白岩岳 ( 白岩岳:2,267.4m ) 2017.6.20 登山



【PHOTO & 記録 白岩岳 3】

ここからも急斜面の登りが続くが、ルート上に乗ったという安堵感が足を進ませる。
無論、今までのような崩れる足下ではない上に、うっすらと道があるので足運びも楽である。

展望の無い樹林帯の中をほぼ直登する。
実際には、道は小さな振幅にてクネクネとしているのだが、その振れ幅は凡そ 2m以内で、ほぼ一直線に近い。
ただ、先程も述べたように、この先の目処が付いたことが気持ちを楽にしてくれ、体力不足の現状であっても意外と足が進む。

それにしても、最も登山道に近い状態とのことであるこのルートでさえ苦労したのであるから、 他の 2ルートの状況は推して知るべしである。
安全を考え、このルートを選んで正解であった。

なお、もう夏なのであろう、周囲には蝉の鳴き声がかなり煩い。

長く続いた急斜面も漸く一息つけるような勾配に変わると、 この辺からは斜面上に白い岩が時折現れるようになり、さらには白い岩屑が足下に見られるようになる。
石灰岩とのことらしいが、この山の名も谷筋に見られる石灰岩や山頂の北側にある大きな石灰岩の岩峰に由来しているようである。

緩やかになった斜面の登りは、さらに傾斜を緩め、ほぼ平らな道が続くようになる。 時刻は 7時51分。

ただ、このルートは正規な登山道ではないため、途中に指標となるものが乏しく、 自分の位置がほとんど分からない (GPS専用機やスマホは持っていない)
手元の地図を見ると、1,500m 〜 1,550mの間がかなり広いので、恐らくその付近にいるものと思われる。
ということは、まだ行程の 1/3程度であり、先は長い。

この平らな道はそう長くは続かず、一旦少し下った後、再び急斜面の登りが始まる。

ここの斜面では木の表側や内部が焼け焦げて真っ黒になっている倒木が時々現れるが、 この黒焦げは落雷によるものであろうか ?

また、今登っている尾根は左右とも緩やかに落ち込んでいるため、 あのまま彷徨い続けてこの尾根を見つけられなかったら、頂上に着けないということである。
そう思うとゾッとする。

やがて、周囲の白い岩はかなり苔むすようになり、シダ類も多く見られるようになる。

一方、相変わらず樹林の中、展望は全く得られない。
唯一希望となるのが、登っている尾根の先の木々にチラチラと空間が見えることである。
あそこまで登り着けば展望が得られるなり、一息つけるような場所があるに違いないと思いながら登り続ける。

しかし、実際は登り着けばさらに先へと延びる尾根が待っているという状態が続く。

枝を多く有した倒木が道を塞いでいる場所を過ぎ (写真。ここはテープが明確なので抜けられる)、何回か痩せ尾根を通過し、白い岩の横を進んでいくと、 やがて右手の樹林が少し切れて高みがチラリと見えるようになる。

その高みが白岩岳かどうかを知るすべはないが、 稜線までまだまだ距離があることは確かである。



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