ,パンアテナイア祭で娘達により奉納された聖衣。
ペラコラ
コリントスの聖地。ヘラの神殿がある。850年頃定礎。
ペラゴン
エウボイアの人。アルテミシオン海戦直前,逃亡を企てるヘラス連合軍に賄賂を持ち込み,テミストクレスの手を借りて主戦論を復活させた。
ペラスゴス
伝説上のアルカディア王。ペラスゴイ人の名祖。家を発明したとされる。
ペラタイ
小作農。ヘテモクロイと同義。
ペリア
アテナイの区。
ペリアンドロス
6世紀初頭。七賢人の一人。コリントスの僣主。位625頃〜585年。キュプセロスの子。妻はリュシデだが,ペリアンドロスはメリッサと呼んでいた。キュプセロスとリュコプロンの父。讒言を信じ込んで妻に暴力を振るい殺す。また次子リュコプロンをケルキュラに追放した。トラシュブーロスの友。
ペリアンドロス2
アンブラキアの人。賢者。
ペリオイコイ
スパルタの二級民。スパルタ周辺の地域に住んだため周辺民と訳される。手工業や商売を営み,いくつかの権利を与えられていた。戦時には軽装歩兵として徴用される。
ペリクティオネ
アテナイの人。グラウコン3の子。カルミデスの姉妹。アリストンの妻。プラトンの母。クリティアスの従妹。
ペリクレス
495〜429年。アテナイの人。アカマンティス部族,コラルゲス区所属。クサンティッポスとアガリステの子。パラロスとクサンティッポス3の父。アナクサゴラス,ヘロドトスの友。ピュトクレイデス,ダモンの弟子。アスパシアの愛人。大政治家の象徴。頭の形が悪く,「スキノス(玉葱)頭」とか「ケファレゲレテス」と呼ばれる。彫像は常に兜を付けていた。アテナイを30年治め,芸術と文化の中心として華開かせる。463年頃キモンを収賄容疑で告発。430年秋公金費消(クロペー)の容疑により公職から追放され,罰金を科せられた。
ペリクレス2
ペリクレス1の庶子。406年アルギヌサイの海戦で将軍。戦後処理の不手際を問われて処刑された。
ペリケー
液体を入れる壺。とくに搾乳用のもの。
ペリステラ
家鳩
ペリパトス
遊歩場。アリストテレスの弟子がここを歩きながら考えを練ったことから「ペリパティコイ(逍遥学派)」と呼ばれた。
ペリフェモス
英雄。
ペルサ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ペルサイオス
デメトリオス・ポリオルケーテースの子。哲学者。ストア派。
ペルセース
ヘリオスとペルセイスの子。
ペルセイス
オケアノスの娘,ヘリオスの妻。キルケ,パーシパエ,アイエテス,ペルセースの母。
ペルセウス
エーロース。ゼウスとダナエーの子。メドゥーサを討つ。ペルセウス王家の祖。アルカイオスの父。
ペルセス
ヘシオドスの弟。父の遺産分配を不平等として,兄を訴えた。
ペルセス2
コイオスとポイベの子。男神。妻は妹のアステリア。ヘカテの父。
ペルセポネ
ゼウスとデメテルの娘。ハデスの妻。豊穣の女神。別名「乙女の(コレー)」のペルセポネー。
ペルディッカス2
ペルディッカス二世。マケドニア王。位450頃〜413年。外交手腕に優れマケドニアの統一を強化した。
ペレウス
プティアの王。アキレウスの父,テラモンとアルキマケの兄弟。
ペレキュデス
6世紀中頃。シュロスの人。バビュスの子。ピッタコスの弟子。予言者として有名。
ペレキュデス2
アテナイの人。系譜学者。
ペレクラテス
5世紀。アテナイの人。喜劇詩人。438年優勝。
ペレス
テッサリアのペライの王。アドメトスの父。
ペロピダス
410頃〜364年。テーベの人。政治家,将軍。エパメイノンダスの友。斜線陣の発明者。キュノスケファライの戦いで戦死。
ペロプス
スパルタ王。リュクルゴス3の子。
ペロプス2
タンタロスの子,アトレウスとテュエステスの父。スパルタ王オイノマオスに戦車競争で勝ち,娘と王国を譲り受けた。
ペロポネソス
