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先にも述べたように、小さなアップダウンが何かも続く。
また、足下の雪はそれなりに多く、軽快な歩行を阻害する。
また、雪の上に残る足跡はかなり薄くなっており、ここ数日は誰も通っていないようである。
尾根はほぼ南へと延びているので、太陽に向かって登ることになる。風は結構強く吹くが、歩いている限り 寒さは感じない。
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黙々と歩みを進める中、時折見える男体山が力をくれる。
この 禅頂行者道は古峰原から日光へと向かうのが順路であろうが、そうした場合、男体山が見やすくなる訳で、
修験者達は所々で見える男体山の姿にパワーをもらったことであろう。
道は、ササ原の中に敷かれた白い絨毯を進む。
場所によっては、男体山の他、
奥白根山方面も見通せることがあったのだが、
奥白根山頂上は雲の中であった。
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いくつかの高みを乗り越え、少し尾根が平らになったかと思ったら、
次には急坂が待っていた。
実際はそれ程 急という訳ではないのだろうが、アップダウンの連続と雪で疲労気味の身体にとっては、かなりきつく感じられる。
高度を上げるに連れ、雪の方も多くなる。後 いくつアップダウンが続くのかと思いながら登ると、ありがたいことに 登り着いた所が三ツ目であった。
時刻は 13時6分。
この三ツ目からは 夕日岳の往復が待っている。尾根が同じ高さで続いていれば良いのだが、一旦下って登り返すことになる。
少しげっそりしながらも、下り斜面に入る。
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斜面の雪は少し緩んでいるので、滑らないように慎重に下る。
見上げれば、これから登る 夕日岳がなかなか美しい形を見せてくれている。
下り着いた所からの登りは、あまり雪の無い斜面。但し、土が少しぬかるんでいるので、これはこれで注意が必要である。
この登り斜面が意外と長い。急斜面ではないものの、見た目よりも頂上は遠く、高みに登り着いたらさらに先があるという状態が続く。
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足下に雪が多くなり、傾斜も緩くなってくると、やがて夕日岳頂上であった。
時刻は 13時26分。
この頂上も日光方面が開けていて展望が素晴らしい。遮るもの無く、男体山、
大真名子山、小真名子山、帝釈山、女峰山を見通すことができる。
また、男体山の左手前に見えるのは、先程までその頂上に居た薬師岳ではないかと思うが、定かでは無い。
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男体山の左には、
奥白根山方面も見えるが、
ハッキリ見えるのは錫ヶ岳 (写真 右後方の白い山) だけである。
また、錫ヶ岳の左手前には半月山が見えており、
半月山の左後方には社山、黒檜岳も見えている。
そして、さらに左には、霞み気味ながら 皇海山がその姿を見せている。
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