ペロポネソス戦争。431年〜404年。第1期は〜421年,ニキアスの和約まで。痛み分け。第2期は〜418年,スパルタ有利に。第3期は〜405年,アイゴスポタモイの戦いまで。スパルタが決定的な勝利を納め,終結。
ペロポネソス2
ペロポネソス同盟。540年よりスパルタを盟主として結成される。
ペンタコシオメディムノイ
アテナイの貴族。語義は「穀物500メディムノスを生産する人々」。富裕資産の持ち主という意味。
ペンタトロン
五種競技。幅跳び,駆け足,円盤投げ,槍投げ,レスリングの五つ。
ペンテウス
伝説上のテーバイ王。アガウエの子。ディオニュソス崇拝に反対したため,マイナスとなった母や女たちに引き裂かれた。
ペンテシレイア
伝説上のアマゾネスの女王。トロイアを応援してアキレウスに討たれた。
ペンプレト゚
ポルキュスとケトの子。グライアの一人。
ホーラ
「季節」。三柱の女神。ゼウスとテミスの子。自然の秩序を司る。
ホイ・シュンディプノイ
ペルシア王の食事仲間。陪餐とも言う。
ホドポイオイ
アテナイの道路建設員。五人いて,国有奴隷を使って道路の維持に従事していた。
ホプラ・パレコメノイ
アタナイの参政権所持者。原義は武装自弁者。
ホプレータイ
戦士。ホプロンにちなんだ名前。
ホプロマキア
重装備を身に付けての実戦訓練。
ホプロン
円形盾。
ホメロス
前9〜8世紀頃。伝説的なギリシアの詩人で,斯界における最古にして最高の存在。「イリアス」でトロイ戦争を描き,「オデュッセイア」でトロイから帰還する英雄オデュッセウスを描く。
ホモイオン
平等
ホルコス
「誓い」。エリスの子。
ボエードロミア
ボエードロミア祭。アマゾネスがアテナイを襲った時,テセウスが「助けを求めて走り回って(ボエードロメオー)」,ついにこれを撃退した事を記念した。
ボエードロミオーン
ボエードロミオーン月。アテナイの3月。現在の9月から10月。30日間。ボエードロミア祭が開催される事から名付けられた。
ボスポロス
ボスポロス海峡。黒海に至る奥の門。この海峡の北がビュザンティオン,南がカルケドン。
ボノス
「労苦」。エリスの子。
ボレアス
「北風」。男神。アストライオスとエオスの子。
ボレミケー
戦争術
ポイピダス
4世紀前半。スパルタの人。将軍。コリントス戦争においてカドメイアを奇襲,陥落させた。
ポイベ
女神。ガイアとウラノスの子。コイオスの妻。ペルセス,アステリア,レトらの母。
ポイボス
アポロンの別称。「輝ける」神の意。
ポセイデオーン
アテナイの6月。現在の12〜1月。29日間。ポセイドンの月。小ディオニュシア祭(村単位の祭り)が行われた。
ポセイドニオス
2〜1世紀。歴史家,哲学者。パナイティオス2の弟子。ローマに派遣されたことがある。
ポセイドン
オリュンポス十二神の一柱。海神。クロノスとレアの子。地震の神でもある。メドゥサと交わってクリュオサルとペガソスの父となる。メラントンと交わってデルフォスを産ませる。
ポセイドン・ヒッポイス
馬の創造者としてのポセイドンの呼び名。
ポダルゴス
ヘクトルの四頭の愛馬のうちの1頭。
ポティオス
9世紀。著述家。作品に「ビブリオテケ」
ポティダイア
またはポテイダイア。カルキディケ半島にある都市。
ポトネ
アテナイの人。コリュットス区。アリストンとペリクティオネの子。プラトンの姉妹。スペウシッポスの母。
ポノス
「殺害」。エリスの子。
ポリュアイノス
後2世紀。マケドニアの人。歴史家。著作に「戦術」(全8巻)がある。
ポリュアルコス
アイギーナの執政官。語義は「ポリスのアルコン」
ポリュエウクトス
アテナイの人。レオンティス族,フレアリオイ区,リュコミダイ氏族(名門である)所属。テミストクレスとアルキッペの子。
ポリュクセノス
ソフィスト。アリスティッポスに喧嘩を売ったことがある。
ポリュクラテス
6世紀。サモスの僣主。シュロソンの兄。強大な海軍によって小アシアに威を振るった。
ポリュクリテー
アテナイの人。アンティオキス部族,アロペケ区所属。リュシマコスの子,アリステイデスの孫。祖父の功績によりシテーシス(国家によるもてなし)を与えられた。
ポリュクレイトス
460〜420年。,彫刻家。青銅を中心に制作を行う。理想的な肉体の均整美を追求した基本原理(カノン)の考案者。作品は「槍を担ぐ人」,「アルゴスのヘラ」。
ポリュグノトス
彫刻家。作品にデルフォイの公会堂壁画がある。
ポリュザロス
5世紀前半。ゲラの僣主。474(または470)年にデルフォイのピュティア祭で戦車競走に勝利,有名な「御者像」を奉納した。
ポリュストラティダス
またはポリュクラティダス。スパルタの人。ペルシアへ使節として派遣され,「公人として来たのか私人として来たのか」と問われ,「目的を達すれば公の任務で来たことになり,失敗すれば私的に(来たことに)なる」。
ポリュゼロス
アテナイの人。アナプリュストス区所属。ピュトドロスの父。
ポリュデウケス
ディオスクロイの一。ゼウスとレダの子。カストルの双子,ヘレナの兄。
ポリュデクテス
スパルタ王,ヘラクレス家。エウノモスの子,リュクルゴスの兄。カリラオスの実父。
ポリュドロス
スパルタ王,ヘラクレス家。テオポンポスと共にスパルタを統治する。民衆によって議案が骨抜きにされる事が多かったため,レトラ(スパルタの法)に王の廃案権限を書き加えた。
ポリュドロス2
カドモスとハルモニアの子。
ポリュノメ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱
ポリュヒュムニア
ムウサの一柱。ムウサを参照。
ポリーテイケー
政治術
ポリアルコス
アテナイの人。有名な道楽者。金持ちで,ペットが死ぬと家財を費やして葬儀を行い,墓石に墓碑銘まで刻ませた。
ポリグノトス
不明〜426年頃。画家。
ポリス
狭義には都市。語源的には共同体そのもの。現実にも,都市だけでなく郊外の農民も市民に含まれていた。
ポリス2
ラケダイモンの人。外交官,軍人。ディオニュシオス一世のもとでプラトンを貰い受け,アイギーナで売り払った。後に海軍士官となるもカブリアスに敗れ,327年の大地震において,ヘリケで津波に呑まれて死んだ。
ポリテイア
国家形態。より簡単に言えば「政体」。
ポルキュス
ポントスとガイアの子。男神。ケトの兄妹にして夫。グライアたち,ゴルゴたちの父。
ポルネー
遊女。複数形ポルナイ。ヘタイラのように他所へ呼び出されて供応するような事のない,体を売るだけの娼婦。
ポルネイオン
遊女屋
ポルバス
アステュダメイアの父。
ポルミオン
有能勤勉な奴隷。パシオンに仕え,仕事ぶりを認められて解放される。主人の死後,その未亡人を引き取り,財産の一部も受け継いだ。
ポルミシオス
アテナイの人。保守派。スパルタ降伏後のアテナイで,市民権を土地所有者に限定して与えるように提案した。
ポレマルコス
アタナイの役人。アルコンの一人。アルテミス女神への供儀,戦没者のための葬送競技を執り行う。また,在留外人並びに市民待遇外人,国賓や解放奴隷に対する訴訟を受け持った。
ポレマルコス2
アテナイの在留外人。ケパロスの子。リュシアスの兄弟。30人僣主の暴虐で財産を奪われ,エラトステネスに毒殺された。
ポレモン
アテナイの人。オイア区所属。ピロストラトスの子。クセノクラテスの弟子。クラテスの師。四代目アカデメイア学頭。若い頃は浪費家で,市街のあちこちに小金を隠し込んでいた。哲学と出会って生活を改め,尊敬されるようになった。若い頃は少年と同棲して妻に告発されたりした。後には犬に噛みつかれても平然としていたという。
ポントス
ガイアの子。海。男神。ガイアと交わってネレウス,タウマス,ポルキュス,ケト,エウリュビアの父となる。
ポントメドゥーサ
ネレウスとドリスの娘。ネレイスの一柱